未経験で税理士事務所に転職するのはきついけど、コレをやると内定率が上がる。【所長が暴露】

未経験で会計事務所に転職するコツ4選【所長税理士が解説します。】

公認会計士・税理士の藤沼です。

最近、私の事務所へご応募されてくる未経験者の方が増えています。

しかし、(実務経験者に比べると)未経験者の採用率は低く、転職するのはきついのが現状です。

そこで今回は、未経験で会計事務所に転職する際のコツを、採用者目線で紹介します。

4つのコツを知って実践するだけで、内定率はグンと上がります。

大半の税理士事務所・会計事務所で活用できる手法なので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事を書いた人


目次

未経験で税理士事務所に転職するコツ4選

成功に向けて登る準備をしているビジ
ネスマン

未経験者が税理士事務所に転職する際は、いくつかコツが必要です。

特に重要なのは、次の4つのコツです。

それぞれ解説します。

「簿記2級」は取っておく

資格なし・経験なしでも採用している会計事務所はありますが、私は最低限、簿記2級を取得しておくことをオススメします。

理由は4つあります。

未経験者が簿記2級を取得すべき理由
  • 内定が出やすくなる
  • 選べる求人数が増える
  • 会計事務所での仕事をイメージできるようになる
  • 就職後、仕事がスムーズに進めやすくなる

「選べる求人が増える」「内定が出やすくなる」というのが最も大きなメリットです。

これは私の主観ではなく、実際に求人データを見れば一目瞭然です。

「未経験OKの会計事務所」の求人数比較

求人数
簿記2級1,569件
簿記3級307件
(ヒュープロ求人検索システム より抽出・集計)

簿記2級と簿記3級の「未経験OKの会計事務所」の求人数を比較すると、簿記2級の求人数は簿記3級の5倍以上検出されました。

一方、日本商工会議所の「簿記検定試験受験者データ」によれば、「簿記3級」の合格者数は「簿記2級」の合格者数の約2倍です。

つまり、簿記3級は保有者が多いものの会計事務所側のニーズが少なく、簿記2級の希少価値が高いということが分かります。

簿記2級を取得することで選択肢も増えますから、簿記3級よりもコストパフォーマンスが高いです。(ちなみに、簿記1級になるとむしろ求人数は減ります)

なお、「資格がなくとも採用している会計事務所」はありますが、まずオススメしません。

なぜなら、実務要件・資格要件すら求めない会計事務所は、人手不足(=人がすぐ辞める)の傾向にあり、ブラックである可能性があるからです。

そのほか、簿記2級を取得することで「就職前に仕事をイメージでき、職場選びに役立つ」「就職後スムーズに仕事を勧められる」といったメリットが得られます。

簿記2級の取得には3ヶ月~5ヶ月程度かかりますが、その時間をかけても良いほど、大きなメリットがあると言えます。

ポイント
  • 簿記2級を取っておくことで、転職先の選択肢が増える
  • 簿記2級を取っておくことで、内定率が高まる
  • 簿記2級を取っておくことで、入所後、仕事がスムーズに進む

「税理士補助」を選ぶ

会計事務所の求人を眺めていると、仕事内容に「税理士補助」という文言を頻繁に目にするでしょう。

税理士補助とは、文字通り「税理士による業務を補助する仕事」を言います。

一般的な会計事務所での仕事内容=税理士補助ですので、特別な仕事内容というわけではありません。

ただし、業務が「税理士の補助」に限定される点で、例えば会計コンサルティング・会計監査への関与度合いは少なく、代わりに税務相談(の補助)・税務書類の作成・記帳代行など「税務」に関与する度合いが大きくなります。

関与する領域が税務に絞られるため、より未経験者向きとも言えます。

もちろん、「様々な領域を知りたい」という方の志向を止める気はありませんが、初めから幅広く関与すると覚えきれずパンクしてしまう可能性がありますので、関与する分野選びは慎重に。

ポイント
  • 「税理士補助」はより未経験者向きなのでオススメ

なお、「税理士補助」の仕事について、詳しくは税理士補助の仕事内容を解説します。の記事内にて詳細解説しています。

「既に未経験者が働いている」事務所を選ぶ

「未経験者OK」を謳っているからといって、必ずしも「未経験者が働きやすい」というわけではありません。

会計事務所での仕事は専門性が高いため、初めは必ず、教えてくれる先輩・上司の存在が必要不可欠です。

しかし、会計事務所の中には深刻な人手不足に陥っている事務所もあり、「教える人手がいない」「どう教えれば良いか分からない」というケースもあります。

そこで大切なのが「実際に未経験者が働いているかどうか」を確認することです。

実際に未経験で働き始めた職員がいれば、「教えてもらえる環境」が整っていると言えます。

また、知識レベルの近い先輩がいるため、悩みを共有しやすく、精神的にもだいぶ楽なはずです。

ポイント
  • 実際に未経験者が働いているか確認することで、働きやすい事務所を探すことができます

必ず「転職エージェント」を使う

未経験で会計事務所に転職する方は、転職エージェントの利用が必須です。

理由は次のとおりです。

転職エージェントを使うべき理由
  • ブラックな会計事務所が一定数存在するため
  • 所長の人柄・性格を事前に知る必要があるため
  • 面接対策を受けることができる
  • 志望動機を考えてもらえる

会計事務所は(他の職種に比べて)閉鎖的な組織が多く、所長や職員の性格などによって、事務所全体の雰囲気が全く異なります。

そのため、中には長時間労働を迫られたり、パワハラのような圧力をかける職員がいるのも事実です。(私も実際に経験したことがあります)

もちろんそのような事務所は少ないですが、転職での失敗を避けるためにも、必ず事前に内部情報をリサーチすべきです。

そこで必要になるのが、転職エージェントです。

転職エージェントでは、アドバイザーが内部情報を定期的に調査(ヒアリング)しているため、職員や事務所の雰囲気を大まかに把握しています。

転職エージェントから事前に内部情報を聞き出すことで、ブラックな事務所に転職してしまうリスクを未然に回避できるでしょう。

また、書類添削・面接対策も受けることができますから、内定の可能性を高めることもできます。

くどいようですが、未経験者の方は必ず転職エージェントを利用して下さい。

もちろん、利用は全て無料です。

「未経験者OKの税理士事務所」の求人を集計した結果

求人を探している人

実際、「未経験OKの税理士事務所」はどのくらいの数があるのでしょうか。

これを確認するため、転職エージェントが公開する求人を実際に抽出し、集計してみました。

「税理士事務所」の求人数比較

求人数
未経験OKの税理士事務所1,241件
税理士事務所全体5,467件
(ヒュープロ求人検索システムより抽出・集計)

ここでは、「税理士事務所」の求人数が最も多かったヒュープロという転職エージェントを利用し、求人データを抽出しました。

税理士事務所の求人数は全部で5,000件以上ありましたが、そのうち約20%~25%が「未経験OK」の税理士事務所の求人でした。

私の所感としては、「意外と多いな」というのが正直な感想です。

税理士事務所での仕事には専門性が要求されるものの、それ以上に人手不足の傾向が強いのでしょう。

全体でも1,000件を超える「未経験OK」の求人が存在するため、休職者にとっては売り手市場だと言えます。

平均年収は?

実際の求人データを抽出すると、年収情報も集計することができます。

そこで、「未経験OKの税理士事務所」の平均年収を算出してみました。

「未経験OKの税理士事務所」の平均年収

平均年収求人数
東京都内502万円533件
東京都以外468万円708件
会計事務所全体483万円1,241件
(ヒュープロ求人検索システムより抽出・集計)

地域によって年収は異なると考えられるため、ここでは「東京都内」と「東京都以外」の平均年収もそれぞれ算出しました。

そこまで大きな違いはありませんが、東京都内であれば、未経験者でも平均500万円程度の収入を得ることができます。

こちらも、意外と高いなと感じました。

やはり人手不足の影響により、報酬を上げている事務所は多いのでしょう。

なお、会計事務所での年収について、さらに細かい情報は会計事務所に転職すると、年収はいくらになる?【超徹底リサーチ】で公開しています。

資格要件は?

未経験者の場合、いずれかの資格を求める税理士事務所が多いです。

そこで、抽出した求人データを「必要資格」ごとに集計してみました。

「未経験OKの税理士事務所」の資格要件

求人数年収
税理士科目合格603件476万円
簿記1級303件431万円
簿記2級591件449万円
簿記3級184件409万円
Hupro求人検索システムより抽出・集計)

この結果から、「簿記2級」へのニーズは「税理士科目合格」とほぼ同水準であることが分かりました。

簿記3級では知識レベルが足りず、逆に簿記1級ではオーバースペックになる、ということでしょう。

また資格毎の平均年収については、面白いことに、簿記1級よりも簿記2級の方が高い結果となりました。(誤差の範囲ではありますが)

簿記2級があれば実務経験なしでも就職できる職場6選の記事でも紹介していますが、簿記2級を活かした選択肢は非常に多いです。

以上の結果から、簿記2級のコストパフォーマンスの高さが分かるでしょう。

未経験者が税理士事務所で従事する仕事内容とは?

会計事務所で働いている人

税理士事務所での仕事内容には、主に次のような仕事があります。

税理士事務所での主な仕事内容
  • 仕訳の記帳代行
  • 決算業務(決算書の作成)
  • 給与計算・年末調整
  • その他、コンサルティング業務

会計系の仕事が完全未経験の方には、上記を見ても、正直よく分からないでしょう。(簿記3級以上をお持ちの方なら、何となくイメージできるはず)

上記のうち、未経験者の仕事として最も比重が大きいのが「仕訳の記帳代行」でしょう。

仕訳の記帳代行とは、(端的に言えば)日々の取引を会計ソフトに入力する作業をいいます。

入力方法は「簿記」という仕組みを用いることから、ここで簿記の知識が必須になります。

また、法律に則ったルールで入力する必要があることから、主に法人税法・所得税法・消費税法の知識も必要になります。

未経験者の場合、上司・先輩職員に教えてもらいながら作業をすることになりますが、(先述のとおり)ブラックな税理士事務所もあるため、そのような事務所に転職しないよう注意が必要です。

会計事務所での仕事内容については、会計事務所での仕事内容を詳細解説します。の記事でもう少し詳しく解説しています。

「税理士補助」とはどんな仕事?

税理士事務所・税理士法人などの求人を見ていると、「税理士補助」というワードをよく目にするでしょう。

税理士補助とは、文字通り「税理士のもとで作業をサポートする仕事」をいいます。

税理士事務所での仕事=税理士補助なのでは?と思われる方も多いと思いますが、厳密には違います。

というのも、税理士事務所には税理士以外に「公認会計士」も在職するケースがあり、その場合は公認会計士業務(監査・M&Aコンサル等)に関与する可能性があるからです。

とはいえ、通常の税理士事務所では大半が「税理士業務」であり、つまり「税理士補助」が主な仕事になります。

税理士補助では、原則、「税務」のみに関与することになります。

一方で、「企業会計」「監査」「M&A」など、税務以外のスキルも身に着けたい方は、税理士事務所のうち「税理士補助以外」の仕事を選ぶと良いでしょう。

ただし多くの場合、未経験者にとって全てに並行して関与することは、難易度が非常に高いです。

なぜなら、想像以上に覚えることが多いからです。

個人的には、まず税務に関与し専門性を磨かれることをオススメします。

未経験で税理士事務所に転職する際の「志望動機」の書き方

志望動機を深掘り

未経験者が税理士事務所への転職を考える場合、どのような「志望動機」を作れば良いか悩むはずです。

それもそのはず。税理士事務所での仕事は「事務作業」であることから、「営業職」のような分かりやすい動機がなかなか浮かばないのです。

そこで本項では、税理士事務所へのオススメの志望動機を紹介します。

そのまま使っていただいても良いですし、少しアレンジしても良いでしょう。

未経験者にオススメの「志望動機」
  • 簿記の知識を活かしたい
  • 専門知識を身に着けたい
  • 将来的に税理士を目指している
  • 数字が好きである
  • 事務作業が得意である
  • 細かな仕事が好きである
  • 法律を学ぶのが好きである
  • 複数のプロジェクトを同時並行するのが得意
  • その他、税理士事務所の特性・特徴に特化した志望動機を作る

注意点としては、上記の文言の意味を理解せずに話す(履歴書に書く)というのは絶対に避けてください。

採用官はベテランの税理士ですから、特に業界の知見に関するウソは簡単に見抜かれます。

私自身も、私の事務所に応募された方の採用面接を幾度となく行ってきましたが、「この人は何も分かっていないな」という方は、お話して5分くらいで大体分かります。

逆に、未経験者であっても綿密なリサーチ・情報収集をされている方には、「未経験なのによくそこまで調べたな」と好印象を抱きます。

転職エージェントや、実際に税理士事務所で働いている人から具体的な話を聞き、志望動機を作成すると良いでしょう。

また、特にポイントが高いのが「その税理士事務所の特性・特徴に特化した志望動機」を作成されている方です。

私たち税理士事務所の所長は、組織規模が小さいながらも、何らかの専門分野を武器・得意にしています。

この経営戦略を分析し、それにマッチする形で志望動機を作成された方には、自分の経営戦略に興味を持ってくれているというある種の喜びを感じます。

他の事務所にも送っているような履歴書を作って来られる方よりも、自分の事務所のことをシッカリと調べてくれた人の方が、「採用したい」という気持ちになります。

未経験者が内定率を高めるためには、こうした小さなテクニックも非常に重要です。

具体的な税理士事務所未経験者向けの志望動機の例文は、次の記事内でパターン別に紹介しています。

【年齢別】未経験で税理士事務所に転職するときのポイント

【年齢別】未経験で会計事務所に転職するときのポイント

税理士事務所に転職する際には、求職者の年齢によってもポイントが少し異なります。

ここでは「年齢別」に、転職時のポイントを紹介します。(あくまで一例です)

20代|税理士事務所未経験の人

20代では、ポテンシャル採用の可能性があります。

特にポテンシャルを求める場合、税理士事務所では次の素養を期待する傾向にあります。

税理士事務所が20代に求めるポテンシャル
  • 素直さ(=なんでも吸収してくれる)
  • バイタリティ(=繁忙期に頑張ってくれる)
  • フレッシュさ(=事務所内での気配り・雰囲気作り)

税理士事務所での仕事は専門性が求められ、初めのうちは分からない事ばかりですから、いかに素直に仕事を吸収できるかが求められます。

また、繁忙期(一般的には12月~5月)は残業が生じやすいため、若手にはタフに働ける「体力」にも期待をしています。

そのため、上記3点もアピールとして意識されると、内定率を高めることができるでしょう。

30代|税理士事務所未経験の人

30代の未経験者には、「長く居てくれるかどうか?」という視点で採用するケースが多いです。

というのも、職員採用に多額のコストを払い、教育した後にすぐ辞められてしまうと、事務所としては費用が嵩んでしまうからです。

税理士事務所側としては「すぐに転職されては困る」という気持ちがあります。

そのため、実際に応募する際はより強い動機を示すと良いでしょう。

なぜなら、熱意・本気度を伝えることで「この人ならこの先数年間は辞めないだろう」という根拠になるからです。

なお繰り返しになりますが、魅力的な志望動機を作るには綿密なリサーチが必須です。

転職エージェントの担当者や、実際に税理士事務所業界で働いている人からヒアリングすることで、その職場での働き方をより具体的にイメージできます。

40代|税理士事務所未経験の人

40代では、「完全未経験」はほぼ採用されません。

税理士事務所側としては、敢えて採用する必要がないからです。

私の感覚としては、税理士事務所業界は人手不足ではあるものの、完全未経験40代を採用するほどではない、という感覚があります。

そのため、通常は「経理経験」や「金融系会社での経験」など、会計税務に親和性の高い実務経験が要求されるでしょう。

なお、実際に求人応募する前に、所長やメンバーの平均年齢も見ておきましょう。

最近は30代の若手税理士所長も増えており、年上の職員に対して指導することに抵抗を感じる税理士も多いからです。

あくまで感覚値ですが、40代未経験者が税理士事務所に応募する際は、少なくとも40代以上の税理士所長が開業する事務所に応募されることをオススメします。

税理士事務所の未経験者はパート・バイトから入るのも有り。

正社員以外の選択肢を歩む人

仮に、正社員としての採用が難しいような場合には、パート・アルバイトとして採用面接を受けるのも有りです。

なぜなら、(事業を拡大している税理士事務所であれば)パート・アルバイトとしての経験は履歴書に残るため、それが「実務経験」として認められ、その後転職しやすくなるからです。

また、税理士試験の勉強をしながら仕事もしたいという方にも、パート・アルバイトはオススメです。

税理士事務所での経験は、税理士試験の学習に活きますし、パート・アルバイトとしての実務経験であっても「税理士登録要件」を満たすからです。

ただし、税理士事務所でのパート・アルバイトは、コンビニ等でのアルバイトよりも、難易度は高いです。

なぜなら、法令・基準にもとづく業務処理が求められ、またクライアントが法人であるケースが多いからです。

スタッフが作成した書類をレビューするのは税理士であり、税理士は自身の名称により確定申告を代理しています。

仮にミスにより間違った申告をしてしまうと、最悪の場合(税理士が)損害賠償請求をされる可能性があるため、レビューも厳格なのです。

そのため、軽い気持ちで税理士事務所でバイトを始めたものの「思っていたよりきつい」と感じる方が一定数いるようです。

あくまで「ゆくゆくは正規職員を目指したい」「税理士を目指したい」という方には、パート・アルバイトから入るのも選択肢の1つとしてオススメできます。

税理士事務所でのパートについて、詳しくは次の記事で解説しています。

未経験で税理士事務所に転職する際、よくある疑問

その他、未経験で税理士事務所に転職する際に、よくある疑問をまとめました。


会計事務所と税理士事務所は、どのような違いがありますか?

いずれも、会計税務に関するサービスを提供するという点では共通しています。

会計事務所では、企業会計・コンサルティング・会計監査・税務顧問など、幅広い会計税務に関するサービスを提供しています。

一方、税理士事務所では「税務」にフォーカスしているケースが多く、より専門的な税務顧問・税務相談に関与できる可能性があります。

あくまで転職先を選ぶ際は、「会計事務所なのか税理士事務所なのか」という軸で選ぶのではなく、(面倒ですが)求人ごとに特徴を知ることが大切です。

なお、細かな違いについては「会計事務所」「税理士事務所」「税理士法人」の違いは何?の記事で詳しく解説しています。

税理士を目指すのにオススメの税理士事務所の特徴は何ですか?

働きながら税理士を目指す場合には、「残業時間の少なさ」「実際に税理士受験生が働いているかどうか」「試験休暇の有無」を必ず確認しましょう。

税理士は働きながらでも合格を狙える資格ですが、決して簡単な資格ではない為、受験勉強と仕事を両立しなければなりません。

残業時間の少なさは当然のこと、試験直前に休暇が取れるかどうかも非常に重要です。

また、実際に税理士受験生が働いているかを確認することで、受験生への配慮の有無もある程度知ることができます。

税理士事務所は雰囲気が悪いと聞きましたが、本当ですか?

確かに、そのような事務所も存在します。

私も前職の税理士事務所(のとある部署)が、最悪な雰囲気でした。

残業も非常に多く、その部署にいた同僚はきつそうでした。

そのようなハズレの税理士事務所も存在しますから、必ず、応募前に事務所の雰囲気・所長の人柄を確認しましょう。

リサーチ方法としては先述のとおり、転職エージェントから直接ヒアリングする、または事務所で働いているご友人に話を聞いてみる、といった方法があります。

結局、(いかに自分がやりたい仕事ができたとしても)雰囲気の悪い組織では長続きしません。

くれぐれも、求人票だけ見て応募するようなことは避けるべきです

税理士の勉強は何歳から始めるのがオススメですか?

税理士を目指すのに、年齢は関係ありません。

というのも、税理士の平均年齢は60歳前後であり、合格者の多くが40代以降に取得しているからです。

仕事をしながらでも合格を目指せるのが「税理士資格」の良いところです。

税理士を目指さないけど、税理士補助を志望しても良いのですか?

はい。問題ありません。

確かに、税理士事務所には税理士受験生が多く在籍していますが、必ずしも税理士を目指す必要はありません。

というのも、所長からすると、全員が税理士を目指すと(合格後に)独立されてしまうリスクがあるからです。

そのため、むしろ税理士を目指さない方に対するニーズも一定程度あるのです。

税理士補助に向いてる人に共通する特徴とは?

税理士補助に向いている人の特徴は、次のとおりです。

  • 協調性のある人
  • 細やかな性格の人
  • ルーティンワークの得意な人
  • 使命感・責任感のある人
  • 税理士を目指している人

税理士補助の仕事はデスクワークですが、時にはチーム内・外部クライアントとのコミュニケーションが必要となるため、意外と協調性が求められます。

逆に向いていない人の特徴については、次の記事内をご参照ください。

「未経験かつ資格なし」でも、税理士事務所に採用されますか?

はい。採用されるケースはあります。

ただし、若さや専門スキル(英語力やITスキルなど)が求められます。

未経験・資格なしで税理士事務所に採用されるにはいくつかのコツがあるため、詳細は下記記事をご参照ください。

未経験でも簿記2級があれば税理士事務所に入れますか?

はい。絶対ではないですが、入れる可能性が上がります。

20代ならほぼ間違いなく入れますが、30代後半になると厳しくなります。

その他、英語力やITスキル等、会計・税務と親和性のあるスキルがあれば、入社しやすくなります。

未経験で税理士補助をやるのはきついですか?

税理士事務所にもよりますが、通常1年目はきついです。

税理士補助には税金の知識が求められることから、初めは覚えることが非常に多いからです。

しかし、毎年同じ作業の繰り返しであることから、2年目以降はルーティン化し楽になります。

税理士補助は楽しいですか?

人によりますが、楽しいと感じる人は多いです。

税理士補助の仕事は税理士の下で指示を受けながら業務遂行するため、税金の知識を少しずつ学習することができます。

得た税金の知識は、自分自身の確定申告や節税に役立つため、面白味を感じます。

また、業務で得た知識は税理士試験の受験にも役立つため、学習意欲の高い方にはかなりおすすめの仕事です。

ブラックな税理士事務所があるって本当ですか?

はい。本当です。

税理士事務所は規模が小さく外部の目が入りづらいため、所長の権限が大きくなり、パワハラなどが生じるケースがあります。

ただし、全ての税理士事務所がブラックであるというわけではありません。

入社前に、これを見極めることが非常に大切です。


【比較表】「未経験OKの税理士事務所」に強い転職エージェント

税理士事務所の求人を扱っている転職エージェント・転職サイトは20社以上もありますが、この中でも、「未経験OK」の求人を扱っている上位3社を比較しました。

【比較】「未経験OKの税理士事務所」に強い上位3社

ヒュープロ
(Hupro)
MS-Japan人材ドラフト
ヒュープロMS-Japan人材ドラフト
求人数約1,200件約500件約250件
対象年代20代~50代20代~40代20代~40代
対応エリア東京 

神奈川

埼玉 

千葉 

大阪 

兵庫 

京都 

福岡 
全国全国
設立2015年1990年2000年
資本金2億2740万円5億8600万円3400万円
対象者会計事務所管理部門会計事務所
得意領域会計事務所

税理士法人
経理  
 
内部監査
 
経営企画 
会計事務所
会計事務所
総合評価
( 10/10 )

( 9/10 )

( 7/10 )
口コミ・評判評判を見る評判を見る評判を見る
利用料無料無料無料
公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

(2024年4月1日現在)

上記のとおりですが、未経験で税理士事務所に転職する場合には、ヒュープロ(Hupro)1択です。

なぜなら、求人数が他のエージェントの5倍以上も検出されており、利用するだけで転職が有利になるからです。

もちろん、他社を併用することで更に求人の網羅性を高めることができるものの、ヒュープロだけは外せないという所感です。

その他、MS-Japanには例えば新潟・高知・久留米など首都圏外の求人があるため、地方求人を探している方にはMS-Japanのほうがオススメです。

以上、転職エージェント選びのご参考にどうぞ。

【無料】ヒュープロを利用してみる

\ かんたん1分で登録完了 /

/ 会計事務所の求人数No.1

目次