公認会計士・税理士の藤沼です。
アビタスキャリアは、USCPA向けの転職サービスとして有名です。
しかし、実際の利用者の声はどうでしょうか?
本記事では、アビタスキャリア利用者の評判・口コミをまとめて紹介します。
記事後半では他の転職エージェントとの比較表も掲載していますので、ぜひ最後までご覧ください。
アビタスキャリアの良い口コミ・評判
アビタスキャリアの悪い口コミ・評判
アビタスキャリアをおすすめできる人
アビタスキャリアをおすすめできない人
2014年 EY新日本監査法人 入社
2018年 中堅コンサル事務所 入社
2019年 藤沼会計事務所 開業
2020年 アカウントエージェント株式会社 代表
USCPAに強い転職エージェント【TOP3】
アビタスの良い評判・口コミ
アビタスキャリアの良い評判・口コミは、次のとおりです。
なお、アビタスは(他の転職エージェントに比べると)利用者が少なく、評判・口コミ数もあまり多くありませんでした。
まず「良い評判・口コミ」から見てみましょう。
受験生に親身になってくれる
プロフィール
- 年齢 :30歳(転職時)
- 性別 :男性
- 保有資格:USCPA3科目合格者
- 転職先 :経理 → 上場経理
- 評価 :( 3.0 )
評判・口コミ
働きながらアビタスで勉強し、3科目合格した時点で転職活動をスタート。受験生時代に利用していたアビタスの転職サービスを利用した。
利用した感想としては、アビタスは受験生の悩みを理解していると感じた。
特に私たち受験生には「働きながら勉強ができる環境なのか」という点が重要になるが、転職サポートの際、常にこの視点を理解して企業を紹介してくれた。
ただし、年収は下がってしまった。
面接対策が具体的だった
プロフィール
- 年齢 :32歳(転職時)
- 性別 :男性
- 保有資格:公認会計士試験合格者
- 転職先 :大手監査法人 → 中小監査法人
- 評価 :( 3.0 )
評判・口コミ
中小監査法人への転職を考え、いくつかの転職エージェントに登録し、その中の1つがアビタスだった。
BIG4で6年ほど働いていたため業界に関する知識は十分であったが、転職活動が不安だったため「面接対策」という点に重きを置いていた。
この点、アビタスは監査法人面接対策が良かったと感じた。
実際に面接を受ける前に想定問答をできたため、安心して選考に進むことができた。
ただ、会計士の転職市場は売り手であることから、そこまで盤石に体制を整える必要もなかったと感じた。
目指すべき転職先が明確になった
Twitterでは、次のような良い口コミが見つかりました。
アビタスの転職エージェントと話して目指すところがはっきりした。 他のエージェントとも話したけどUSCPA合格者をたくさん企業に送ってるだけあって一番参考になった。
他の転職エージェントでもそうですが、転職サポート時には必ず「キャリアカウンセリング」を受けることになります。
アビタスはUSCPAの利用者が多いことから、キャリアカウンセリングにより「目指すべき目標が明確になった」という方は多いでしょう。
アビタスの悪い評判・口コミ
アビタスキャリアの悪い評判・口コミは、次のとおりです。
※ 掲載されている口コミは、あくまで個人の感想です。
希望する業種の求人が少なかった
プロフィール
- 年齢 :34歳(転職時)
- 性別 :女性
- 保有資格:USCPA
- 転職先 :上場経理 → 外資コンサル(FA)
- 評価 :( 2.0 )
評判・口コミ
USCPAとしてキャリアアップするため、経理以外の職種への転職を考えてアビタスを利用した。
元々は「監査法人」という選択も考えていたが、監査の先のキャリアは幅が広がらないため、コンサルへの転職を志望。
正直、アビタスにはコンサル系求人が少ないと感じた。
良い求人が紹介してもらえる可能性もあるので、途中までは求人をチェックしていたが、他のエージェントから紹介される求人で良いものがあったため、そちらで転職を決めた。
希望していない求人を紹介された
プロフィール
- 年齢 :35歳(転職時)
- 性別 :男性
- 保有資格:CIA
- 転職先 :経理 → 内部監査
- 評価 :( 2.0 )
評判・口コミ
CIA資格取得後、すぐに転職をスタートした。
CIA向けの転職エージェントはかなり少ないが、アビタスはCIAにも対応しているとのことだったので利用した。
前職では経理をしながら内部監査との連携もあり、転職先としては内部監査ポジションを希望した。
しかし、登録後の初回面談ではなぜか経理職ばかりを紹介され、理由も分からなかったためとても困惑した。
おそらく求人が無いからなのだと思うが、、、できれば理由を言ってほしかった。
担当者の理解度が浅いと感じた
プロフィール
- 年齢 :34歳(転職時)
- 性別 :男性
- 保有資格:簿記1級
- 転職先 :監査法人アドバイザリー → 上場経理
- 評価 :( 2.0 )
評判・口コミ
監査法人からの転職を考えてアビタスを利用した。
今まで就職活動をまともに経験したことがなく、また監査法人以外の職種を経験したこともなかったため、転職には様々な不安があった。
転職エージェントには、キャリアカウンセリングを含めて総合的なサポートを期待していたが、アビタスには少し不安を感じた。
というのも、担当してくれた方が若い方であまり業界の理解度が足りていないのでは…と感じたからだ。
人によって違うとは思うが、私は序盤から不安感が続いたため、徐々にアビタスを利用しなくなった。
選択肢の幅が狭い
Twitterを見てみると、かなり具体的でネガティブな口コミが検出されました。
USCPA が未経験でM&A業界に転職しようとする場合、アビタスを使うのは絶対避けるべき。 3回ほど担当を変えて相談したが投資銀行は求人すらなく、FASは「未経験は厳しいのでまずは監査法人がおすすめ」の一点張り。
他にもいくつか検出されましたが、アビタスでは「監査法人」の求人しか紹介されなかった、という口コミが複数ありました。
私自身もUSCPAと協業する機会がありますが、USCPA資格は、監査法人でも十分に活かせると思います。
たとえば、IFRS経理や外資系国内子会社経理、IFRS導入のコンサルティングなど、選択肢は監査法人以外にもあります。
たしかに、監査法人に転職させるのが手っ取り早いとは思いますが、もう少し幅広いキャリアを提供してあげても良いのでは…と思います。
キャリア相談には年齢制限あり
こちらもTwitterでの口コミから、「年齢制限」に関するツイートです。
採用者側が年齢制限を設けるケースは一般的(ただし、公表すると労基法違反となるため公表はされない)です。
しかし、アビタスではキャリアセミナー自体にも年齢制限を設けている(?)ようです。
アビタスキャリアとはどんな転職サービス?
アビタスは、「USCPA」の転職に特化した転職エージェントです。
主なサービスの概要は、次のとおりです。
アビタスキャリアの主なサービス概要
1. 求人検索機能 | |
---|---|
2. キャリアカウンセリング | |
3. スカウトサービス | |
4. 履歴書・職務経歴書の添削 | |
5. 面接対策 | |
6. 条件交渉の代行 | |
7. 利用料 | 無料 |
上記のとおり、アビタスは一般的な転職エージェントに求められるサービスの基準を満たしています。
次に、他の転職エージェント・転職サイトと比較するために、アビタスの専門分野・特徴を解説します。
専門分野・特徴|USCPAに特化した転職支援サービス
先述のとおり、アビタスキャリアの専門分野は「USPCA」です。
なお 後述しますが、USPCA以外にも「公認会計士」「CIA(公認内部監査人)」「CISA(公認情報システム監査人)」の転職の支援もしており、「USCPA専門」という訳ではありません。
ただし、USPCA・USCPA合格者向けの求人が大半です。
求人数|全400件!USCPA向けとしては多い部類
実際にア、アビタスの求人数を数えてみました。
アビタスの保有する求人数
- 東京 :333件
- 東京以外: 74件
- 合計 :407件
(2024年11月1日現在のデータ)
「会計系全体の求人数」としては少なめですが、「USCPA向けの求人数」としては、多いほうです。
また、地方の求人数はやや少なく、都心の求人に集中している傾向が見られました。
株式会社アビタスの会社概要
その他、アビタスの基本情報は次のとおりです。
運営会社 | 株式会社アビタス |
---|---|
設立年 | 1995年7月27日 |
資本金 | 7,000万円 |
本社 | 〒151-0053 東京都渋谷区代々木2-1-1 新宿マインズタワー15階 |
支社 | 〒151-0053 大阪府大阪市北区角田町8-1 梅田阪急ビルオフィスタワー21階 |
関連会社 | – |
関連サービス | – |
事業内容 | 資格予備校事業 転職エージェント事業 |
アビタスキャリアを運営するのは、USCPAの方ならお馴染み「国際資格の専門学校アビタス/Abitus」を運営する、株式会社アビタスです。
(設立は1995年ですが、転職エージェント事業は2000年よりスタートしています。)
アビタスは、人材紹介事業者としての歴史はまだ浅く、規模も(他社に比較すると)まだ小さな組織です。
アビタスを利用するメリット
アビタスを利用するメリットは、次のとおりです。
それぞれ、簡単に解説します。
USCPAの合格実績が多い|予備校利用者がそのまま使うことが多い
ご存じのとおり、アビタスはUSCPAの合格実績が多いです。
合格者がそのままアビタスを利用し転職するケースもあるため、USCPAの転職市場に関するナレッジを利用することができるでしょう。
そのため、USCPAの方が利用する際には、安心感をもって利用することができるでしょう。
求人の網羅性を高めることができる
アビタスでは、求人数自体は少ないものの、他の転職サイト・転職エージェントでは扱っていない求人を保有してる可能性もあります。
効率はやや落ちますが、「求人を全て網羅したい」という方には 併用するメリットがあるでしょう。
監査法人とのコネクション
USCPAのオーソドックスな転職先に「監査法人」があります。
アビタスで合格したUSCPAが監査法人でディレクター等のポジションに就いているケースもあることから、アビタスと監査法人には一定のコネクションがあります。
このことから、アビタスは特に監査法人の内情の理解度が高いと言えるでしょう。
アビタスを利用する際の注意点
アビタスを利用する場合、次の点に注意する必要があります。
それぞれ、簡単に解説します。
USCPA以外の求人が少ない|他の有資格者・職種志望の方には不向き
後述しますが、「アビタスにはUSCPA向け以外の求人」がかなり少なめです。
このため、USCPA以外の方にはあまりオススメすることができません。
なお、「USCPA科目合格者」の方向けの求人数も少なめです。
比較的若手のメンバーが担当する|信頼できるベテランが少ない
先述の評判・口コミ、またHPのコンサルタント紹介を見ると分かりますが、アビタスのキャリアコンサルタントは年齢層がやや若めです。
そのため、満足のいくサポートを受けられない可能性があります。
もちろん、サポート力は各コンサルタントによっても異なりますが、「信頼できるベテランコンサルタントに対応してほしい」という方にはあまりオススメできません。
受験生向け求人が少ない|ほぼ全てが合格者向け
アビタスには「USCPA向け求人」は多いものの、「受験生向け求人」は少ないです。
これは、アビタスが有する求人の多くがBIG4(大手監査法人・大手税理士法人)の求人であることに起因します。
私もEYで働いていたので分かりますが、BIG4は基本的に激務であり、働きながら勉強することに適した環境ではありません。
USCPA科目合格者の方は、後程ご紹介する、他の転職エージェントを利用されるべきだと感じます。
アビタスで取り扱っている求人
実際にアビタスの求人検索システムを利用し、取り扱っている求人数・種類のデータを集計しました。
結果は次のとおりです。
対応職種 | コンサルティング会社 FAS / その他会計アドバイザリー / 内部統制 / フォレンジック / IPOコンサル 事業会社 経理部・財務部 / 内部監査 / 経営企画部 / ベンチャー / CFO 会計事務所・税理士法人 税務顧問・記帳代行 / 国際税務・海外進出支援 監査法人 – 大手監査法人 / 中小監査法人 その他 |
---|---|
対応資格 | USCPA / USCPA科目合格者 / 公認会計士 / CIA / CISA |
対応エリア | 北海道青森岩手宮城秋田山形福島茨城栃木群馬埼玉千葉東京神奈川新潟富山石川福井山梨長野岐阜静岡愛知三重滋賀京都大阪兵庫奈良和歌山鳥取島根岡山広島山口徳島香川愛媛高知福岡佐賀長崎熊本大分宮崎鹿児島沖縄 |
対応雇用形態 | 正社員 / 契約社員 / 業務委託 |
(2024年11月1日現在のデータ)
アビタスで取り扱っている求人は、「関東圏」及び「関西圏」に集中しており、その他の地方求人がほとんどありません。
また、全体としては「英語力」を求める求人が多い傾向にありました。
アビタスをオススメできる人
アビタスは、次の方にオススメです。
それぞれ解説します。
USCPAの人|求人数は全エージェント中5番目に多かった
アビタスはUSCPAの転職で有名ですが、求人数も全エージェント中5番目に多い結果でした。
USCPA向けの転職エージェントは多くないため、(あくまで保険的に)利用しても良いでしょう。
気軽に求人動向を知りたい人|求人検索をサクッと利用できる
求人を眺めるだけなら、アビタスはすぐに利用できます。
「今すぐ転職する気はないけど、求人を眺めてみようかな」という方は、利用しても良いでしょう。
ただし、重要な情報(残業時間の平均や、離職率、選考プロセスなど)はモザイクがかかっており、実際に登録しなければ閲覧することができません。
重要な情報を知りたい方は、登録し、アビタスとの面談を受ける必要があります。
アビタスをオススメできない人
次の方には、アビタスはあまりオススメできません。
それぞれ解説します。
USCPA以外の人|会計士・税理士その他にはおすすめできない
先述のとおり、アビタスには「USCPA以外」の求人はほとんどありません。
そのため、USCPA以外の方は、利用すべきではありません。(時間をムダにする可能性大)
公認会計士・税理士や、簿記資格などを活かして転職したい方には、アビタスキャリアはおすすめできません。
多くの求人の中から選びたい人|そもそもの求人数が少ない
会計士・USCPAの方であっても、「多くの求人の中から選びたい」という方は、その他のエージェントも併用すべきかもしれません。
なぜなら、そもそも求人数全体が少ないからです。
少ない母集団から探すよりも、多くの母集団の中から探す方が「自分に合った求人」の見つかる確率は高いです。
また海外の求人もほぼなく、日本国内の企業の求人を紹介されます。
会計系以外の職種で働きたい人|アビタスは会計税務専門のサービス
先述の評判・口コミにもありましたが、アビタスの求人は職種が偏っており、基本的に「監査法人」の求人を紹介されることになります。
そのため、例えば営業・IT・医療事務・人事・経営企画・教育機関など、会計系以外の業界で転職したい方にはおすすめしません。
あくまでUSCPAが会計系で転職するためのサービス、と考えたほうが良いです。
【比較表】アビタスとよく比較される他のサービス
USCPAに強い転職サービスは、アビタスの他に「MS-Japan」と「ヒュープロ」があります。
いずれも「経理」「会計事務所」「コンサル」「監査法人」を中心に取り扱っている転職エージェントですので、分かりやすく比較してみました。
アビタスとよく比較されるサービス
MS-Japan | ヒュープロ (Hupro) | アビタス | |
---|---|---|---|
USCPA向け の求人数 | 非常に多い | 非常に多い | 少ない |
対象年代 | 20代~50代 | 20代~50代 | 20代~50代 |
対応エリア | 全国 | 全国 | 全国 |
設立 | 1990年 | 2015年 | 1995年 |
資本金 | 5億8600万円 | 2億2740万円 | 7000万円 |
対象者 | 会計・税務全般 | 経理・会計事務所 | USCPA |
得意領域 | ・経理 ・監査法人 ・コンサル ・内部監査 ・会計事務所 | ・経理 ・会計事務所 ・監査法人 | ・経理 ・コンサル ・監査法人 |
特徴 | 求人数No.1 | 会計事務所に強い | 規模が小さい |
総合評価 | |||
評判・口コミ | 評判を見る | 評判を見る | 評判を見る |
公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
MS-Japan | ヒュープロ (Hupro) | アビタス | |
---|---|---|---|
USCPA向け の求人数 | 非常に多い | 非常に多い | 少ない |
対象年代 | 20代~50代 | 20代~50代 | 20代~50代 |
対応エリア | 全国 | 全国 | 全国 |
設立 | 1990年 | 2015年 | 1995年 |
資本金 | 5億8600万円 | 2億2740万円 | 7000万円 |
対象者 | 会計・税務全般 | 経理・会計事務所 | USCPA |
得意領域 | ・経理 ・監査法人 ・コンサル ・内部監査 ・会計事務所 | ・経理 ・会計事務所 ・監査法人 | ・経理 ・コンサル ・監査法人 |
特徴 | 求人数No.1 | 会計事務所に強い | 規模が小さい |
総合評価 | |||
評判・口コミ | 評判を見る | 評判を見る | 評判を見る |
公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
正直なところ、USCPAの方が転職する場合は、MS-Japanを選ぶべきだと思います。
もちろんアビタスも良いサービスだとは思いますが、元々エージェント事業が本業ではないため、どうしても求人数が少ないという大きな欠点が拭えません。
上記比較表をご参考いただき、利用目的にあわせて転職エージェントを使い分けましょう。
なお、USCPAに強いおすすめの転職エージェントは、次の記事内で紹介しています。
アビタスの総合評価
アビタスの総合評価は、次のとおりです。
- 求人数 :( 5/10 )
- 情報の詳細さ :( 8/10 )
- サポート力 :( 7/10 )
- 対応のスピード:( 10/10 )
- 評判・口コミ :( 8/10 )
総合評価 :( 6/10 )
(参考:当サイトのランキング評価基準)
アビタスの利用を考えている方は、必ず、他の転職エージェントとの併用してください。
アビタスキャリアのみでは、十分な求人数を入手することはできません。