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公認会計士になっても就職できない人が2割もいる件【解決策を提案します】

公認会計士になっても就職できない人が2割もいる件【解決策を提案します】

公認会計士・税理士の藤沼です。

大手監査法人でリクルーター・面接官や、中小監査法人での採用アドバイザーをしていました。

実は、残念ながら公認会計士試験合格者の2割以上は、合格しても監査法人に就職できません。

監査法人の数には限りがあるため、受け皿が足りないのです。

もちろん、正確には「自ら監査法人を選ばなかった人」もいますが、私が知る限り少数です。

受験生にとって、未来の就職問題にはかなり不安があるでしょう。

そこで本記事では、監査法人業界の最新の就職事情と、合格率を高める方法を紹介します。

私は大手監査法人でリクルーター・面接官を経験し、中小監査法人では採用のアドバイザーをしていましたので、受験生の方にはかなり参考になるはずです。

この記事で分かること


  • 公認会計士試験合格者のうち、20%以上が監査法人に就職できない
  • 20代で合格できれば、基本的にはBIG4から内定が出る(ただし面接練習などは必要)
  • 30代前半でもBIG4から内定は得られるが、コミュ力のない人は危ない
  • 30代後半になると実務経験がほぼ必須
  • 監査トレーニーなら、将来の就職を不安視せずに勉強ができる
この記事の執筆者
藤沼 寛夫

公認会計士・税理士

藤沼 寛夫›

藤沼会計事務所 所長
アカウントエージェント株式会社 代表取締役

2013年に公認会計士論文式試験に合格し、2014年にEY新日本有限責任監査法人に入所。上場会社・学校法人・上場準備会社の会計監査業務に従事し、2018年に東京共同会計事務所に転職。広くFASに関与し、2019年に藤沼会計事務所を独立開業。翌2020年にはアカウントエージェント株式会社を設立し、会計税務コンサルティング及び会計税務に関する転職支援サービスを提供している。


目次

公認会計士試験に合格しても20%以上の人は監査法人に就職できない

毎年、公認会計士試験(論文式)に合格した人のうち、約450名(合格者の2割以上)は監査法人に就職できません。

これは、毎年の「①公認会計士試験合格者数」と「②監査法人における定期採用者数」を比べると分かります。

まず、毎年の公認会計士試験(論文式)の合格者数を見てみましょう。

① 公認会計士試験(論文式)合格者数推移

公認会計士試験年度論文式合格者数
2021年1,360名
2022年1,456名
2023年1,544名
2024年1,603名
2025年1,636名
(5年平均)1,520名
(金融庁|令和7年公認会計士試験の合格発表の概要について及び過去データを参照)

過去5年間の平均合格者数は 1,520名 です。

次に、毎年行われる監査法人の定期採用者数(概算値)を見てみましょう。

② 全監査法人採用者数の概算

監査法人MinMaxAve
EY新日本有限責任監査法人250名300名275名
有限責任あずさ監査法人250名300名275名
有限責任監査法人トーマツ250名300名275名
PwC Japan有限責任監査法人80名100名90名
その他、中小監査法人全体100名200名150名
 (合計)1,065名

上記の概算値は、大手監査法人の採用に関わっていた筆者の経験則をベースに算出しています。

上記の概算データによれば、大手監査法人・中小監査法人の定期採用者数は合計で1,065名と推定されます。

つまり、1,520名の合格者のうち1,065名は大手監査法人・中小監査法人のいずれかに就職できますが、残りの約450名は監査法人に就職できません。

もちろん、上記は概算値であり年度によって多少増減しますが、概ね公認会計士試験合格者の2割以上が監査法人に就職できないと考えて良いでしょう。

まぁ正確には「自らの意志で監査法人以外の職種を選ぶ人」もいるんですが、周りを見る限りレアケースです。

なぜ監査法人に就職すべきなのか?

そもそも、公認会計士試験に合格した後、なぜ監査法人に就職すべきなのでしょうか?

主な理由は、次のとおりです。

公認会計士試験合格者の大半が「監査法人」に就職する理由
  • 公認会計士登録のための要件が満たせる
  • 「会計監査」は公認会計士の独占業務である
  • 希少価値のあるキャリアを積むことができる
  • 最もオーソドックスなキャリアであり、ロールモデルが多数ある
  • 年収が総じて高い

挙げるとキリがありませんが、余程の理由がない限り、公認会計士試験(論文式)合格後は監査法人に就職すべきです。

また、監査法人は「大手監査法人(BIG4)」と「中小監査法人」の2種類に分けられますが、このうち人気なのが大手監査法人(BIG4)です。

BIG4とは?

BIG4とは、世界的に展開する4つの会計事務所に所属する日本国内の大手監査法人4社(またはグループ自体)をいい、具体的には次の4社を指します。

  • EY新日本有限責任監査法人
  • KPMG有限責任あずさ監査法人
  • デロイト有限責任監査法人トーマツ
  • PwC Japan有限責任監査法人

BIG4が人気の理由は、主に「世界的なネームバリューがあり、転職市場での価値が高い」「最先端の監査に触れることができる」があります。

また、BIG4は(中小監査法人に比べると)内定が出やすく、結果的にBIG4を選ぶ方が多いという背景もあります。

一般企業に就職するのはアリ?

監査法人以外の就職先としては、主に次の2種類の就職先が挙げられます。

公認会計士試験合格後、監査法人以外の就職先
  • 事業会社の経理
  • 会計事務所・税理士法人

いずれも、公認会計士試験で学習した内容を活かせる就職先であり、「公認会計士試験合格者」という肩書は強みになるでしょう。

ただし、上記の就職先は公認会計士としての将来のキャリアを狭めやすく、かつ年収も低いという大きな欠点があります。

監査法人内での「監査経験」は、私たち会計士のキャリアにとって非常に重宝される経験ですから、監査法人に就職することを第一に目指すべきです。

もちろん、何かしらの理由がある方(実家の税理士事務所や事業会社を継ぐ、などの方)は、監査法人以外の就職先も選択肢に入るでしょう。

また、逆に監査法人での実務経験があると、就職難易度の非常に高い大手企業(経理)にも就職することができます。

そのため、監査法人からのセカンドキャリアとして一般企業を選ぶのはアリですが、公認会計士試験合格後のファーストキャリアとして一般企業を選ぶのはオススメしません。

公認会計士合格後に就職できる年齢は何歳?

先述のとおり、公認会計士試験合格者の2割以上は監査法人に就職できません。

しかし、当然ながら就活時の年齢によって監査法人への就職のしやすさは異なります。

そこで、ここでは年齢別に「大手監査法人への就職のしやすさ」の目安を紹介します。

【年齢別】大手監査法人への就職のしやすさ

年齢監査法人への就職のしやすさ
20代職歴なしでも大手監査法人に就職できる可能性は高い。
ただし、極端にコミュニケーション能力が低いと落とされる。
30歳
~34歳
大手監査法人に就職できるケースもあるが、コミュニケーション能力が求められる。
職歴はある方が望ましいが、職歴なしでも入社できているケースが散見される。
35歳
~39歳
大手監査法人に就職するなら、職歴は必須。
また、コミュニケーション能力も重視される。
就職難易度は高い。
40代会計監査と関連のある職歴(経理や会計事務所)はほぼ必須。
ただし、希少価値の高いスキルや経歴があれば就職できる可能性あり。
就職難易度は非常に高い。
50代就職することはほぼ不可能。

私自身BIG4でリクルートに携わっており、年齢によって、内定の出やすい人・出にくい人の傾向が分かります。

40代以上の方で一次面接をクリアしていた方は、滅多に見かけませんでした。

もちろん上記は目安ですが、BIG4なら凡そ上記の傾向が当てはまるはずです。

この傾向を踏まえると、職歴なしの方は20代までに公認会計士試験(論文式)に合格しておくのが望ましいです。

また、職歴がある方であっても30代後半になると就職難易度が一気に上がり、(大手監査法人に)就職できない可能性があります。

もし、「合格しても将来監査法人に就職できるか不安」という方は、次に紹介する監査トレーニー制度を検討してみるのも良いかもしれません。

30代前半までなら「監査トレーニー」に応募するのもアリ

もし今あなたが20代~30代前半なら、監査トレーニーに応募してみるのもアリでしょう。

監査トレーニーとは、監査法人で働きながら公認会計士を目指せる制度をいいます。

働きながら公認会計士を目指す方法は何パターンかありますが、中でも「監査トレーニー」は受験生にとって最もメリットが大きい選択肢です。

監査トレーニーになることで、次のようなメリットが得られます。

監査トレーニーになるメリット
  • 試験合格後もそのまま監査法人で働くことができる
  • 監査実務を経験できるため、受験勉強に大きく役立つ
  • 給料をもらいながら受験勉強ができる
  • 予備校代を負担してもらえる

要約すると、将来の就職への不安を解消でき、金銭的な援助も受けながら学習効率を上げることができるのです。

監査トレーニー制度は、公認会計士受験生にとって非常に有益な制度ですが、それだけに競争率も高いです。

但し、当然デメリットもありますから、詳しくは監査トレーニーとは?制度を使う6つのメリット・3つのデメリットの記事をご参照ください。
きっと役立つはずです。

なお、30代後半になると監査トレーニーの応募はほぼ不可能です。(年齢的な問題で、応募してもほぼ落ちます)

公認会計士試験合格後の就職活動を有利にする方法

公認会計士試験(論文式)を受験した後は、ゆるやかに就職活動(情報収集)が始まり、合格発表後はすぐに面接フェーズに突入→数週間で内定が出ます。

そのため、より内定率を高めるためには(期間は短いですが)論文式試験後の8月中旬~11月中旬の期間で準備する必要があります。

より就職を有利にする方法として、具体的には次の3パターンがあります。

公認会計士試験後、就職を有利にする方法3種
  • (英語が得意な方は)TOEICを受けておく
  • PCに関する資格を取得しておく
  • 面接練習をしておく

最も手っ取り早いのは、TOEICを受験することです。

ただし、凡そ700点以上が取れなければ就活では有利になりません。

準備期間は3ヶ月と非常に短いため、元々英語力に自信のある方はTOEICを受けておくと良いです。

また、監査法人内ではPCを使用しながら仕事を進めるため、(入社意欲のアピールとして)PC関連の資格を取得しておくのもアリです。

オススメは「ITパスポート」という資格です。

資格を取得するだけでは大したアピールにはなりませんが、面接で入社意欲を積極的にアピールするため(証拠として)利用することができます。

そして、最も大切なのは面接対策を行うことです。

公認会計士試験合格者は、約半数が就活を経験したことのない大学生です。

つまり面接経験者が少ないため、事前に面接対策を行っておくことでライバルよりも面接の成功率が上がります。

面接対策は、大手予備校(TAC・大原・CPA・LEC)で論文式試験後に実施されていますので、チェックすることを強く推奨します。

なお、論文式試験前から面接対策をする必要はありません。(一般の就活に比べて、公認会計士の就活は楽です)

公認会計士試験後に就職できない事に関するよくある質問

その他、公認会計士の就職活動に関連したよくある疑問をまとめました。

公認会計士試験のために新卒を捨てるリスクは何ですか?

最大のリスクは、試験に合格できなかったときに「職歴のない既卒」として就職活動をすることになる点です。

新卒採用の枠を使えないため、一般企業の正社員としての就職先が限られるからです。

また、合格しても30代後半になると、監査法人への就職の難易度が一気に上がります。

新卒で就職せずに受験を続けるなら、撤退する時期を先に決めてから始めてください。

受験から撤退した後の選択肢は、以下の記事で解説しています。

公認会計士に合格しても就職しないという選択肢はアリですか?

おすすめしません。

公認会計士として登録するには3年以上の実務経験(業務補助等)が必要であり、その経験を積む場として最も一般的なのが監査法人だからです。

また、本文のとおり年齢が上がるほど監査法人への就職は難しくなります。

すぐに就職しない理由がある場合でも、30代前半までには監査法人に就職してください。

監査トレーニーなら将来の就職不安を考えずに受験勉強ができる

先述のとおり、30代前半までなら監査トレーニーとして働くことができます。

監査トレーニーとは、公認会計士試験合格前に監査法人へ就職し、監査法人から学習支援を受けながら・監査経験を積みながら受験勉強のできる制度です。

本当に合格できるの?という声もありそうですが、実際合格者がここ数年で激増しています。

その合格率は、学生・無職専念の受験生を上回っています。

なお、監査トレーニーの採用求人を探すなら、下記のエージェントがおすすめです。

監査トレーニーに強いエージェント

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上手なエージェントの使い方

登録すると、すぐに担当コンサルタントから面談の「日程調整」に関する電話がきます。この時点で自分の希望を遠慮せずに伝えることで、自分に合う求人をいち早くGETできます。

以上、公認会計士試験合格後の就職問題について、データ分析・私見を述べました。

監査トレーニーに興味のある方は、監査トレーニーとは?制度を使う6つのメリット・3つのデメリットの記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。

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