こんな人は監査トレーニーに受からない!【4つの特徴・3つの対策法】

公認会計士の藤沼です。
近年、監査法人で働きながら公認会計士を目指せる「監査トレーニー」という制度が人気です。
しかし、なかなか監査トレーニーに受からない…という人もいるようです。
それもそのはず。
監査トレーニーは会計士受験生にとって非常にメリットが多く、デメリットが小さいのです。
そこで今回は、監査トレーニーに受からない人の特徴と、受からない場合の対策法を紹介します。
私はBIG4で面接官を経験し、中小監査法人では監査トレーニー採用の顧問・アドバイザーをしていました。
採用に関する生の情報を持っていますので、トレーニー志望の方向けに情報を共有します。
内容に自信あり。
監査トレーニーに受かりたい方は、必ず最後までしっかりと読み込んでください。
この記事で分かること
- BIG4のトレーニー倍率は10倍近いため、あまりオススメしない
- 中小監査法人なら採用倍率が低く、条件も良いケースが多い
- トレーニーの面接で落ちる一番の要因は「面接での失敗」
- 多くの受験生が「面接対策」をしないからこそ、ここで差が付く
- 必ず監査トレーニーに強いエージェントを使い、面接対策をすべき
監査トレーニーに受からない場合の3つの対策法

監査トレーニーに受からない場合の対策法を、3つ示します。
それぞれ解説します。
中小監査法人の求人をすべて入手し応募する|BIG4より倍率が低い
BIG4(大手監査法人)の監査トレーニーは非常に人気です。
そりゃそうです。業界最大手ですからネームバリューがあります。
大手監査法人での採用倍率は非常に高く、体感では10倍以上と感じます。
一方、中小監査法人での監査トレーニーの採用倍率はかなり低く、体感としては1倍~3倍です。
監査トレーニー制度は2016年頃からEY新日本監査法人を中心にスタートしており、現在では中小監査法人でも監査トレーニーを採用するケースがかなり増えています。
中小監査法人・BIG4の監査トレーニーの違い
| 中小監査法人 | 大手監査法人 | |
|---|---|---|
| 採用倍率(体感) | 1~3倍 | 10倍以上 |
| 残業時間 | 少なめ | 多い |
| 組織数 | 約300社 | 4社のみ |
また、中小だから待遇が悪いのでは?と思う方もいるようですが、逆のケースも多いです。
むしろ大手よりも給与水準が高く、支援が手厚いケースもあります。
なんなら勤務時間数が少なく、その分勉強に時間を費やすことができる中小監査法人もあります。
大手監査法人の監査トレーニーに受からないからと言って悲観する必要はなく、中小監査法人にも必ず応募すべきです。
ただし「どの中小監査法人が良いか」は調べても分からないはずです。
なぜなら、中小監査法人は全国に約300社あるものの、情報発信がほとんどないからです。
必ず、監査トレーニーに強いエージェントを使って効率的に監査トレーニーの求人を集めて下さい。
十分な面接対策を行う|Q&Aリストを入手することで内定率UP
面接対策をしたかどうかが合否を分けると言っても過言ではありません。
逆に言えば、面接対策を十分に行えば高確率で内定は出ます。
十分な面接対策とは、次のような対策をいいます。
- 監査法人ごとに事前質問リストを入手し、Q&Aを作成する
- 作成したQ&Aを全て暗記する
- 即座に回答できるように練習する
エージェント経由で監査トレーニーの求人に応募すると、事前質問リストを入手できることが多いです。
なぜなら、過去にその監査法人に応募した人から「何を聞かれたか」を収集し、質問事項を蓄積しているからです。
事前に質問が分かっていて対策ができていれば、面接時に即座に回答できます。
完璧な回答ができれば、監査トレーニーの内定は出ます。(もちろんマナー等も見られます)
これらは事前の準備で対策できることであり、コミュニケーション能力の問題ではありません。
一般的な質問で口ごもってしまうと、「この人は準備すらしないで面接に来たんだな…」と思われます。これは大きな減点要素です。
準備は本当に大切です。
後述する監査トレーニーに強いエージェントをフル活用し、必ず十分な面接対策をしてください。(くどいようですが一番重要です!!)
会計事務所で働きながら公認会計士を目指す|意外と多い合格者
これは代替案ですが、会計事務所で働きながら公認会計士を目指すという選択肢もアリです。
あまり知られていませんが、会計事務所で働きながら公認会計士を目指す人の合格率(=合格者数 ÷ 願書提出者数)は8.0%であり、働きながら受験する人の中では最も高い合格率なのです。(会社員は2.5%)
| 職業 | 願書提出者 | 合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 会計事務所員 | 835人 | 67人 | 8.0% |
| 会社員 | 3,544人 | 89人 | 2.5% |
| 公務員 | 718人 | 23人 | 3.2% |
| 学生 | 9,400人 | 905人 | 9.6% |
| 無職 | 4,358人 | 395人 | 9.1% |
| 全体 | 22,056人 | 1,636人 | 7.4% |
会計事務所では、「法人税法」「所得税法」「消費税法」「簿記」の知識・実務スキルが身に付くため、公認会計士受験との親和性はかなり高いです。(だからこそ合格率も高い)
もちろん、監査トレーニーではないため監査法人への就職はできませんが、このご時世、結局受かれば監査法人には就職できます。税務経験があればなおさらです。
なお、働きながら公認会計士を目指す選択肢について、詳しくは次の記事でも解説しています。
監査トレーニーに受からない人の4つの特徴

次のいずれかに当てはまる場合、受からない可能性が高いです。
それぞれ解説します。
謙虚さがない|資金援助を受ける側としてのスタンスを間違えない事
謙虚さがない人は、(よほど優秀な人でない限り)落とされる可能性が高いです。
監査トレーニーは、いわば監査法人からの投資対象です。
将来公認会計士になるための支援を受ける立場にあり、また入社後は新人社員としてチームをサポートする役割があります。
そんな人が面接で横柄な態度をとれば、採用されないのは火を見るよりも明らかでしょう。
特に、社会人としてのマナーがない人は、知らず知らずのうちに横柄な態度をとっているケースがあります。
社会人経験のない人は、エージェントなどの第三者に面接を見てもらう必要があります。
- 自分が「投資対象」であることを弁え、常に謙虚さを忘れない
- 謙虚になりすぎると無能と判断されるおそれがあるため、ロジカルな回答も意識
年齢が高すぎる|30代までが限界!40代になると内定は出ない
年齢が高すぎると、そもそも書類選考で落とされるケースが多いです。
40代以降では採用されるケースがほとんどありません。
ダメ元で応募するのはアリですが、監査トレーニー以外の選択肢を模索することをオススメします。
逆にいえば、30代までならチャンスはあります。
- 30代まではギリギリ応募できる
- 40代は無理。落とされる
面接対策をしていない|監査トレーニーは事前準備しない人が多い!
私は多くの監査トレーニー志望の方を見てきましたが、一番不足しているのは「面接対策」であると強く感じています。
というのも、単純な質問をしても即答できない人が多いからです。
「なぜ公認会計士を目指しているのですか?」「どのような学習プランを計画していますか?」といった、ごく当たり前の質問でさえ上手く回答できない人が多いです。
先述のとおりQ&Aを入手して面接対策を完璧にしている人がいる中で、単純な質問にも回答できないのは印象がとても悪いです。
また、問答の仕方にもポイントがあり、結論から話すことを意識すべきです。
採用面接で求職者の人たちと話をしていると、「結局何が言いたいの?」と思う事があります。
これも大きなマイナス要素です。
確かに、聞かれたことに丁寧に答えようとするあまり、喋りながら考えて結論を探したくなる気持ちも分かります。
しかし、聞いている方としてはまず結論が聞きたいわけで、長々と話されると話の方向が分からずイライラすることがあります。
だからこそ事前のQ&Aが重要であり、事前に質問を想定し考えておく必要があるのです。
準備が万全であれば、聞かれた質問に結論を即答し、理由をその後に話すことができますから。
- 常に、結論から話すことを意識
- その後に、必ず理由・背景を付け加える
- なお結論から話すには、事前に準備が必須
- Q&Aリストを事前にエージェントから入手し、準備を万全にすべし
コミュニケーション能力が極端に低い|面接さえ乗り切れば良い
コミュニケーション能力は重要ですが、一朝一夕で身に付くものではありません。
ただし、面接におけるコミュニケーションだけは例外で、面接対策をしておけば円滑なコミュニケーションは可能です。
事前に、監査トレーニーに強いエージェントから入手したQ&Aリストを確認し、それぞれ一言で回答できる模範解答を作り、すべて暗記して下さい。
なお、Q&Aリストの使い回しは避けましょう。なぜなら監査法人によって聞かれる質問は異なるからです。
ちなみに、私は27歳で公認会計士試験に合格しましたが、無職・職歴なしで大手監査法人4社すべてから内定を貰いました。
やり方はシンプルで、監査法人4社のQ&Aリストを1社50~60個分(=計200)をすべて暗記して面接に臨んだだけです。
おかげで全て想定通りの質問がきて、模範解答を即答できたので内定が出ました。
監査トレーニーに落ちた後にもう一度応募できるのか?
監査トレーニーに落ちた場合、残念ながらその監査法人にもう一度応募することはできません。
正確には、応募しても落とされるだけです。
これは監査トレーニーに限らず公認会計士の場合も同様ですが、通常一度落とされたら(少なくとも)3年は応募できません。
採用官の立場に立って考えれば分かりますが、一度落とした人を採用する積極的な理由がないからです。
採用官も会社員ですから、上司・理事長に説明を求められます。「なぜ?」と。
仮に一度落ちた監査トレーニーを採用したとして、もしその監査トレーニーがすぐ辞めたり問題を起こすようなことがあった場合、採用官は責任を追及されることになります。
このようなリスクを負う必要がないため、一度落ちた人がもう一度同じ監査法人に応募しても採用されることはないのです。
大人しく、他の監査法人を探すのが得策です。
監査トレーニーを募集している監査法人
監査トレーニーを募集している監査法人は、次の通りです。
以下、簡単に紹介します。
トーマツの監査トレーニー募集要項
トーマツでは「監査トレーニー」という名称で採用を行っていません。
応募するには「短答合格」が必須条件になっています。(論文は科目合格などの必要なし)
応募条件が厳しいため採用倍率は低いと思われますが、それでも倍率は5倍以上あるはずです。
あずさの監査トレーニー募集要項
有限責任あずさ監査法人では、現在監査トレーニーを募集していません。
以前は募集していましたが、募集枠を締め切ったようです。
募集を再開する際は、下記ページに記載されるでしょう。
こちらは短答合格の可否を問わないため、倍率は10倍を超えます。
EYの監査トレーニー募集要項
EY新日本有限責任監査法人では、監査トレーニーを広く募集しています。
応募要件として「短答合格」の如何を問わないため、応募者が非常に多く、倍率は10倍を超えます。
私もEYで監査トレーニーの方々と働いていましたが、かなりポテンシャルが高くなければ採用されないと感じました。
PwCの監査トレーニー募集要項
PwC Japan有限責任監査法人では、「監査トレーニー」という名目では募集をしていません。
「グローバル・リーダーシップ・プログラム(GLP)」と呼ばれるプログラムの一環で公認会計士受験生を募集しており、非常に狭き門です。
英語力・コミュニケーション能力など、他法人よりも採用基準が厳しいため、倍率は間違いなく10倍を超えます。
グローバル・リーダーシップ・プログラム(GLP)|PwC Japanグループ
中小監査法人の監査トレーニー募集について
中小監査法人は、BIG4に比べると比較的容易に内定が出ます。
中小監査法人は日本国内に約300社あり、多くの法人で採用活動が行われています。
当然、その中には監査トレーニーの採用も多く、近年では中小監査法人での監査トレーニー採用事例が非常に増えてきました。
- 求人が多いため選びやすい
- 倍率が低いため内定も出やすい
そのため、私は中小監査法人での監査トレーニーに応募することをオススメします。
なお、監査トレーニーに強いエージェントは、後述で紹介しています。
監査トレーニーに受からない場合によくある質問
その他、監査トレーニーに受からない場合のよくある疑問をまとめました。
新卒で監査トレーニーを募集している監査法人はありますか?
はい。新卒で監査トレーニーを採用している監査法人は多いです。
新卒者はフレッシュさを評価されやすいため、面接では素直さ・謙虚さを非常によく見られます。
ポテンシャルもかなり評価されるため、理路整然とした回答が必要です。
監査トレーニーはUSCPAの受験生でも受かりますか?
はい、受かるケースがあります。
監査法人の中には、日本の公認会計士受験生以外にもUSCPA受験生を募集している法人があります。
【比較表】監査トレーニーに強い!おすすめのエージェント
監査トレーニーに応募するなら、次のエージェントを強くオススメします。
監査トレーニーに強い!おすすめのエージェント
| JACリクルートメント | レックスアドバイザーズ | MS-Japan | |
|---|---|---|---|
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| 求人数 ※1 | 多 | やや多め | やや多め |
| 得意領域 | ハイクラス全般 | 監査法人/公認会計士 | 管理部門全般 |
| 強み | 求人数が非常に多い | 利用者の満足度が高い | 管理部門全般に強い |
| 対象年齢 | 20代~50代 | 20代~50代 | 30代~40代 |
| 対象エリア | 全国 | 全国 | 関東/関西/東海 |
| 運営開始 ※2 | 1997年 | 2004年 | 1997年 |
| 利用料金 | 無料 | 無料 | 無料 |
| 評判・口コミ | 評判・口コミ > | 評判・口コミ > | 評判・口コミ > |
| 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
- 求人数の集計対象:各社の監査法人の求人のみを集計し、その多さを記載しています。 (2026年10月1日時点)
- 運営開始:職業紹介事業の許可届出受理年度を運営開始年度としています。
登録すると、すぐに担当コンサルタントから面談の「日程調整」に関する電話がきます。この時点で自分の希望を遠慮せずに伝えることで、自分に合う求人をいち早くGETできます。
監査トレーニーになるなら、JACリクルートメントが一番オススメです。
なぜなら、BIG4や監査法人などのハイクラス向け求人に特化しており、面接対策が得意という大きな強みがあるからです。
ただし、一部JACリクルートメントでも取り扱っていない求人はあるので、より安全を期する方はレックスアドバイザーズも利用したほうが良いです。(この2社で十分です)
先述のとおり、監査トレーニーに受かるためにはエージェントの利用が必須です。
エージェントを利用することで多くの求人が入手でき、事前にQ&Aを入手できるため面接対策を完璧にすることができます。
BIG4を数社受けて落ちたからと言って諦めず、全力を出し切るべきです。



