MENU

監査アシスタントのキャリアパス4選!卒業後の転職先3選も紹介

監査アシスタントのキャリアパスは、監査法人内・外で全7種あります。

監査アシスタントのキャリアパス
  • 【法人内】組織内での評価を高める
  • 【法人内】USCPA資格を取得して監査スタッフに転向する
  • 【法人内】事務職に異動する
  • 【法人内】秘書に転向する
  • 【法人外】他法人の監査アシスタントに転職する
  • 【法人外】経理に転職する
  • 【法人外】会計事務所に転職する

いずれも実際にロールモデルが存在しますが、人によって向き不向きがあります。

本記事では、そんな監査アシスタントのキャリアパスについて具体的に解説します。

筆者もBIG4時代は多くの監査アシスタントと共に仕事をしてきましたので、現場の視点も交えてお話しします。

この記事の執筆者
藤沼 寛夫

公認会計士・税理士

藤沼 寛夫›

藤沼会計事務所 所長
アカウントエージェント株式会社 代表取締役

2013年に公認会計士論文式試験に合格し、2014年にEY新日本有限責任監査法人に入所。上場会社・学校法人・上場準備会社の会計監査業務に従事し、2018年に東京共同会計事務所に転職。広くFASに関与し、2019年に藤沼会計事務所を独立開業。翌2020年にはアカウントエージェント株式会社を設立し、会計税務コンサルティング及び会計税務に関する転職支援サービスを提供している。

目次

監査アシスタントの監査法人内でのキャリアパス4選

監査アシスタントになった後の監査法人内でのキャリアパスは、次の通りです。

以下、それぞれ解説します。

資格を取りながら法人内で監査アシスタントとしての評価を高める

最も王道なのが、監査法人内で資格を取りながら監査アシスタントとして評価を高めていくキャリアです。

監査アシスタントにおすすめの資格
  • 日商簿記2級
  • 日商簿記1級
  • TOEIC

日商簿記2級の資格は、監査アシスタントなら最低限持っておくべき資格です。採用時は求められないケースも多いですが、採用後は極力取得した方が良いです。

一方、日商簿記1級はややオーバースペック気味です。もちろん取得すれば評価はされますが、監査アシスタントには会計・監査上の判断を求められないため、あまり実務で活かせるシチュエーションがありません。

また、監査法人は意外と英語力のない公認会計士が多いため、TOEICでハイスコア(700点以上)を取ると高く評価される傾向にあり、その結果様々なグローバル監査チームに呼ばれるようになります。

これらの資格は監査法人内だけでなく、仮に監査法人から転職することになった場合も汎用的に使える資格ですので、転職市場においても武器になります。

USCPA資格を取得して監査スタッフに転向する

監査アシスタントとして働きながらUSCPA(米国公認会計士)資格を取得し、監査スタッフへと配置転換する道もあります。

監査アシスタントがUSCPAを目指すメリット
  • 監査実務をイメージできるため、USCPA科目のAUD対策になる
  • 現場の公認会計士から実務的な話を聞けるため勉強に役立つ
  • 監査チームからもモチベーションの高さを評価してもらえる
  • 合格後、そのまま監査スタッフとして雇用されるケースがある

実際、筆者が知る監査アシスタントで働きながらUSCPAに合格した方がいます。

ただし、合格すれば自動的に監査スタッフへ鞍替えできる保証はなく、本人の働きぶり・能力次第です。(特に語学力が求められるケースが多い)

合格後の雇用条件については、入社前に確認しておく必要があります。

なお、USCPAのライセンスが取得できれば、その監査法人を辞めた後の転職活動でも使えるというメリットがあります。

監査法人内の事務職(アドミ)に異動する

監査アシスタントとしてのキャリアパスではありませんが、監査アシスタントとして就職した監査法人内で事務職(アドミ)に異動するという選択肢もあります。

もちろん、希望すれば異動できるわけではありませんが、一部の優秀なアシスタントがアドミに異動しているケースはちらほら見かけます。

監査法人内の事務職(管理部門)
  • 人事部
  • 経理部
  • 総務部
  • 法務部 等

中小監査法人では、監査アシスタントがアドミの業務を兼務していたりしますので、「異動」という概念自体がないケースもあります。

一方、BIG4など規模の大きな監査法人では監査アシスタントと管理部門を明確に区分しているため、兼務はなく、異動することになります。

BIG4においては、(筆者が見る限り)監査アシスタントとして優秀な実績を残した方がアドミへ異動される傾向にありました。

公認会計士の秘書に転向する|ただし向き不向きがあるので注意

監査アシスタントではなくなりますが、監査アシスタントとして就職した監査法人内で公認会計士の秘書に転向するというキャリアもあります。

秘書への転向のコツ
  • 日程調整などの間接業務を進んでこなす
  • コミュニケーション能力の高さを見せる
  • 監査法人内のパートナーから気に入られる

イレギュラーなキャリアであり、そもそも秘書制度を採用していない監査法人も多いため、狙って秘書になることは困難であり運も必要です。

秘書制度を採用している監査法人であっても、自ら志望して転向することは難しく、法人内のパートナー(事業会社でいう取締役のようなポジション)に気に入られて声を掛けられる、などサードドア的な要素が必要になります。

あくまで、このような事例があるという参考として留めてください。

監査アシスタントを卒業した後のキャリアパス3選

監査アシスタントを卒業した後のキャリアパスは、次の通りです。

以下、それぞれ解説します。

監査アシスタントから他法人の監査アシスタントに転職する

監査アシスタントへの需要は、年を追うごとに増加しています。

2015年前後からBIG4を中心に広まり始めた「監査アシスタント」という職種ですが、最近では中小監査法人においても広く採用され始めています。

従来、中小監査法人では作業が属人化しやすく、無資格者への作業のアウトソースがやや難しい状況にありました。しかし、近年では徐々に業務のフォーマット化が進み、単純作業をアシスタントに投げることのできる環境が整ってきました。

このため、監査アシスタントから監査アシスタントに転職する、というキャリアも浸透してきました。

たとえば、昇給スピードの遅いBIG4から中小監査法人に転職することで、採用時に監査アシスタントとしての年収が一気に上がるケースもあります。

また、他の監査法人での調書の作り方を知っていると、他法人で重宝されることもあります。

監査アシスタントから経理に転職する|会計系の王道キャリア

監査アシスタントとして仕訳を見たり試算表作成までの流れを理解した経験を活かして、経理に転職するというキャリアがあります。

しかし、難易度は意外と高いです。

監査アシスタントから経理への転職難易度が高い理由
  • そもそも「経理」への就職難易度は高い
  • 監査アシスタントとしての経験を採用担当者が理解しづらいため、実務経験として正しく評価されにくい

そもそも、経理は人気の専門職ですので就職難易度が高いです。

そして、監査アシスタントとしての経験が「経理の実務経験」としてカウントされるケースは少なく、未経験者扱い(または経理補助経験者)で応募することになります。

監査アシスタントの仕事内容は、数値の整合性チェックやデータ加工などの作業が中心であり、経理特有の経験(たとえば仕訳の起票・試算表の作成・他部署との連携など)ができません。

また、「監査アシスタント」という職種自体がレアですので、採用担当者がこの経験を正しく評価しづらいという点も理由の一つです。

ただし、全く評価されないということはなく、仕事内容を上手く伝えながら簿記資格とセットでアピールすることで、経理として採用された事例はあります。

経理はワークライフバランスが取りやすく、年収・福利厚生も安定しやすい等のメリットが多い職種ですので、監査アシスタントとして働きながら少しずつ準備を進めておくのがオススメです。

監査アシスタントから会計事務所に転職する|税理士も目指せる職種

監査アシスタントから会計事務所に転職するというキャリアプランもあります。

会計事務所は経理よりもさらに専門性が高く、「税金のプロ」になりたい人向けの職種です。

会計事務所で評価される監査アシスタントの経験
  • 会計ソフトの使用に抵抗がない
  • PCを使った事務処理に慣れている
  • ある程度仕訳を見たことがある

会計事務所は経理と異なり、慢性的な人手不足にある業界です。そのため、上記のような経験もある程度の評価を得やすく、採用されやすい傾向にあります。

会計事務所で働くメリットは多くありますが、一番大きいのが「税理士を目指せる」というメリットです。

監査アシスタントというキャリアを入り口にし、会計事務所→税理士資格取得→独立といったキャリアを歩める可能性があります。

監査アシスタントから公認会計士へのキャリアチェンジは可能?

結論として、監査アシスタントから公認会計士にキャリアチェンジすることは現実的ではありません。

監査アシスタントは身近で公認会計士の働き方を見ることができるため、働きながら効率的に公認会計士を目指せるのでは?と思われる方がたまにいるようですが、その考えは間違っています。

監査アシスタントは常に公認会計士からの指示を受けて業務を遂行するため、監査手続きの趣旨や流れを本質的に理解できるようなシチュエーションがありません。

そのため、監査アシスタントとしての仕事を通じて会計監査を理解し、これを試験勉強に活かすことは難しいです。もちろん実務を知ることはできますが、それは公認会計士試験において極僅かな(1%にも満たない)知識に過ぎません。

一方、「監査トレーニー」という制度を用意している監査法人もあります。

監査トレーニーとは、公認会計士を目指している受験生を採用し、監査法人で監査スタッフとして働いてもらうことで効率的に公認会計士試験の合格を目指してもらう制度をいいます。

監査トレーニーになることで、監査法人内で働きながら公認会計士を目指すことが可能であり、筆者は実際に合格された方を多く見てきました。

監査アシスタントから監査トレーニーに転身された事例もあり、働きながら公認会計士を目指すのであれば、まずは監査トレーニーになる方が現実的です。

監査トレーニー制度については、以下の記事内で詳細解説しています。

【比較表】監査アシスタントに強い!転職エージェント3社

監査アシスタントに強い転職エージェントは、以下の3社です。

スクロールできます
JACリクルートメントレックスアドバイザーズMS-Japan
JACリクルートメントレックスアドバイザーズMS-Japan
求人数 ※1多やや多めやや多め
得意領域ハイクラス全般監査法人/公認会計士管理部門全般
強み求人数が非常に多い利用者の満足度が高い管理部門全般に強い
対象年齢20代~50代20代~50代30代~40代
対象エリア全国全国関東/関西/東海
運営開始 ※21997年2004年1997年
利用料金無料無料無料
評判・口コミ評判・口コミ >評判・口コミ >評判・口コミ >
公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

監査アシスタントに一番おすすめの転職エージェントは、JACリクルートメントです。

JACリクルートメントはハイクラス求人に特化しており、BIG4/中小監査法人のアシスタント求人を幅広く網羅しています。監査アシスタントに応募する際は、利用が必須です。

また、「レックスアドバイザーズ」は転職経験のない方にはオススメです。筆者もレックスアドバイザーズを利用して転職しましたが、カウンセリングが非常に上手く、キャリア選びの際に重宝しました。

ぜひ上記比較表をご参考に、ご自身に合った転職エージェントを使ってください。

目次