所長の藤沼です。
残念なことに、ブラックな会計事務所は存在します。
私自身も会計事務所に所属していたころ、「ちょっとコレは許せないな…」と思うことがありました。
そこで今回は、私自身の体験談も含め、ブラックな会計事務所の特徴とその探し方を解説します。
もちろん、中にはホワイトな会計事務所もありますから、ホワイトな会計事務所の探し方も併せて紹介します。
この記事で分かること
- 会計事務所の中には、ヤバい事務所が存在する(私の実体験)
- 会計事務所は閉鎖的な組織であることから、パワハラ気質の人が生まれやすい
- 結局「良い会計事務所」は、人が辞めない。つまり離職率の低さ=ホワイトな事務所
- ヤバい会計事務所を避けたいなら、必ず会計事務所に強い転職エージェントを使うべき
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ブラックな会計事務所の特徴・見分け方【12選】
ブラックな会計事務所の特徴は、次のとおりです。
※ それぞれ選択すると、該当項目にジャンプします。
「上記に該当した会計事務所は全てブラックである」とは言いませんが、経験上、ブラックである可能性が高いと感じます。(項目によって濃淡があります)
また、「ブラック」の定義は人によって異なると思いますので、一例としてご参考ください。
以下、内容と見分け方を解説します。
残業時間が極端に多い|税務スタッフに過重労働を強いるケース
基本的に、会計事務所業界は残業時間が多くなりがちです。
というのも、会計事務所には繁忙期があるからです。
しかし 残業時間が極端に多く、それが毎年継続されているような会計事務所は、ブラックであると言わざるを得ません。
なぜなら、会計事務所の仕事は毎期同じような忙しさであり、所内の残業時間が増えた場合、翌年にも「同程度の残業時間になる」ということは容易に想像がつくからです。
にもかかわらず、手続の改善などを行わず毎年極端な残業時間が発生している会計事務所では、過重労働を容認している可能性があります。
税務の専門家である税理士ですが、労働基準法を平気で破っている税理士は存在します。
見分け方としては、「平均残業時間」を面接時に代表社員に直接聞く、または転職エージェントに確認してもらうことで確認できます。
その他、自分の目で確認する手法として、たとえば「閑散期の夜8時に面接を設定してもらい、面接後(9時ごろ)に事務所内を見学させてもらう」というのもオススメです。
もし(閑散期の)夜9時になっても事務所内で職員が働いていたら、ブラックの可能性があります。
- 手っ取り早いのは、面接時に直接聞く、または応募前に転職エージェントに聞くこと。
- 閑散期の夜に面接を設定し、職員の就労状況を確認する、という方法もアリ。
みなし残業時間が多い|労働基準法を無視する雰囲気に要注意
みなし残業制(固定残業制)とは、実際の残業時間に関わらず、必ず一定額の残業代を支払う制度をいいます。
つまり、仮に残業時間がゼロの月があったとしても、一定のみなし残業代が支払われることになります。(逆に、超過分は当然追加で残業代が支払われます)
みなし残業制を導入している会計事務所は少ないですが、導入している事務所では、(私の経験則として)大体40時間分のみなし残業代を支給するケースが多いと感じます。
みなし残業制自体がブラックであるとは言いませんが、この制度を悪用している会計事務所があるのも事実です。
本来、みなし残業制は「稼働時間を予測できないため、従業員の給与水準を保証するため」に導入されるべきです。
しかし、これを悪用し「みなし残業の範囲であればフルに働かせて良い」と考える会計事務所長もいます。(本人としては、悪用している自覚がないケースもある)
そして、雇用者側も「確かにみなし残業代が支給されるから、残業してもいいか…」と考えるようになり、残業への抵抗感が薄れていきます。
こうすることで、徐々に過重労働を常態化させることができるのです。(精神面からブラック体質にさせる)
残業することへの大義名分として「みなし残業制」を利用している会計事務所には、注意が必要です。
見分け方はシンプルで、求人票に記載されているみなし残業の時間数を確認しましょう。
みなし時間が30時間程度であれば、業界の標準値よりも低いと考えられますので、ブラック体質である可能性もやや低くなります。
もちろん、そもそも「みなし残業制度を採用していない会計事務所」を選んでおけば、上記のような懸念は必要ありません。
- みなし残業時間が40時間を超える会計事務所には注意が必要。
土日に研修がある|所長の自己満足に付き合わされるケース
土日に研修会を実施しているような会計事務所も、ブラックな可能性が高いと言えます。
私は長く会計税務の業界にいますが、この業界において「研修」というものが実務に役立ったことは殆どありません。(断言)
研修というもの自体、大半が所長の自己満足でしょう。
なぜなら、人によって現状の課題・学習すべきテーマは異なるにもかかわらず、それを1つのテーマに絞って全員で学習することは非合理的であるからです。
一人ひとり、自分の覚えたい分野を各自学習したほうが、学習効率も高いでしょう。
研修会により、具体的にどの程度の効果が得られたのか、聞いてみたいものです。
…とやや愚痴っぽくなりましたが、これほど効果の研修を土日に実施しているということは、費用対効果を理解できていない会計事務所である可能性が高いのです。
また 年間休日日数が多かったとしても、土日に研修が実施される場合、結局土日が潰されてしまうでしょう。
色々な意味で、土日に研修を実施しているような会計事務所には要注意です。
こちらも見分け方としてはシンプルで、面接時に直接聞く、または事前に転職エージェント経由で聞けば教えてもらえます。
- 研修という非効率なイベントを土日に実施する会計事務所には要注意。
放置される|OJTなしに成長しない!特に未経験者は要注意!
組織全体として、または直属の先輩が「あまり部下に教えない」という会計事務所もあります。
このような組織は非常に働きづらく、何といっても税務スタッフとしての成長がストップするため、ブラックであると言えます。
特に、未経験者の方は要注意。
会計事務所での仕事は、誰かに教わらなければ絶対に成長できません。
誰の下につくかによって今後の成長度合いが変わる、と言っても過言ではありません。
そのくらい、教えてくれる先輩の存在は重要です。
放置するような会計事務所かどうかの見極めは難しいですが、例えば「年齢の近い先輩スタッフが在籍しているか」「自分と同じようなバックボーンのスタッフが在籍しているか」を確認すると良いでしょう。
自分と比較的年齢の近い先輩(自分よりも5歳~10歳程度年上)が在籍していれば、比較的、教えてもらいやすいと感じます。
逆に、先輩職員の年齢が10歳以上離れていると、その先輩職員も初心を忘れてしまっており、うまく教えられないケースがあるでしょう。
- 年齢の近い先輩スタッフがいるか確認することで、指導環境をある程度イメージできる。
- もちろん、具体的にどんな人が直属の先輩になるのかも確認しておくこと。
所属税理士が1人しかいない|受験生向けの環境ではない可能性
必ずしもブラックとは言えませんが、所属税理士が1人しかいない(所長のみ)の会計事務所も、ブラックである可能性があります。
というのも、ある程度の規模にもかかわらず税理士が他にいないということは、税理士受験生にとって良い環境ではない可能性があるからです。
良い事務所なら、税理士受験生が合格した後も働き続けるはずです。
また、税理士受験生がいたとしても、誰一人受からないような労働環境である、という可能性もあります。(もちろん必ずというわけではない)
やや重要度は下がりますが、少しでも失敗を避けたい方は税理士の人数も確認しておくと良いでしょう。
- 税理士が1人しかいない場合、受験生にとって良い環境ではない可能性がある。
所長がワンマン|代表の性格・機嫌によって組織が振り回される
非常によく見かけますが、所長が振り回すタイプ・ワンマンの会計事務所は、ブラックな傾向にあります。
会計事務所は所長のパワーが強くなりやすく、振り回されてしまう職員は多いです。(業界あるあるです。)
具体的な弊害としては、例えば次のようなケースがあります。
- 昨日と今日で、所長の言っていることが違う
- 所長の考えていることが分からない
- 結果、自分が仕事で間違った判断をしてしまう
所長の性格が自分の仕事のパフォーマンスに悪影響を与え、仕事量が増えたり、精神的ストレスを抱える可能性があります。
所長と性格が合わずに会計事務所を辞めた、という方も多いでしょう。
このようなブラックな会計事務所の見分け方としては、「面接時に所長言動の一貫性を確かめる」という方法がオススメです。
確かめる内容はなんでも構いませんが、たとえば求人票に書いてある内容をそのまま聞き、求人票とは違うことを話していたり、回答が曖昧であった場合には要注意です。
内定後は所長のもとで働くことになりますから、所長の人柄はしっかりと見極めるべきです。
- 面接時に「言動に一貫性があるか」を確認する。
男女比率が極端である|半々くらいの構成が一般的
職種によって標準的な男女比率は異なりますが、会計事務所業界では、半々(または女性が若干多め)が標準値であると感じます。
というのも、「税理士」は男性の割合が高いものの、「パート職員」は女性の方が多いからです。
(参考)税理士の男女比率
男性 | 女性 | 合計 | |
---|---|---|---|
税理士全体 | 27,852 (87%) | 4,197 (13%) | 32,049 (100%) |
私の会計事務所でも、定期的に求職者の方から求人応募がきますが、肌感覚として男女半々くらいで応募されてくる印象があります。
一方、会計事務所の中には極端に男性が多い、極端に女性が多いという会計事務所もあります。
このような男女比率が極端な会計事務所は、人によってブラックであると感じるケースがあります。
特に、異性の職員の比率が高い会計事務所には、注意が必要です。
というのも、その会計事務所が異性にとって働きやすく、自分にとっては働きにくい環境である可能性があるからです。
- 男性が極端に多い:体育会系色が強い可能性アリ
- 女性が極端に多い:辞めない女性ばかりが残っている可能性アリ
私の肌感覚として、7:3くらいまでであれば許容できますが、8:2くらいになると強く違和感を感じます。
もちろん、男女比率が極端=ブラックとはなりませんので、あくまで傾向の話です。
男女比率が極端な会計事務所に応募する際は、その理由を直接聞いておくと良いでしょう。
- 男女比率半々(ただし税理士は除く)が標準値。
- 男女比率が極端な場合には、その理由を直接聞くと良い。
ノルマがある|無資格者に営業ノルマを課す会計事務所はブラック
無資格者に対して営業ノルマを課す会計事務所は、間違いなくブラックです。
ノルマの例としては、保険の営業、顧問先の獲得などが挙げられます。
営業は主に月次巡回監査など(外回り・リモート)の際に行われますが、そもそも無資格者には税・金融に関する知識が足りないため、営業行為は難しいでしょう。
そのため、無資格者に対して営業ノルマを課すような会計事務所は危険です。(そもそも、営業は所長の仕事です。)
最近ではノルマを課すような会計事務所はあまり見かけませんが、面接時に直接聞く、または転職エージェントから聞き出すと良いでしょう。
- あまりノルマを課す会計事務所はないが、面接時に直接聞く、または転職エージェント経由で聞き出せば盤石。
給与水準が極端に低い|搾取されないために「年収相場」を要確認
給与水準が極端に低い会計事務所も、ブラックと言えるでしょう。(もちろん、給与水準が低い理由は様々だと思いますが)
新聞の折り込みチラシや、「求人ボックス」などのいわゆる求人サイトに掲載している会計事務所は、全体的に給与水準が低い傾向にあります。
これは、求人サイトと転職エージェントの求人票に記載されている「年収」を比較すれば明らかです。
まず、求人サイトとして代表的な求人ボックスが集計した「会計事務所の年収データ」を見てみましょう。
「求人ボックス」に掲載されている求人の年収
会計事務所での正社員の平均年収は470万円程度と算出されています。
次に、会計事務所専門の大手エージェントヒュープロの求人を抽出・集計した結果を掲載します。
「ヒュープロ」に掲載されている求人の年収
下限平均 | 上限平均 | 平均年収 | 求人件数 | |
---|---|---|---|---|
東京 | 444万円 | 740万円 | 592万円 | 2,320件 |
東京以外 | 383万円 | 647万円 | 515万円 | 3,147件 |
全体 | 409万円 | 686万円 | 547万円 | 5,467件 |
(2024年11月1日現在)
全国平均は約550万円と、先述の求人サイトと比較すると約80万円もの差が生じています。
裏側の話ですが、「求人サイト」は費用が安く済むため、利用している会計事務所も多いです。
しかし、裏を返せばそれは会計事務所の売上が少ないことを意味しており、それが給与水準の低さにも繋がります。
一方、「転職エージェント」は費用負担が大きい代わりに採用もスムーズであることから、資金の潤沢なホワイトな皆生事務所が利用する傾向にあります。
このように、薄給・年収水準の低い会計事務所を選ばない為には、転職エージェント経由で求人を探すことが重要です。
なお、会計事務所での平均年収について、さらに詳しいデータは会計事務所に転職すると、年収はいくらになる?【超徹底リサーチ】で紹介しています。
- 「求人サイト」ではなく「転職エージェント」に掲載している会計事務所を選ぶ。
残業代が出ない・給与が未払い|泣き寝入りする人もいるので注意
もはや労働基準法違反ですが、残業代・給与を支払わない会計事務所も存在するようです。
私は直接目にしたことがありませんが、同僚の税理士が実際にそのような会計事務所で働いていました。(聞いて驚愕しましたが…。)
当然ながら、残業代・給与を支払わないような会計事務所は、間違いなくブラックです。
もし今そんな会計事務所に所属しているのであれば、絶対に辞めるべきです。(他に良い条件の会計事務所が絶対ある)
正しく残業代・給与を支払っている会計事務所を探すのであれば、転職エージェントに登録している会計事務所の中から選びましょう。
というのも、転職エージェントを利用するには多額の費用がかかるため、経費を支払う能力があると考えられるからです。
従業員給与未払いの背景には、そもそも売上が伸びていない、赤字経営である、といった背景があります。
売上が伸びているのであれば、転職エージェントに報酬を支払う金銭的余裕があり、従業員に対する給与も支払うことができるはずです。
- 転職エージェントが保有する求人の中から選べば、まず問題ないと考えられます。
事務所の雰囲気が悪い|内情を必ず転職エージェントに聞いておく
私たちが「会計事務所を辞めたい」と思った理由と、その後。の記事でも書きましたが、多くの税務スタッフが、「雰囲気の悪さ」といった環境的な要因により会計事務所を辞めています。
そのため、雰囲気の悪い会計事務所=ブラックであると言えるでしょう。
お局様がいたり、所長がコミュニケーションに積極的でなかったり、雰囲気を悪くする要因は様々です。
事務所内の雰囲気を確認する方法としては、次の2つの方法があります。
- 企業口コミサイトを見る
- 転職エージェントから内情を聞き出す
企業口コミサイトとは、企業を辞めた人・在籍者から投稿される口コミを集めたサイトをいいます。
有名なサイトとしては、Openworkや転職会議があります。
実際に働いていた人による生の口コミが記載されているため、「事務所の雰囲気」という定性的な情報を、そのまま目にすることができるでしょう。
ただし、口コミサイトに登録されているのは規模の大きな事務所に限られており、会計事務所は職員数が少なく身バレのリスクがあるため、そもそも口コミが投稿されるケースは限定的です。
そのため、転職エージェントから聞き出す方が内情を聞き出せる可能性は高いです。
(もちろん、全てを鵜呑みにするのは危険ですが)
- 口コミサイト・転職エージェントを利用し、予め内情を聞き出しておくことをオススメします。
- ただし、悪質な転職エージェントは「良い情報」しか言わないので注意。
どんどん人が辞めていく|応募前に「離職率」を必ず確認する!
どんどん人が辞めていく会計事務所は、ほぼ確実にブラックだと思います。
なぜなら、良い事務所なら人は辞めないからです。
私は(非常勤も含め)計3社の会計事務所・監査法人を経験しました。
そのうち1社は驚くほどホワイトな組織であり、離職率は年2%以下でした。
労働環境がきつかったり、雰囲気が悪かったり、ブラックと言われる要因は様々ですが、良い組織なら人は辞めないはずです。
言い換えれば、離職率の高い会計事務所=ブラックであるということです。
しかし、会計事務所の「離職率」は求人票にはまず掲載されません。
そのため、面接時に直接聞く、または転職エージェントの担当者に聞いてもらう必要があります。
なお、離職率を聞いた時にごまかされた、または回答がなかった場合も、ブラックである可能性が高いです。
離職率は、小さい組織ほどかんたんに算出できます。
これを回答できないというのは、強く違和感を感じます。
会計事務所は人の入れ替わりが比較的多いですが、極端に離職率の高い会計事務所は危険です。
- 離職率の高い会計事務所=ブラックと思って良い
- 離職率は転職エージェント経由で聞くと、かんたんに聞き出せる
ホワイトな会計事務所の特徴【3選】
一方で、ホワイトな(可能性のある)会計事務所にも、いくつか特徴があります。
もちろん、何をもって「ホワイト」かは人によって異なりますが、ここでは「ワークライフバランスが取れやすい」という意味合いで用いています。
それぞれ、かんたんに解説します。
離職率が低い|一番重要!「働きやすさ」が客観的に分かる!
ホワイトな会計事務所を見分ける際、もっとも重要なことは「離職率」を見ることです。
離職率は、その会計事務所の働きやすさを示すため、(ホワイトな会計事務所に転職したいのであれば)絶対に見るべき指標です。
また、離職率を示せない会計事務所は避けておくのが無難です。
有給消化率が高い|「実際に使われているか」まで確認をする
「有給消化率」も、ホワイトな会計事務所を見分ける際の指標です。
というのも、年間休日日数が多かったり、付与される有給休暇日数が多かったとしても、実際に消化できる雰囲気があるとは限らないからです。
有給休暇を取りやすい雰囲気があれば、有給消化率も上がるはずです。
逆に 有給消化率の低い会計事務所は、雰囲気が悪かったり、ハードな働き方を求められる可能性があります。
税理士受験生の合格実績がある|実際に税理士になった人がいるか?
税理士試験の受験を考えている方にとっては、「働きながら合格できる会計事務所かどうか」が非常に重要です。
働きながら税理士試験に合格できるかどうかは、その会計事務所で5科目合格した人が何名いるか、またその人はまだ会計事務所内で働いているかどうかを確認しましょう。
合格実績は当然ですが、合格後もなおその会計事務所で働き続けているということは、良い会計事務所である可能性があります。
逆に、ブラックな会計事務所では、合格まで我慢して働いているケースがあり、5科目合格の直後に転職・独立してしまうことが多いでしょう。
働きながら税理士を目指す職場の選び方については、無理なく働きながら税理士に合格できる「職場」の選び方を公開します。の記事で詳細解説しています。
ブラックな会計事務所の見分け方に関するよくある疑問
その他、ブラックな会計事務所の見分け方に関するよくある疑問をまとめました。
家族経営の会計事務所はブラック?
一概には言えませんが、(個人的に)リスクは高いと感じます。
あくまで私の経験則ですが、家族経営の会計事務所の場合、非常に働きやすいor非常にブラックの両極端なケースが多いと感じます。
また、二代目税理士が所長の場合にも注意が必要です。
優秀な二代目税理士の場合もあれば、経営者としての資質に乏しいものの、コネクションだけで事務所を引き継いでいる場合もあるからです。
税理士になるにはどんな人が向いてる?
数字に細かい人、記憶力の良い人、日々勉強により研鑽できる人が向いています。
税理士としての仕事は、全て税法に基づいて行われます。
税理士には網羅的な税法に関する知識が求められるため、大前提として、全ての税法を暗記できなければなりません。
また、税法は毎年必ず改正が行われるため、税理士登録後も常に知識をアップデートしなければなりません。
税理士の印象は?どんな人?
基本的には、真面目な人が多いです。
※ 真面目というのは「イケイケではない」という意味であり、決して暗いというわけではありません。
ただし、色々な意味で「変わった人」が多いのも確かです。
税理士事務所は規模が小さく監視の目が少ないため、所長である税理士の性格が(良い意味でも悪い意味でも)強く出ます。
「どう変わっているのか」は人によるため、転職エージェントからの評価や面接時の態度を見て判断する必要があります。
会計士と税理士の違いは何?
税理士事務所には、税理士以外にも会計士(公認会計士)が在籍しているケースもあります。
ただし、大半の会計士が税理士資格も保有しています。(ダブルライセンス)
税理士事務所に在籍している限り、会計士も税理士も、仕事内容はほぼ同じです。
しかし、会計士には「会計監査」と呼ばれる公認会計士にのみ許された独占業務があります。
会計監査のスキルを利用して、例えばM&Aのコンサルティング・IPO支援・中小企業の会計監査など、付随的なサービスを提供する会計士もいます。
会計事務所って何をするの?
会計事務所のメインとなる仕事内容は、次のとおりです。
- 記帳代行
- 月次巡回監査
- 決算業務
- 税務申告
ざっくりまとめると、税法基準に基づき会計ソフトに取引を入力し、入力したデータに基づき確定申告を行うのが会計事務所での仕事です。
会計事務所での具体的にな仕事内容については、会計事務所での仕事内容を詳細解説します。の記事内で詳細解説しています。
会計事務所のスタッフは底辺であると言われましたが本当ですか?
私はそうは思いません。
なぜそう言われたのか推察すると、もしかすると「会計事務所の規模が小さい」ということが理由かもしれません。
確かに、会計事務所の中には数人規模の事務所もあり、大手企業と比べれば組織規模は小さいでしょう。
しかし、会計事務所は働きながら税理士を目指すことのできる職種であり、将来独立できる可能性を秘めています。
残業なしの会計事務所はありますか?
あるにはあると思いますが、極めてレアでしょう。
というのも、会計事務所には必ず繁忙期があるからです。
繁忙期であっても残業がない場合、閑散期にはむしろ仕事がなくなってしまうため、事務所全体の売上が落ち、結果として給与水準も下がるはずです。
給与水準を維持するためにも、多少の残業は必要になると心得ておくべきでしょう。
会計事務所は未経験者にとってはきついですか?
簿記の知識が一切ない未経験者の場合、初めはきついと感じるでしょう。(これは、どの会計事務所であっても基本的には同じだと思います。)
というのも、会計事務所での仕事は「専門職」であり、専門的な知識と経験が求められるからです。
また、会計というサービスの特性上、1年目が最もきつく、2年目以降はきつさが緩和されるでしょう。
1年目は会計のゴール(決算)を経験できていないため、現時点での作業の意味合いを理解できないからです。
一方、一度決算を経験するとゴールが明確になるため、仕事の効率は高まります。
潰れる会計事務所の特徴はなんですか?
潰れる可能性のある会計事務所では、そもそも新たな人員を採用しないでしょう。
仮に求人が掲載されていたとしても、それは「求人サイト」である可能性が高いです。(掲載をストップし忘れることで、掲載され続けている)
求人を募集している会計事務所は基本的に潰れないと思いますが、転職エージェントに求人を掲載している会計事務所は、まず問題ないと言えます。
税理士の年収は実際どのくらいですか?
税理士の年収については、日本税理士会連合会が大規模なアンケート調査を行っています。
これによれば、会計事務所所属または税理士法人の補助税理士が平均597万円、会計事務所または税理士法人の社員税理士(パートナー)が平均886万円です。
これだけを見ると、「税理士試験の難易度と割に合わないのでは?」と思うかもしれませんが、税理士の真髄は開業後にあります。
組織規模を大きくしていくことで、会社員では達成できない水準の年収を実現することができます。
会計事務所は病むと聞きましたが本当ですか?
ブラックな会計事務所やチームに配属されると、病む方もいると思います。
私自身は経験がありませんが、人間関係でのストレスからうつ病になった同僚や、長時間労働に疲れて辞めてしまったスタッフはいました。
ただし、それはブラックな会計事務所・チーム限定です。
働きやすい会計事務所・チームであれば、繁忙期に肉体的な疲れは感じるものの、精神的に病むということはないと感じます。(疲れの質が違う。)
ブラックな会計事務所を避ける!おすすめの転職エージェント
ヒュープロ (Hupro) | MS-Japan | 人材ドラフト | ジャスネット キャリア | マイナビ 税理士 | |
---|---|---|---|---|---|
総合評価 | ( 10/10 ) | ( 9/10 ) | ( 7/10 ) | ( 6/10 ) | ( 6/10 ) |
求人数 | 約 5,500 件 | 約 1,300 件 | 約 1,000 件 | 約 800 件 | 約 600 件 |
対象年代 | 20代~40代 | 20代~50代 | 20代~50代 | 20代~30代 | 20代~30代 |
設立 | 2015年 | 1990年 | 2000年 | 1996年 | 1973年 |
資本金 | 2億2740万円 | 5億8600万円 | 3400万円 | 3800万円 | 21億210万円 |
得意領域 | 会計事務所 税理士法人 | 経理 会計事務所 | 会計事務所 | 士業全般 | 税理士 |
特徴 | 求人数No.1 | 管理部門に強い | ややマイナー | 士業向け | 税理士向け |
利用料金 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
評判・口コミ | 評判をみる | 評判をみる | 評判をみる | 評判をみる | 評判をみる |
公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
先述のとおり、「転職エージェント」に登録している会計事務所は、ブラックでない会計事務所が多い傾向にあります。
特に、会計事務所に強い転職エージェントを選ぶなら、ヒュープロ(Hupro)がオススメです。
なぜなら、会計事務所に特化したエージェントであり、求人数が群を抜いてNo.1だからです。
最終的に求人を選ぶのはご自身ですが、一人きりで選ぶのは危険です。
転職エージェントやご知人など、より多くの人に相談をすることで、求人を客観的に見てもらうのも良いでしょう。
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