ファクタリングの手数料相場は1~20%です【負担を抑えて利用する方法を紹介!】

ファクタリングの手数料相場

ファクタリングの手数料相場は、1~20%です。

しかし、ファクタリング契約の種類・ファクタリング会社の方針によって手数料は変わります。

ファクタリング手数料の相場一覧

(2026年4月6日現在)

手数料率を一律に決めている業者もあれば、審査結果によって異なる料率を提示する業者もあります。

例えば、支払い能力が低いと判断されれば(2社間ファクタリングにおいて)手数料率上限の20%を提示されるケースが多いです。

本記事では、このファクタリング手数料の相場を契約形態ごとに紹介し、手数料を安く抑える方法についても解説します。

この記事で分かること


  • ファクタリングの手数料は契約種類によって1~20%まで幅広い
  • 手数料が20%を超える業者は違法性が高いので要注意
  • 手数料を安くするには業者に相見積もりを取るのが最も手っ取り早い
  • 手数料以外にも、契約形態によっては印紙税登録免許税などの経費が生じるので要注意
目次

ファクタリングの手数料相場は1~20%!契約の種類によって大きく異なる

ファクタリングの手数料相場は1~20%です。

ただし、ファクタリング契約の種類によって、手数料相場は変わります。

以下、それぞれの手数料相場を解説します。

2社間ファクタリングの手数料相場は10~20%

2社間ファクタリングの手数料相場は10~20%です。

2社間ファクタリングの手数料は、3社間ファクタリングの手数料よりも必ず高く設定されます。

なぜなら、2社間ファクタリングは(3社間ファクタリングに比べて)ファクタリング会社側が債権を回収できないリスクが高く、そのリスクが手数料に上乗せされるからです。

また、2社間ファクタリングの場合は後述する債権譲渡登記を求められることがあり、登録免許税司法書士への報酬手数料が追加で発生するケースがあります。

2社間ファクタリングなら取引先にファクタリングの利用が通知されないため、バレずにファクタリングを利用したい方にはおすすめです。

3社間ファクタリングの手数料相場は1~9%

3社間ファクタリングの手数料相場は1~9%です。

3社間ファクタリングの手数料は、2社間ファクタリングの手数料よりも必ず低く設定されます。

なぜなら、3社間ファクタリングは(2社間ファクタリングに比べると)ファクタリング会社側が債権を回収できないリスクが低く、その分手数料も安く設定することができるからです。

ただし、3社間ファクタリングでは売掛先である得意先も含めてファクタリング契約を締結しますから、当然ファクタリングを利用したことが取引先に100%バレます。

得意先にバレても手数料を安く抑えたい方には、3社間ファクタリングでの契約がおすすめです。

診療報酬ファクタリングの手数料相場は0.3~2%

診療報酬ファクタリング(医療ファクタリング)の手数料相場は、0.3~2%です。

診療報酬ファクタリングとは、医療機関(病院など)が国民健康保険団体連合会・社会保険診療報酬支払基金から受ける「診療報酬債権」を売却することをいいます。

公的機関に対する債権がファクタリングの対象になるため、他のファクタリングに比べて手数料は非常に安いという特徴があります。

介護報酬ファクタリングの手数料相場は1~3%

介護報酬ファクタリングの手数料相場は、1~3%です。

介護報酬ファクタリングとは、介護事業者が国民健康保険団体連合会から受ける「介護保険給付費」を売却することをいいます。

こちらも公的機関に対する債権がファクタリングの対象になるため、他のファクタリングに比較し手数料は非常に安いです。

国際ファクタリングの手数料相場は0.5~2%

国際ファクタリング(グローバルファクタリング)の手数料相場は、0.5~2%です。

国際ファクタリングとは、海外への輸出取引から生じた売掛債権の売却をいいます。

輸出取引においても海外企業から確実に入金されるとは限らないため、これを補填するため、従来は銀行から信用状(L/C)を入手し、これをもって債権を保全していました。

しかし、これに代わる手段として国際ファクタリングが台頭しました。

手数料相場は、信用状にかかる手数料とほぼ変わりません。

保証型ファクタリングの手数料相場は0.2~1.5%

保証型ファクタリングの手数料相場は0.2~1.5%前後と、かなり少額です。

保証型ファクタリングとは、売掛債権の信用不安に対する手数料を支払うことで、将来売掛債権が貸し倒れた際に保証料をもらうことのできる契約をいいます。

保証型ファクタリングと対になるのが「買取型ファクタリング」と呼ばれる形式のファクタリングであり、たとえば上述の「2社間ファクタリング」「3社間ファクタリング」はすべて「買取型ファクタリング」に属します。

なお、金融業界では「ファクタリング」と言えばこの保証型ファクタリングを指しますが、個人事業主・中小企業が通常利用するファクタリングとしては「買取型ファクタリング」が主流です。

おそらく本記事を見ている大半の方が、買取型ファクタリングの利用を考えているはずです。

ファクタリング手数料の計算方法を解説!

ファクタリング手数料とは、ファクタリング会社に支払う手数料のことです。

いわゆる業者に支払う「仲介手数料」と同じです。

次に、ファクタリング手数料の計算方法を解説します。

ファクタリング手数料の計算方法|債権✕掛け目✕割引率

ファクタリング手数料の計算方法は、次のとおりです。

計算式

ファクタリング手数料 = 債権金額掛け目(%)割引率(%)

用語の説明

債権金額売掛債権の額面金額。
1つの取引により発生した請求書の金額(総額)をいう。
掛け目債権金額のうち、ファクタリング会社が買取可能な割合。
一部買取を希望する際は、債権金額に対する一部買取率。
割引率債務者の信用リスクに応じて決定される手数料率。
割引率が高くなるほど、支払手数料の金額も大きくなる。

計算方法

例えば、1000万円の売掛債権のファクタリングを申請し、うち8割だけ買い取ってもらえることになった場合、800万円(1000万円 ✕ 80%)分の売掛債権を売却することになります。

審査の結果、割引率が3%と決定された場合、手数料の金額は24万円となります。

つまり、800万円の売掛債権のうち即時に776万円(800万円 ー 24万円)が入金されることになります。

ファクタリング手数料(割引率)の決定要因は多岐に渡る

ファクタリング手数料は、ファクタリング会社側がどの程度リスクを負担するかで決定されます。

具体的には、次の要因によって手数料(割引率)が決まります。

ファクタリング手数料(割引率)の決定要因

支払サイト入金までの日数が長いほど回収リスクが高まるため、手数料率は高くなる。
取引先との継続取引取引実績・入金実績のある取引先は取引の実在性が担保されるため、手数料率が低くなる。
売掛債権の金額債権金額が大きくなるとファクタリング会社側の取り分が増えるため、債権金額が大きくなるほど手数料率が低くなりやすい。
直近の取引実績直近(45日~90日程度)で同取引先からの入金実績がある場合、貸倒リスクが低いと考えられるため手数料率も低くなる。
2社間・3社間3社間ファクタリングでは取引相手も交えてファクタリング契約を行うため、債権の回収リスクが低くなり手数料率も低くなる。一方、2社間ファクタリングでは取引相手をファクタリング契約に含めないため、ファクタリング会社側のリスクが上がり手数料率も高くなる。
ファクタリング会社の規模ファクタリング会社の規模が大きいほど、会社全体として利益を生み出しやすい構造にあるため、手数料率が低くなる。
継続取引同じファクタリング会社を継続して利用すると、ファクタリング会社側の継続的な収益に繋がるため手数料率が低く設定されやすい。
提出書類の数・種類提出書類の数が多いほど、また信用力・証拠力の高い書類であるほど、手数料率は低くなる。
競合の増加ファクタリング会社が増えると価格競争が強まるため、各社の手数料が低くなる。
売掛先の信用力取引先の信用力は債権の支払能力に直結するため、信用力が高いほど手数料は低くなる。
なお、売掛先の信用力は次の要因を確認する。
売掛先の規模(売上・資本金・従業員数など)

売掛先の社歴

売掛先の上場区分
売掛先の得意先(国・地方自治体・公的機関との取引があるか)

その他、帝国DBなどを参照した財務状況 等
ファクタリング会社の方針ファクタリング会社によって、各社手数料の決定方はが異なる。
たとえば認知度を高めるために一時的に手数料を低く設定していたり、市場シェア獲得のために他社よりも敢えて安い手数料を設定するケースがある。
簡易メモ

なお、ファクタリングにおける「割引率」という用語は、手形割引という制度から派生して用いられている専門用語です。
ファクタリングによる債権譲渡は受取手形の割引と同じ性質を有しており、特にファクタリング業者が「割引」という用語を使う傾向にあります。
私たち消費者は、手数料率≒割引率と覚えておいても問題はありません。

ファクタリング手数料には、ある程度利用者が変えられる部分と、変えることのできない部分があります。

そこで、次にファクタリング手数料を安くする方法を紹介します。

ファクタリングの手数料負担を安くする11の方法

ファクタリングの手数料負担を安く抑える方法は、以下のとおりです。

上記手法を組み合わせることで手数料率を大きく削減できます。

以下、それぞれ解説します。

① 複数のファクタリング会社を利用して相見積もりを取る

最も効果が大きいのが、「複数のファクタリング会社から相見積もりを取る」という方法です。

見積もりの段階では費用がかかりませんから、同時に複数のファクタリング会社に見積もりを依頼し、その中から手数料が安いファクタリング会社を選んで契約することをオススメします。

ただし、あまりにも多くのファクタリング会社に同時に見積もりを取ると、逆に申請の手間・断るための手間がかかるので注意して下さい。

申請に手間がかかるあまり手続・契約に時間が掛かり、入金が遅くなったのでは本末転倒です。

私の感覚では、最大でも4~5社が限度です。これを超えると手間がかかりすぎて管理しきれなくなります。

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② 支払期日の近い売掛金を選んで見積りに出す

もし売却できる売掛金が複数あるなら、支払期日が近いほうの売掛金を選んで見積りに出しましょう。

なぜなら、手数料の金額を決定する際の大きな要因として「支払期日までの残り期間」が考慮されるからです。

(ファクタリング会社側からすると)支払期日までの期間が長い債権は、ファクタリング利用者がお金を使い込んだり持ち逃げされるリスク、また売掛先が倒産するリスクがあります。

そのため、審査では支払期日の近い(短い)売掛金ほど、手数料を下げやすいのです。

複数の売掛債権をお持ちの方は、より支払期日が近い方の債権を選んでファクタリングすることをおすすめします。

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③ 信用力の高い売掛先の請求書を選んで見積りに出す

複数の取引先に対する売掛債権がある場合、より信用力の高い売掛先に対する請求書を選んでファクタリングの見積もりに出しましょう。

なぜなら、ファクタリングの審査では売掛先の信用力(支払能力があるか・踏み倒さないか・倒産しないか等)を主に審査されるからです。

ここでいう「売掛先の信用力」は、具体的には次の要素で決定されます。

取引先の信用力を決定づける要因

組織規模以下の定量的数値が大きいほど、組織規模が大きく信用力が高いと判断される。
資本金額

売上高

従業員数

支店数

子会社数
社歴会社設立日からの経過期間が長いほど、安定した経営基盤があると考えられ、信用力が高いと判断される。
取引先国・地方公共団体・公的機関との取引が多い場合、取引先からの債権が貸し倒れるリスクが低いため、信用力が高いと判断される。
ホームページの有無社名・屋号を公開し、Web上で情報発信している場合は経営実態がある程度確認できるため、信用力が高いと判断される。
行政処分の有無過去に関連する行政から処分を受けている場合、ガバナンス・法令順守の意識が低い可能性があり、信用力が低いと判断される。

(※注)上記はファクタリング利用者の信用力ではなく、売却予定の売掛先の信用力です。

売上高を公開している企業は少ないですが、その他の情報は基本すべてホームページ上で公開しているケースが多いため、事前に確認し、信用力の高い売掛先の請求書を選ぶことをオススメします。

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④ 債権金額の大きい請求書を選んで見積りに出す

複数の請求書がある場合、より債権金額の大きい請求書を選んで見積りに出すことで、審査で算出される手数料を安くできる可能性があります。

なぜなら、ファクタリング対象となる債権の金額が大きくなるとファクタリング会社側の取り分(利益)が増え、多少の値引きが効くようになるからです。

ただし、不要な債権まで売却するのは本末転倒です。
手数料率は低くなるものの、多くの手数料を払う事には変わりなく、結果的に資金繰りを悪化させてしまう可能性があります。

金額を変えて複数の見積りをとることで、ご自身にとって最も有利となるラインを選ぶと良いでしょう。

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⑤ ギリギリまでファクタリングの申請を待つ

売掛金の支払期日が近いほど手数料は下がるため、ファクタリングが必要になるギリギリまで申請を待つのもアリです。

ただし、ファクタリング契約によっては入金までに3日以上かかったり、待った結果、審査で落ちる可能性があります。

あまりギリギリまで待ちすぎると資金ショートするリスクがありますが、即日中にファクタリングのできる業者も存在します。

こうした即日審査・即日入金のファクタリング会社を使えば、ギリギリまで申請を待つことが可能になります。

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⑥ 3社間ファクタリングで契約する

3社間ファクタリングの手数料は、2社間ファクタリングの手数料よりも安いため、3社間ファクタリングでの契約も考えると良いでしょう。

また、3社間ファクタリングを利用することで、2社間ファクタリングで求められる可能性のある「債権譲渡登記」も必要がありませんから、登記に関連する諸費用もかかりません。

ただし、3社間ファクタリングでは取引先も含めた3社間での契約が巻かれるため、ファクタリングを利用した旨が取引先にバレますし、契約に要する手間・時間もかかります。

両者のメリット・デメリットを天秤にかけ、自分にとってメリットが大きいと感じる方の形態で契約することをオススメします。

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⑦ 債権譲渡登記ありのパターンで契約する

2社間ファクタリングにおいて債権譲渡登記を行うと、手数料率は絶対に安くなります。

これは、ファクタリング会社側が売掛債権を法的に保全でき、「この売掛金は間違いなく自分のものだ」と証明できるようになるからです。

ただし後述しますが、債権譲渡登記を行うと、手数料以外の実費費用が発生します。

ファクタリング会社によっては、同じ債権のファクタリングに際して、複数プランの見積もりを提案してもらえます。

債権譲渡登記あり・債権譲渡登記なしの両パターンで見積もりを出してもらい、よりご自身に有利な選択肢を採用するのがお得です。

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⑧ 売上時に請求書以外の書類も作成しておく

売上時(納品・請求時)に請求書以外の書類も作っておくことで、手数料率を下げることが可能な場合があります。

なぜなら、取引の事実を裏付ける証拠書類が増えるため、ファクタリング会社からの心証が良くなるからです。

具体的には、次のような書類です。

請求書以外に作成すると良い書類

書類の名称書類の説明
注文書・注文請書サービスや商品を注文する際に作成される書類。
発注者(得意先)が作成するのが一般的だが、受注者が作成するケースもある。
また、注文を受けた際にそれを承諾した旨を示す注文請書も作成する。
見積書サービスや商品の注文を受け、受注者側が提出する書類。
納品書サービスの提供・商品の納品が完了した際、得意先に提出する書類。
工事完了報告書工事が完了した際、得意先・元請けに提出する書類。
検収書サービスの提供・商品の納品が完了し、得意先が検収を完了した際に作成する書類。
納品後に得意先が作成するため、証拠力が強い。
契約書サービスの提供・商品の納品を法的に約する書類。
得意先との契約関係が法的に保全されるため、証拠力が強い。

いずれも、得意先との取引の事実をより強固に証明する書類・エビデンスです。

ファクタリング審査においては、必要に応じて上記書類の提出を求められますので、予め作成しておくと審査で有利になります。

なお、各書類は下記の記事内でテンプレートをダウンロードできます。

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⑨ ファクタリング会社と対面での面談を行う

ファクタリング会社による審査の過程で面談を求められることがあり、これに応じると手数料率を下げられるケースがあります。

なぜなら、対面での面談時に「取引先と電話をし、債権の実態を確認してほしい」と要求されることがあるからです。

つまり、ファクタリング担当者の目の前で取引先との関係を示すことができるため、ファクタリング会社側のリスクを下げ、手数料の引き下げに繋がるのです。

絶対に安くなるわけではありませんが、対面での面談を求められたら、素直に応じるのが良いです。(誠実さのアピールにもなります。)

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⑩ ファクタリング会社を継続利用する

同じファクタリング会社を複数回利用していると、継続値引きが適用されやすく、徐々に手数料率を下げてくれるケースがあります。

具体的には、ファクタリングを利用した金額が一定ラインを超えると、手数料率を下げてくれるケースがあります。

ただし、これは契約等で決まっているものではなく、あくまでファクタリング会社側のさじ加減です。

これを目当てに何度も利用する、というのは正直あまりオススメしません。

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⑪ 手数料の安いファクタリング会社を使う

ファクタリング会社によっても、手数料は大きく異なります。

そのため、必ず手数料の安いファクタリング会社を使うべきです。

ファクタリング会社選びの時点で、手数料が決まると言っても過言ではありません。

なお、手数料が安いファクタリング会社については、次の記事内で厳選して紹介しています。

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違法なファクタリング業者の手数料の目安|20%越えは危険サイン!

ファクタリングの手数料に、法律上の制限はありません。

なぜなら、ファクタリングは銀行融資ではないため、利息制限法が適用されないからです。(逆に、銀行借入は利息に関して法律上の制限があります。)

つまり、法律上はファクタリングの手数料が100%でも、直ちに違法であるとは言えません。

ただし、一般に手数料が20%を超えるような業者は、ファクタリング業者を装った違法な闇金業者の可能性が高まります。

なぜなら、ファクタリング業者の中には違法なファクタリング業者が混じっており、消費者の弱みに付け込んで著しく高い手数料を請求するヤミ金業者が存在するからです。

また、大阪地裁平成29年3月3日判決によれば、ファクタリング会社側が手数料率に見合う債権回収リスクを負っていなければ、金銭消費貸借取引であると判断される可能性があります。

実務家である私の感覚としても、20%を超える手数料は明らかに高すぎると感じます。

違法業者に関しては、金融庁も「高額な手数料・大幅な割引率のファクタリング」について注意喚起を行っています。

参考:金融庁|多重債務防止のための注意喚起(高額な手数料によるファクタリングに関する注意喚起)

違法なファクタリング業者を判別する際は、手数料が20%を超えないかを1つの目安にすると良いでしょう。

なお、手数料率はファクタリングの見積り時に提案されますが、この時点ではまだファクタリング契約前ですのでファクタリング業者の乗り換えが可能です。

あまりに高額な手数料を提案された際は、すぐ別の業者に乗り換えましょう。

ファクタリングの手数料以外に発生する費用は全7種

ファクタリングを利用すると、手数料以外に次の費用が発生する可能性があります。

以下、それぞれ解説します。

ファクタリング契約にかかる印紙税|~200円

ファクタリング契約では、債権譲渡契約書の締結が必要になります。

債権譲渡契約書は「課税文書」と言われ、債権譲渡する金額に応じて印紙税が発生します。

譲渡する債権の金額が10,000円未満非課税
譲渡する債権の金額が10,000円以上200円

ファクタリングでは10,000円以上の債権を売却する方が大半ですので、通常200円の印紙税が発生すると言えます。

ただし、ファクタリング契約を電子契約により締結した場合、印紙税はかかりません。(印紙税はあくまで書面契約の場合にのみ発生します。)

参考:国税庁|No.7141 印紙税額の一覧表(その2)第5号文書から第20号文書まで

債権譲渡登記・抹消登記にかかる登録免許税|7500円+1000円

債権譲渡登記を行う場合、登記するための費用として登録免許税が7,500円かかります。(厳密には、譲渡する債権の個数が5,000個以下の場合は7,500円、5,000個を超える場合は15,000円かかります。)

また、ファクタリングが終了した際に抹消登記を行う必要があり、ここでも登記を抹消するための費用として登録免許税が1,000円かかります。(債権譲渡登記をした場合、抹消登記もセットで必要になります。)

つまり、債権譲渡登記を行うと合計で8,500円の費用が発生します。

メモ

債権譲渡登記は必ずしも必要な手続きではなく、審査の結果、必要な場合に限って債権譲渡登記を求められます。
また、個人事業主が債権譲渡登記を行うことはできず、法人だけが債権譲渡登記可能です。
そして、3社間ファクタリングでは債権譲渡登記を行う必要がなく、求められるとすれば2社間ファクタリングの場合だけです。

なお、債権譲渡登記・抹消登記にかかる費用は自己負担となるケースが多いですが、ファクタリング会社側が負担してくれるケースもあります。

債権譲渡登記について、詳しくは次の記事内で解説しています。

参考:法務省|(債権譲渡登記等)添付書面・登録免許税

債権譲渡登記・抹消登記にかかる司法書士への代行手数料|4~9万円

債権譲渡登記・抹消登記の申請において司法書士を利用する場合は、司法書士への報酬(支払手数料)が発生します。

債権譲渡登記を司法書士に依頼した場合の手数料相場40,000~80,000円
抹消登記を司法書士に依頼した場合の手数料相場1,000~10,000円

私が実務で司法書士を利用する際も、上記の相場で依頼しています。

債権譲渡登記の申請には手間がかかるため、通常は司法書士を活用しますが、自力で申請することも不可能ではありません。

しかし、申請書類に不備などがあると受理されず、債権譲渡登記が遅れることでファクタリング会社からの入金も先に延びてしまいます。

そのため、通常はファクタリング会社側が契約している司法書士に依頼し、ファクタリング利用者の方は特に自分で手続きを求められるようなことはありません。

いずれにせよ、債権譲渡登記により司法書士を利用した場合、4~9万円かかる可能性があります。

ファクタリング会社との面談に要する交通費|数百円~数千円

ファクタリング契約においてはファクタリング会社から「面談」を求められるケースがあり、これに際して交通費が発生します。

最近ではオンライン(Zoomなど)で面談するファクタリング会社が増えていますが、売却する売掛債権の金額が大きくなると、ファクタリングの審査基準をクリアするために面談が求められるケースが多いです。

なお、対面での面談であってもファクタリング会社の担当者が自社・自宅まで来てくれるケースが一般的であり、仮にこちらからファクタリング会社に赴く場合でも交通費を支給してもらえることが多いです。

提出書類の郵送代|数百円

ファクタリング契約に際しては、申請書類(請求書・見積書・取引先との契約書など)やファクタリング契約書の原本の郵送を求められるケースがあります。

この場合、提出書類の郵送代が費用として発生します。

その際、普通郵便ではなく書留で発送する必要があるため、350円~1,000円程度かかります。

ただし、最近では手続を全てオンライン完結のファクタリングが多く、契約はクラウドサインでの契約・書類提出は書類をスキャンしアップロードするケースが多いです。
また、仮に郵送の必要があったとしても、着払いで郵送するケースがほとんどです。

入金時の銀行振込手数料|数百円

2社間ファクタリングの場合(ファクタリング後に)売掛先から振り込まれたお金を、ファクタリング会社の銀行口座に振り込む必要があり、これに際して銀行振込手数料(数百円)がかかります。

なお、3社間ファクタリングの場合はファクタリング会社が直接得意先から売掛金を回収するため、銀行への振込を行うことはありません。

ファクタリングの審査・事務手数料

ファクタリング会社によっては「事務手数料」「審査手数料」という名目で費用を請求されるケースがあります。

その際、数千円程度を請求されるケースが多いです。

ただし、ファクタリング業者の中には手数料の意味を説明せず「事務費用」という名目で、不当に金銭を請求するやばいファクタリング会社も存在するため注意が必要です。

ファクタリングの手数料に関するよくある疑問・回答

ファクタリングの手数料に関するよくある疑問・回答をまとめました。


ファクタリングの手数料の上限はいくらですか?

ファクタリングの手数料の上限はありません。法律上、ファクタリングの手数料の上限を定める規定はないからです。

ただし、ファクタリングの手数料相場の上限は20%程度です。

ファクタリングの手数料って高すぎるのでは?

確かに、ファクタリングの手数料は(銀行融資などに比較すると)高いです。

この主な理由は、ファクタリングには「償還請求権がない」「担保・保証人を設定しない」という特徴があるためです。

融資や手形割引には、必ず担保・保証人の設定や、償還請求権(手形の振出人が倒産した場合、二次的なリスクを譲渡人が負う)があるため、金融機関が負うリスクが少なく、利息・割引料が安くなります。

一方、ファクタリングではこれらの保証がないため、ファクタリング会社側のリスクが大きくなります。

ファクタリング会社側のリスクが大きいため、手数料率が高く設定されます。

この記事を書いた人

経営・資金繰りの専門家です。
個人事業主・フリーランスの経営支援、および資金調達支援事業を行っています。

この記事の監修者

上場会社で経理部長として決算財務全般・資金調達を行っていました。
現在は経理支援会社を運営しています。

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