売掛先が個人でも利用できるファクタリング業者【7選】

公認会計士・税理士の藤沼です。

売掛先が個人でも利用できるファクタリング業者は、少ないです。

上記の理由から、「そもそも個人あての請求書は受理しない」というファクタリング業者も少なくありません。

本記事では、「売掛先が個人でも利用できるファクタリング業者」をまとめて紹介し、併せて比較表として分かりやすく紹介しました。

売掛先が個人でも利用できるファクタリング【7選】

ファクタリング業者名	売掛先が個人	最低利用額
日本中小企業金融サポート機構	利用可	1円～
ビートレーディング	利用可	1円～
事業資金エージェント	利用可	10万円～
株式会社No.1	利用可	30万円～
ペイトナーファクタリング	利用可	1万円～
うりかけ堂	利用可	30万円～
バイオン	利用可	5万円～

ただし、注意してください。そもそも売掛先が個人の場合ファクタリングの審査通過率が下がります。

このため、個人宛て請求書を使う場合は複数のファクタリングを併用するのが必須です。

売掛先が個人でも利用できるファクタリング業者【7選】

売掛先が個人でも利用できるファクタリング業者は、以下の通りです。

以下、それぞれ解説します。

日本中小企業金融サポート機構｜必要書類2点のみ！身分証も不要

利用対象者	個人事業主・法人
売掛先が個人	利用可能
個人間取引	利用可能
審査通過率	非公開
必要書類	2点のみ（身分証明書不要） 請求書 通帳コピー（または入出金明細）
最低利用金額	1円～ ※ 初回のみ8万円～
契約方法	オンライン
入金速度	最短2時間
手数料	1.5%～
契約の種類	2社間ファクタリング・3社間ファクタリング

 日本中小企業金融サポート機構の評判・口コミ詳細

日本中小企業金融サポート機構は、売掛先が個人でも利用可能な即日ファクタリングサービスです。

特に個人事業主からの人気が高く、過去のファクタリング実績は200億円を超えています。

特に「個人間取引でも利用可能」という点で非常に使い勝手がよく、個人事業主・フリーランスからの利用率が高いという特徴があります。

なお、私自身も実際に利用したことがありますが、担当者が非常に丁寧で、必要書類も少ないことからストレスなく利用することができました。

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ビートレーディング｜大手ファクタリングだが個人間取引は利用不可

利用対象者	個人事業主・法人
売掛先が個人	利用可能
個人間取引	利用不可
審査通過率	非公開
必要書類	2点～ 請求書 通帳コピー（入出金明細） ※ 必要に応じて追加資料が必要
最低利用金額	1円～
契約方法	オンライン
入金速度	最短2時間
手数料	2%～
契約の種類	2社間ファクタリング・3社間ファクタリング

 ビートレーディングの評判・口コミ詳細

ビートレーディングは、組織規模が大きく特に審査の甘いファクタリングです。

ファクタリング業界では大手老舗の業者であり、直近2023年の利用社数は単年で11,000社を超えています。

ビートレーディングは上記の通り取引条件が良いため、かなり人気のあるファクタリング業者です。

ただし、「個人間取引は利用不可」という点に注意が必要です。

つまり、法人から個人にあてた請求書ならファクタリング可能ですが、個人から個人にあてた請求書ではファクタリングの利用は不可です。

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事業資金エージェント｜土日営業のファクタリングサービス

利用対象者	個人事業主・法人
売掛先が個人	利用可能
個人間取引	利用可能
審査通過率	90%以上
必要書類	2点 請求書 通帳コピー（入出金明細）
最低利用金額	10万円～
契約方法	オンライン
入金速度	最短2時間
手数料	1.5～20%
契約の種類	2社間ファクタリング・3社間ファクタリング

 事業資金エージェントの評判・口コミ詳細

事業資金エージェントは、売掛先が個人でも利用可能な土日営業のファクタリングです。

事業資金エージェントの強みは、以下の通りです。

事業資金エージェントは土曜日にも電話対応をしており、柔軟な審査がなされます。

また、私自身も事業資金エージェントを利用した経験がありますが、担当者の対応が非常に誠実である印象を受けました。（審査落ちしましたが、その理由まで教えてもらえた）

審査通過率は「90%以上」とやや控えめのため、他社との併用は必須です。

＼ 他社との併用におすすめ！ ／

株式会社No.1｜建設業に特化したファクタリング！個人事業主も歓迎

利用対象者	個人事業主・法人
売掛先が個人	利用可能
個人間取引	利用可能
審査通過率	90%以上
必要書類	4点（請求書・通帳コピー3ヶ月分・直近の決算書・発注書又は納品書）
最低利用金額	30万円～
契約方法	オンライン
入金速度	最短即日
手数料	1～15%
契約の種類	2社間ファクタリング・3社間ファクタリング

 口コミ投稿はお問い合わせページから

株式会社No.1は、個人間取引でも利用可能な手数料の安いファクタリング業者です。

他社からの乗り換え利用者が多く、人気のファクタリングサービスです。

株式会社No.1は、他社からの乗り換えをターゲットにしているだけあって、取引条件がやや厳しめです。

特に、必要書類が4点以上求められますので、申請までにやや時間がかかるでしょう。

ペイトナーファクタリング｜手数料率10%固定で100万までの少額利用

利用対象者	個人事業主・法人
売掛先が個人	利用可能
個人間取引	利用不可
審査通過率	非公開
必要書類	2点 請求書 通帳コピー（入出金明細）
最低利用金額	1万円～100万円（初回利用は1万円～25万円まで）
契約方法	オンライン
入金速度	最短3時間
手数料	一律10%
契約の種類	2社間ファクタリング

 ペイトナーファクタリングの評判・口コミ詳細

ペイトナーファクタリングは、サクッと個人で利用できる少額ファクタリングサービスです。

インターフェイスが非常にわかりやすく、上限金額は100万円までということで（法人も利用できますが）ほぼ個人事業主向けのサービスです。

売掛先が個人でも利用可能ですが、法人利用者に限定されます。（個人間取引はファクタリングできません）

手数料金額が10%で固定されているため、やや割高感を感じる方は多いでしょう。

手軽なイメージとは裏腹に、やや審査が厳しいため予め留意が必要です。

うりかけ堂｜最大5000万まで利用できるがやや不便な面もあり

利用対象者	個人事業主・法人
売掛先が個人	利用可能
個人間取引	利用不可
審査通過率	92%以上
必要書類	2点 請求書 通帳コピー（入出金明細）
最低利用金額	30万円～
契約方法	オンライン
入金速度	最短3時間
手数料	2%～
契約の種類	2社間ファクタリング

 うりかけ堂の評判・口コミ詳細

うりかけ堂は、売掛先が個人でも利用可能な必要書類の少ないファクタリングサービスです。

うりかけ堂は売掛先が個人でも利用可能ですが、最低利用額は「30万円」と決まっているため、30万円未満の請求書ではファクタリングを利用することができません。

また、担当者がやや不慣れなど悪い口コミも見つかっており、利用する場合には他社との併用が必須です。

バイオン｜AIが査定する個人事業主向けのファクタリングサービス

利用対象者	個人事業主・法人
売掛先が個人	利用可能
個人間取引	利用不可
審査通過率	非公開
必要書類	3点 決算書 入出金明細 請求書
最低利用金額	5万円～
契約方法	オンライン
入金速度	最短3時間
手数料	一律10%
契約の種類	2社間ファクタリング

 口コミ投稿はお問い合わせページから

バイオンは、AIによる審査が特徴的なオンライン完結型のファクタリングです。

来店・面談が不要ですので、誰でも手軽に利用することが可能です。

もちろんバイオンも売掛先が個人でファクタリング可能ですが、個人間取引（個人が個人にあてた請求書）ではファクタリングが利用できません。

また、個人向けにしては珍しく「決算書」まで要求されますので、開業間もない個人の方・設立間もない法人経営者の方は利用できません。

【比較表】売掛先が個人でも利用可能なファクタリング業者

	日本中小企業金融サポート機構	ビートレーディング	事業資金エージェント	株式会社No.1	ペイトナーファクタリング	うりかけ堂	バイオン
売掛先が個人	利用可	利用可	利用可	利用可	利用可	利用可	利用可
個人間取引	利用可	利用不可	利用可	利用可	利用不可	利用不可	利用不可
審査通過率	非公開	非公開	90%以上	90%以上	非公開	92%以上	非公開
必要書類	2つ	2つ以上	2つ以上	4つ	2つ	2つ以上	3つ
利用枠	1円～	1円～	10万～2億円	30万円～	1～100万円	30万～1億円	5万円～
入金速度	最短2時間	最短2時間	最短3時間	最短即日	最短3時間	最短3時間	最短3時間
手数料	1.5%～	2～12%	1.5～20%	1～15%	一律10%	2%～	一律10%
契約方法	オンライン完結	オンライン完結	オンライン完結	オンライン完結	オンライン完結	オンライン完結	オンライン完結
評判・口コミ	評判・口コミ	評判・口コミ	評判・口コミ	–	評判・口コミ	評判・口コミ	–
公式HP	公式HP	公式HP	公式HP	公式HP	公式HP	公式HP	公式HP

上記のように、売掛先が個人でも利用できるファクタリング業者には、各社異なった特徴があります。

ぜひ上記比較表をご参考に、ご自身に合ったファクタリング業者を使ってください。

売掛先が個人の請求書をファクタリングする際の注意点

売掛先が個人の請求書をファクタリングする際の注意点は、以下の通りです。

以下、それぞれ解説します。

個人間取引には対応していない業者も存在する｜申請者も個人の場合

売掛先が個人でファクタリングが申請可能な業者であっても、「申請者も個人事業主の場合」には、審査で却下する業者が存在する点に注意が必要です。

個人間取引のファクタリングの要否

ファクタリング業者名	個人間取引の利用
日本中小企業金融サポート機構	利用可能
ビートレーディング	利用不可
事業資金エージェント	利用可能
株式会社No.1	利用可能
ペイトナーファクタリング	利用不可
うりかけ堂	利用不可
バイオン	利用不可

上記のように、個人間取引を認めているファクタリング業者は少ないです。

なお、個人間取引の場合は（法人→個人の取引の場合に比べて）審査通過率が下がるため、この点も予め留意しておくべきです。

法人宛てに比べて審査通過率が低いため複数社の申込が必須

売掛先が個人の場合、（売掛先が法人の場合に比べると）審査通過率が下がるため、複数のファクタリング業者に申請しておきましょう。

なぜなら、個人宛ての請求書で申請をした場合ファクタリングの審査基準が厳しくなり、審査落ちするケースが増えるからです。

ファクタリングの主な審査対象は「売掛先」ですので、その売掛先が個人なのか法人なのかで審査通過率が大きく変わります。

そのため、個人宛ての請求書でファクタリングを申請する場合は、落ちる可能性を予め想定しておき初めから複数社に申請しておくべきです。

複数のファクタリング業者に申請をしておけば、審査待ちの時間を削減できますし、仮に複数社で審査が通った場合は手数料の安い業者を選べます。

売掛先が個人のファクタリングの審査を通過させるコツ

売掛先が個人のファクタリングの審査を通過させるコツは、以下の通りです。

以下、それぞれ解説します。

HPやSNSが存在し事業活動が報告されている売掛先を選ぶ

HPやSNSが存在し、そこで事業活動・活動実態が報告されている得意先への売掛金を選ぶことで、ファクタリングにおける審査通過率を高めることができます。

法人（株式会社）には「決算公告義務」があるため、決算日時点での財政状態が基本的に公開されます。（会社法第440条1項）

一方、個人事業主にはこのような財政状態を公開する義務がないことから、自主的に事業活動等の報告をしていなければ財政状態が把握できません。

そのため、HP・SNSで積極的に情報発信しているような得意先であれば、審査通過率は上がります。

知名度が高くテレビ出演・雑誌掲載など実績ある売掛先を選ぶ

知名度が高くテレビ出演・雑誌掲載など実績ある売掛先を選んでファクタリングの申請を行うことで、審査が通りやすくなります。

上記のように、「著名人ならさすがに逃亡しないだろう」「収入があれば踏み倒されないだろう」という推察がはたらくため、ファクタリングの審査通過率が高まります。

逆に、知名度が皆無（Google検索やYoutube検索などにも引っ掛からない）の個人宛ての請求書については、審査落ちする可能性が高まります。

適格請求書発行事業者として登録されている売掛先を選ぶ

適格請求書発行事業者として登録されている売掛先を選ぶことで、ファクタリングの審査通過率が上がります。

やや小難しい話ですが、要するに適格請求書発行事業者なら事業の実在性・収益性が相当程度確認できるため、審査に通りやすくなるのです。

ただし、売掛先の適格請求書番号を知る機会は少ないため、この方法はややハードルが高いです。（聞けば教えてくれるとは思いますが、理由を聞かれるケースが多いはずです。）

GoogleMAPに多くの情報が登録されている売掛先を選ぶ

GoogleMAPに多くの情報が登録されている個人の売掛先の場合、審査通過率が上がります。

なぜなら、GoogleMAPへの登録の際には「実在性の確認」が成されるからです。

具体的には、本当にその場所で営業が成されているのかを確認するため、「事務所に鍵を使ってはいる様子」「事務所の看板」などの動画撮影を求められます。

つまり、GoogleMAPに登録されているということは、個人事業主として店舗を有していることの証拠の一つになるのです。

なお、例えば私の会計事務所（個人事務所）のGoogleMAPのプロフィールは、以下の通りです。

長くなってしまうので途中で切っていますが、事務所所在地・営業時間・電話番号のほか、様々な情報が明記されています。

上記のような情報があれば、リアル店舗を構えて営業していることが推察され、売掛先が個人であっても審査通過率が上がります。

【重要】継続取引・過去の入金実績のある売掛先を選ぶ

一番重要なのが、過去から継続している取引先（かつしっかりと入金されている取引先）の請求書を選ぶ、ということです。

ファクタリングの審査では通常「直近3ヶ月分の通帳（または入出金明細）」を求められます。

通帳を確認する趣旨は多くありますが、特に重視されるのが「売掛先との継続取引・入金実績」です。

一般的に個人の売掛先は支払能力が低いと判断されるため、過去から継続して入金できているか？が強く見られます。

通常、3ヶ月以上継続して入金がなされている場合、審査通過率がグッと上がります。

売掛先が個人のファクタリングに関するよくある疑問・回答

売掛先が個人のファクタリングに関するよくある疑問・回答をまとめました。

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