監査アシスタントの仕事内容・求人の探し方!【EY出身の公認会計士が解説】

監査アシスタントの仕事内容・求人の探し方!【EY出身の公認会計士が解説】

公認会計士の藤沼です。

監査アシスタントとは、公認会計士の監査業務を補助し、円滑に遂行するための事務作業をサポートする職種のことです。

また、「監査アシスタント」は一般的な呼称であり、監査法人・求人票によっては以下のような呼び方をされる場合があります。

「監査アシスタント」の別称
  • 監査補助者
  • 監査事務
  • 監査事務スタッフ
  • 会計士のサポート業務
  • オーディットアシスタント 等

私はEY新日本有限責任監査法人で約5年間、公認会計士として数多くの監査アシスタントの方々と一緒に働いていました。

本記事では、そんな私が見てきた監査アシスタントの働き方・仕事内容・必要なスキル・残業など、その全てを詳細解説します。

内容に自信あり。 長文なので是非この記事をブックマークし、何度も読み返すことをオススメします。

監査アシスタントの仕事の特徴

この記事で分かること


  • 監査アシスタントの仕事は事務作業!簡単なExcel操作スキルさえあれば良い
  • 簿記資格はあった方が良いが、資格なしで転職できるケースも多い
  • 未経験で働ける職種としては、年収水準が350万円~と非常に高い
  • 大手監査法人よりも、中小監査法人のほうが倍率が低いのでオススメ
  • 単純作業が苦手な人には向いていないが、黙々と仕事したい人には向いている
  • 求人は転職エージェントから入手したほうが良い
この記事を書いた人

1986年生まれ(39歳)
公認会計士税理士

2014年 EY新日本有限責任監査法人 入社
2018年 東京共同会計事務所 入社
2019年 藤沼会計事務所 開業
2020年 アカウントエージェント株式会社 代表取締役

目次

監査アシスタントの仕事内容

監査アシスタントの仕事内容

監査アシスタントの仕事内容は、公認会計士の監査業務を補助することです。

具体的には、次のような仕事がメインになります。

  • クライアントから入手した資料の網羅性チェック
  • 資料間の整合性チェック(リファレンス)
  • 資料と監査調書との整合性チェック(証憑突合)
  • 数値の計算の正確性確認(計算チェック)
  • 確認状の送付・管理(コントロール)
  • Excelデータの加工作業
  • 各種文書の作成・校閲
  • 従業員のスケジュール管理
  • 会議招集・会議資料の作成
  • その他、いわゆる事務作業

やや難しい言葉が多く分かりにくいかもしれませんが、要するに資料同士の整合性をチェック・データの加工が主な業務です。

資料間の整合性チェックとしては、例えば「クライアントから入手した契約書・見積書・請求書の金額が一致しているかどうかを確認する」などです。

また、データ加工としては例えば「総勘定元帳をピボット集計して試算表を作る」などです。

いずれも単純な事務作業がメインだと思って概ね間違いありません。

私も現場で監査アシスタントに仕事をお願いする際、「単純作業で申し訳ないんですが…」と言って依頼したことが何度もあります。

未経験者でもできる仕事が多いため、事務仕事・単純作業が好きな方には向いているはずです。

会計監査とは企業の決算書の適正性にお墨付きを与える事

監査アシスタントの仕事内容を知る上では、そもそも公認会計士による会計監査とは何か?を知っておく必要があります。

なぜなら、アシスタントとしての仕事は公認会計士のサポートだからです。ゴールを理解しておけば、より仕事を効率的・効果的にこなせます。

会計監査とは、企業が作成した決算書(財務諸表)の適正性を確認し、お墨付きを与える事です。

上場企業・大企業が作成した決算書は世の中に公開され、その情報がもとになり、その企業の株価が決まっていく仕組みです。

しかし、決算書を企業自身が作成しているため、自分たちで情報(売上・利益・資産など)を良く見せることができてしまいます。

そこで、国家資格を有する公認会計士が第三者として、客観的な立場から監査を行い、その決算書が正しく作成されていることを証明するのです。

このような公認会計士の仕事をサポートするのが、監査アシスタントの本質的な役割です。

業務で必要になるスキル・資格|Excelの基本操作さえできればOK

監査アシスタントには、ハードスキルとして「マイクロソフトExcelの基本的操作」が求められます。

はっきり言って、事務職を経験したことのある方ならほぼ全員クリアできる水準です。

具体的には、次のようなエクセル操作ができればOKです。

  • Vlookup関数の使用
  • ピボットテーブルの使用

ピボットテーブルは聞きなじみのない方もいるかもしれませんが、使用経験がなくともぶっちゃけ問題ありません。30分もあれば使いこなせるようになるので。

また、監査アシスタントには日商簿記2級の資格が求められるケースもあります。(または同程度の知識)

やはり監査アシスタントに仕事を振る身からすると、簿記資格は持っていてくれた方が仕事の説明が楽です。

ただ、私が会った監査アシスタントの中には「求人には簿記資格が必要と書いてあったけど資格なしで監査法人に採用された」という方もいました。なので結構適当かも。

その他、TOEICなどの語学力も評価されますが、就職するために取得するほどではありません。

働き方|チーム単位で仕事をする・現場に同行(往査)することもある

事務作業がメインと言っても、一般的な事務とは決定的に異なる点が1つだけあります。

それは、監査チーム単位で仕事をするという点です。

一般的な経理事務や営業事務などは、「チーム」という概念がほぼないでしょう。

しかし、監査法人での仕事はクライアント単位で監査チームを組成するため、そのメンバーとして監査アシスタントもジョインすることになります。

監査チームの例
  • 筆頭パートナー
  • パートナー
  • マネージャー
  • シニアスタッフ
  • スタッフ
  • スタッフ
  • 監査アシスタント

監査法人やクライアント規模によって監査チームの規模も変わりますが、大体4~8人くらいでチームを組成することが多いです。

ただし、パートナー陣はあまり現場に来ないため、常に一緒に働いているのは4~5人くらいのイメージです。

また、会計監査の仕事はクライアントと対話しながら行うことが多いため、基本的には現場に行く(往査する)ことが多いです。

※ 監査法人・クライアント・チームの方針によっては、リモートワークで監査するケースも多いです。

リモートワークや在宅勤務は大手企業・上場会社の担当チームに多い

働き方でも触れたように、監査法人・クライアント・チームの方針によっては、リモートワーク・在宅勤務が認められるケースがあります。

正直な話、リモートワーク・在宅勤務のほうが楽です。だって余計なコミュニケーションが発生しませんし、移動時間も不要になるので。

2020年以降のコロナ架ではリモートがかなり増えましたが、現在は落ち着き、現場または監査法人の本社に出社して仕事をする人が増えてきました。

一度リモートを取り入れた大企業・上場会社では、そのまま従業員のリモートワークを継続させるケースもあり、そのようなクライアントを担当する監査チームではリモート・在宅が多い傾向にあります。

ただ、リモートだけになるとそれはそれで面白くないと思います。

監査法人での仕事って、誰もが知っている大手企業の中に入っていき、その会社の会議室で仕事ができるのが面白さの1つだったりもするので。あと一緒にやってた方がチーム感出るし。

なお、地方への出張などはまずありません。

あとは傾向として、中小監査法人よりも大手監査法人のほうがリモートの割合は多い傾向にあります。

中小監査法人では監査調書を紙面で作成するケースが多く、どうしても現場に行かないとアカンのです。

残業時間と繁忙期|基本的には4~5月が忙しく8~9月は暇になる

監査法人の方針・監査チームの忙しさにもよりますが、1年を通した残業時間は月10~30時間程度が目安です。

大手監査法人(BIG4)では、公認会計士は激務ですが、監査アシスタントにも同等の残業を強いられることは少ないです。

もちろん上記はあくまで目安であり、監査法人によっては残業がほぼゼロの法人もありますし、逆にもっと多い監査法人もあります。

1つの傾向として、大手監査法人は残業時間が多く、中小監査法人は残業時間が少ない傾向にあります。

また、監査法人の繁忙期は4月~5月に集中します。(3月決算の会社が多いためです)

12月決算の会社やその他変則決算の会社もあるため、その他の決算月のクライアントチームに配属された場合、4月~5月以外にも繁忙期が来ます。

ただし、繁忙期であっても監査アシスタントだけは定時で帰らせる法人もあるため、組織によって方針は大きく異なります。

また、逆に閑散期(主に8月~9月ごろ)は暇な人が多く、2~3週間まとめて休んで海外旅行に行く人が多いです。

監査アシスタントの残業時間は法人によって全く異なるので、応募前に必ず(個々の監査法人ごとに)残業時間を確認して下さい。

監査アシスタントの年収は平均350万円以上が相場

監査アシスタントの年収は、平均350万円以上です。

この算出結果は、大手エージェント「ヒュープロ」が公開している求人データのうち、無作為に10件を抽出して平均値を計算した結果です。

抽出した監査法人想定年収
A監査法人年収374万円~
B監査法人年収342万円~
C監査法人年収479万円~
D監査法人年収346万円~
E監査法人年収312万円~
F監査法人年収360万円~
G監査法人年収261万円~
H監査法人年収350万円~
I監査法人年収420万円~
J監査法人年収317万円~
(平均)年収356.1万円~
※ いずれも「正社員」の求人のみを抽出している

各監査法人・各地域によって年収にバラツキがありますが、凡そ350万円~が目安です。

月収に換算すると、月30万円弱です。

完全未経験OKの求人が大半ですから、この水準はかなり高いと言えます。

監査アシスタントの給与水準が高いのは、監査法人のサービスの利益率が高いことが起因します。

監査アシスタントの年収が高い理由|利益率の高いビジネスモデル

監査アシスタントの年収が高い理由は、監査法人のビジネスモデルとしてサービスの利益率が高いからです。

「会計監査」というサービスは、公認会計士・監査法人のみに認められた独占業務であり、参入障壁が高く価格競争が起きづらいという背景が存在します。

このため、サービスから得られる報酬の水準が高く、それが従業員にも還元されやすいのです。

実際、公認会計士の年収は凡そ10年程度で1,000万を超えます。

また、「大手監査法人の方が(中小監査法人よりも)年収が高そう」と思っている方もいるかもしれませんが、実際はそんなことありません。

むしろ上記リサーチ結果によれば、むしろ大手監査法人の想定年収を中小監査法人が上回っているケースが多かったのです。

年収は各監査法人によって大きく異なるため、年収を重視する方は転職エージェントから求人をまとめて入手し、選別するのが効率的です。

なお、監査アシスタントに強い転職エージェントは後述で紹介します。

福利厚生|大手監査法人のほうが充実しやすく中小は期待できない

監査法人の主な福利厚生は、次のとおりです。

監査法人の主な福利厚生
  • 社会保険
  • 通勤手当
  • 時間外勤務手当
  • 各種クラブ活動有
  • 産前産後・育児・介護休業制度
  • 配偶者出産休暇、看護休暇、介護休暇
  • 研修制度が充実(大手監査法人に多い)
  • 資格取得支援制度(大手監査法人に多い)
  • 資格取得報奨金制度(大手監査法人に多い)
  • リラクゼーションルーム(大手監査法人に多い)
  • 退職金制度(大手監査法人に多い)
  • 時短勤務(大手監査法人に多い)
  • ベビーシッター育児支援(大手監査法人に多い)

上記のとおり、福利厚生については大手監査法人の方が充実しやすく、特に女性のための福利厚生が充実しやすい傾向にあります。

このため、監査アシスタントは女性からの人気が高く、私と一緒に働いていた女性アシスタントも「とても働きやすい」と話していました。

雇用形態|正社員だけでなく契約社員・パート職員での採用もある

監査アシスタントの採用には、正社員・契約社員・パートのいずれの雇用形態もあります。(もちろん法人にもよりますが)

また、正社員での採用であっても時短勤務での契約が可能な監査法人も多いです。

意外かもしれませんが、監査法人業界は女性にとって非常に働きやすい環境です。

監査アシスタントの雇用形態別の特徴

正社員フルタイムなので年収が高く、スキルアップもしやすい。組織にも馴染みやすい。契約によっては時短勤務も可能。
契約社員・パートアサイン日数が減るためスキルアップが遅く、チームを転々とする可能性がある。

ちなみに、契約社員・パート職員で1~2年働いた後、正社員として登用されるケースもよく目にします。

監査アシスタントに転職するメリット

監査アシスタントに転職するメリットは、次のとおりです。

正直、監査アシスタントへの転職はメリットがかなり多いです。

以下、それぞれ解説します。

給与水準が非常に高い|未経験OKの事務職としては高待遇

先述のとおり、監査アシスタントの年収水準は非常に高いです。

未経験可の事務職で、これほどまで年収が高い求人は中々ありません。(しかもリモート可の法人もある)

また、残業はしようと思えばいくらでも可能です。(会計士たちは基本忙しいため、言えばいくらでも仕事をくれる)

基本的に監査アシスタントには残業をさせない風潮もありますが、「稼ぎたいです!」と言えば夜遅くまで仕事も可能です。

監査法人によっては資格手当が付与されますし、女性向けの福利厚生も結構多い。

監査アシスタントの待遇はかなり良いです。

多くの有名企業・大企業に関与できる|希少な経験とやりがい

上場企業・大会社には監査法人による会計監査を受けることが義務付けられているため、必然的に監査クライアントは大きな会社が大きくなります。

そのため、監査アシスタントとして関与するクライアントは、「有名企業」や「大企業」であるケースが多いです。

例えば私の在籍していたEYでは、フジテレビ・NHK・みずほ銀行・楽天など、誰しも必ず聞いたことのある大企業が多くクライアントにおり、このような大規模監査チームに配属されることもあります。(私自身が関与したことはありません)

テレビや新聞・雑誌などで目にしたことのある大企業の内部資料を閲覧し、監査チームとしてサービス提供できることには、非常に面白くやりがいを感じるでしょう。

また、監査アシスタントはチームでクライアント先に行く(往査する)こともあります。

通常では入れないような大企業の中に入り、会議室で仕事をすることもあります。

これは、監査法人で働く大きな魅力の一つです。

多くの有名企業・大企業に関与できるメリット(例)
  • テレビ・ニュースで目にするような大企業の中で仕事をする
  • まだ公開されていない企業の情報を目にすることができる
  • 契約書などを閲覧することができ、あるべき会社の仕組みが分かる

キャリアが広がりやすい|経理や会計事務所などに転職しやすい

監査アシスタントとして働くと、その後のキャリアが広がりやすいというメリットがあります。

監査アシスタントのキャリアパス・キャリアアップには、例えば次のようなものがあります。

  • 簿記資格を取得し、社内での評価を上げて年収を上げる
  • 監査法人内で秘書・事務職に転向する
  • USCPA資格を取得し、監査法人内でジョブチェンジ
  • 監査アシスタントとしての経験を活かし、経理・会計事務所に転職

監査アシスタントの業務では、会計に触れることになりますから、会計・税務系の資格を取得しキャリアアップするのが王道です。

また、監査アシスタントとして資格を取得することで、資格手当が貰えるケースが多いため、モチベーションのアップにもつながります。

未経験で会計系のキャリアに足を踏み入れることができるという点でも、監査アシスタントはおすすめの職業です。

簿記の知識をフル活用できる|勉強したことが仕事で活かせる面白味

監査アシスタントとしての仕事において、取り扱う資料は基本的に「企業会計」「会計監査」に関する資料です。

当然、仕事において会計仕訳を見たり、総勘定元帳をデータ加工したりと、簿記の知識を活用することになります。

私がEYで働いていた頃は、簿記をほとんど知らない監査アシスタントが多かったため、簿記を理解している監査アシスタントは重宝されました。

私自身、監査アシスタントの方に指示を出す際は、アシスタントがどこまで簿記を理解しているのかによって指示のレベルを変えていました。

そのため、簿記・会計の勉強をすることで、それが仕事での評価に直結するのです。

勉強したことが仕事にそのまま活かせるという職種は、結構珍しいです。

勉強を仕事に活かせる面白みもありますし、評価されるからこそ勉強も進むわけで、モチベーションが上がります。

ただし、チームによってはさほど簿記を必要としないケースもあるため、この点も応募前に確認しておく必要があります。

勉強した知識をそのまま仕事で活かせるメリット
  • 簿記の知識がそのまま仕事に活かせるため、ある種の面白味がある
  • 逆に実務が簿記の学習にも繋がるため、更にモチベーションが高まる

女性にとって働きやすい環境|産休・育休からの復帰も可能

監査法人は、女性が働きやすい業界です。

私は複数の監査法人で働いた経験がありますが、いずれも女性の復帰率が高く、産休明けにも必ずポジションが用意されていました。

この理由は、監査法人での仕事が「チーム単位」であることが大きいです。

一般企業での事務職などでは、一人欠員が出てしまうと穴埋めをしなければならず、休職者の復帰後のポジションがなくなるケースもあります。

しかし、監査法人には数多くのチームが存在するため、産休明けであってもいずれかのチームに配属させやすいのです。(どこかしら人手不足のチームに配属される)

また、公認会計士業界全体としても、女性比率の向上を目指していることも理由に挙げられます。(参照:女性会計士活躍促進協議会の取組について|公認会計士協会

監査法人は女性にとって働きやすい制度が整っており、風土としても女性に優しい人が多いです。

そのため、特に結婚・育児を見据えている方には大きなメリットになるでしょう。

※ もちろん 男性の監査アシスタントもいますので、男性でも採用されます。

公認会計士との出会いが多い|実際に監査法人内で結婚する人もいる

私は約5年間、EY新日本監査法人で働きましたが、所内の男性会計士と結婚する監査アシスタントを多く目にしました。

そして私自身も、監査アシスタントの方と飲み会をするなどの機会がありました。

おそらく他の大企業に就職する以上に、監査法人は(監査アシスタントの方にとって)出会いが多いと思います。

その理由は次のとおりです。

監査法人内での出会いが多い理由
  • 監査法人職員(公認会計士)の約8割が男性である
  • 複数のチームに呼ばれるため、人脈が広がる
  • チーム単位で仕事をするため、比較的仲良くなりやすい
  • 繁忙期終わりには飲み会に参加できるケースがある

仕事環境が特殊であり、男性陣と仲良くなるシチュエーションが多く、また出会う機会も多いのです。

ちなみに、公認会計士は監査法人内で10年も働けば年収1,000万に到達します。

仮に転職をしても公認会計士資格を失うことはないため、食いっぱぐれる心配もありません。

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監査アシスタントとして働くデメリット

監査アシスタントとして働くデメリットは、以下の2点です。

それぞれ解説します。

単純作業が多く飽きる可能性がある|事務仕事なので割り切りも必要

先述のとおり、監査アシスタントの仕事は「整合性確認」や「データ加工」などの単純作業が多く、仕事に飽きてしまう可能性があります。

これは監査アシスタントに限らず、すべての事務仕事に当て嵌まるデメリットでしょう。

ただし、監査アシスタントの場合は

  • 監査チームで働く
  • クライアントに往査できる
  • チームが定期的に変わる

という特性があるため、事務仕事の中でもやりがいが多くリフレッシュの機会も多いため、比較的飽きづらい職種ではあります。

また、逆に単純作業が好き・得意という方は、楽しみながら仕事をしています。

定期的に現場・チームが変わるため初めは辛いと感じることがある

監査アシスタントは、通常複数の監査チームに在籍することになります。

例えば1週目はAチーム、2週目~3週目はBチーム、4週目はCチーム、といった具合です。(また、スポットで新規チームに行くこともある)

このため、入社して最初のうちは「仕事が辛い」「きつい」と感じるケースがあります。

監査チームによっても仕事内容は若干違いますし、人も違うので当然会話も雰囲気も変わります。

公認会計士は優しい人が多いため、慣れれば全く問題ないのですが、慣れるまでは大変だという声をたまに聞きます。

逆に、色々な人と会話するのが好きな方にとっては、あまり大変さを感じないかもしれません。

BIG4の監査アシスタントの求人情報をまとめてみた

BIG4の監査アシスタントの求人情報を、各社まとめました。

なお、BIG4(大手監査法人)以外にも、中小監査法人においても監査トレーニーの求人募集はあります。

そのため、5番目として中小監査法人についても情報を掲載しました。

以下、それぞれ解説します。

有限責任あずさ監査法人の監査アシスタント求人情報

有限責任あずさ監査法人
正社員契約社員
月給月給23.6万円~月給28.5万円~
賞与年2回(約4ヶ月分)なし
入社時の年収約374万円/年約342万円/年
業務内容公認会計士の監査業務のサポート
勤務地大手町(東京)

飯田橋(東京)
勤務時間9:15~17:15(7時間勤務)
年間休日日数124日
福利厚生社会保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)

通勤手当

時間外勤務手当

各種研修制度充実(スキル研修、eラン等)

資格取得支援制度(外部研修費補助など)

資格取得報奨金制度有

リラクゼーションルーム(社内マッサージ室)

各種クラブ活動有

退職金制度

カフェテリアプラン制度

【出産・育児・介護との両立をサポート】
産前産後・育児・介護休業制度

配偶者出産休暇、看護休暇、介護休暇

時短勤務

ベビーシッター育児支援 など
休日・休暇完全週休2日制(土・日)

祝日休み

年末年始休暇、慶弔休暇

有給休暇(10日~20日)

産前・産後休暇(取得実績多数あり)

育児休暇(取得実績多数あり)

介護休暇

リフレッシュ休暇(年5日)

ボランティア活動休暇

裁判員休暇

創立記念日 など
※5日間の連続休暇も可能。
その他上記の他、
横浜・大阪・名古屋・金沢など求人多数あり
応募
【無料】ヒュープロから応募する

※ 関東県内の求人のみ掲載していますが、関東以外にも求人が多数あります。

有限責任監査法人トーマツの監査アシスタント求人情報

有限責任監査法人トーマツ
正社員時短勤務
月給月給18.8万円~月給13.6万円~
賞与年1回(約2~3ヶ月分)年1回(約2~3ヶ月分)
入社時の年収約261万円/年~
業務内容公認会計士の監査業務のサポート
勤務地海浜幕張駅(千葉)

横浜駅(神奈川)
勤務時間9:30~17:30(7時間勤務)左記の間で5~6.5時間
年間休日日数126日
福利厚生社会保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)

交通費規定支給

残業手当

資格手当(英語、簿記、MOS(excel))

退職金制度(勤続3年以上)

表彰制度(業績により変動あり)

研修制度(入社時研修、公認会計士による研修等)

オフィスカジュアル

自転車通勤可能

テナント専用ラウンジ

テナント勤務者向け割引

時短制度(最大2時間の時短が可能)

U・Iターン支援(交通費全額支給)
※遠方にお住まいの場合はオフィスへの通勤可能圏内に引っ越しが必要
休日・休暇完全週休2日制(土日)

祝日休み

年末年始休暇

夏季休暇

有給休暇(消化率80%)

産休・育休(実績あり)

介護休暇
ビッグホリデイ制度(7月~9月の間で、最大1カ月強の休暇(無給)取得が可能)
お子様の夏休みに合わせたり、資格取得を目指すために取得したりと、ライフスタイルにあわせて取得いただけます。※無給
その他男女比:女性比率90%

離職率:10%未満
応募
【無料】ヒュープロから応募する

※ 関東県内の求人のみ掲載していますが、関東以外にも求人が多数あります。

EY新日本有限責任監査法人の監査アシスタント求人情報

EY新日本有限責任監査法人

(求人非公開)

転職エージェントに問い合わせることで、求人が入手できる可能性があります。

最も掲載可能性が高いのは、ヒュープロです。

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PwCの監査アシスタント求人情報

PwC
契約社員
月給月給23万円~
賞与年1回
入社時の年収約300万円/年~
業務内容公認会計士の監査業務のサポート
勤務地大手町(東京)

大阪駅(大阪)
またはクライアント先への往査
勤務時間9:15~17:15(7時間勤務)
年間休日日数120日以上
福利厚生社会保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)

交通費支給

出張手当

慶弔見舞金

契約施設(ホテル・スポーツクラブ等)の割引利用

各種クラブ活動(PwC Funs)

ノートPC・携帯電話貸与

資格取得支援制度あり(テキスト代・受験費用負担等)

確定拠出型年金(正職員のみ)

フレキシブルワーキング手当 月額5,000円

カフェテリアポイント

ARIGATOポイント
┗感謝の気持ちをメッセージと共に、商品と交換可能なポイントを贈与、受け取りができる(有期雇用は受け取りのみ)
休日・休暇完全週休2日制(土・日)

祝日休み

年末年始休暇(12月29日~1月3日)

GW休暇

慶弔休暇

有給休暇(取得しやすい環境)

産前・産後休暇(取得実績あり)

育児休暇(取得実績あり)

PwC Japanグループの日
※ 5日以上の連続休暇取得OK
その他男女比:女性比率70%以上

残業 :月平均10時間程度
応募
【無料】ヒュープロから応募する

中小監査法人の監査アシスタント求人について|非公開だが大量にある

正直言って、BIG4の監査アシスタントは採用ハードルが年々高くなっており、就職難易度が高いです。(2014年頃はかなり緩かったんですけどね…)

具体的には、4大出身・会計税務の実務経験あり・最低簿記2級以上保有など、条件が厳しくなっています。

そのため、監査アシスタントを志望する方は、BIG4だけでなく中小監査法人も必ず選択肢に入れましょう。

「中小監査法人よりも大手監査法人の方が何となく良さそう…」

そう思う方もいるでしょう。しかし、必ずしもそうではありません。

私は大手監査法人と中小監査法人の両方での勤務経験がありますが、私にとっては、中小監査法人のほうが圧倒的に働きやすいと感じました。

また、給与も中小監査法人の方が高いケースはよくあります。

何となくのイメージではなく、実際に求められる業務内容や年収・待遇・残業など、ご自身に合った条件の監査法人を選ぶべきです。

監査アシスタント応募時の志望動機は「組織貢献」がカギ

監査アシスタントは非常に働きやすいため人気のポジションです。そのため、応募時の志望動機をしっかりと作り込む必要があります。

会計監査はロジカルさが求められる仕事でもありますから、あやふやで不十分な志望動機では面接で落とされます。

そこで、BIG4・中小監査法人それぞれで働いていた私が、監査アシスタントとして応募する際の志望動機例を何パターンか紹介します。

「監査アシスタントに応募したいけど、志望動機の書き方が分からない」

そんな方も多いでしょう。

そこで、監査アシスタントに応募する際の志望動機(例)を何パターンか紹介します。

良い志望動機の例
  • 簿記の知識を活かして組織に貢献したい
  • 調整能力を活かして組織に貢献したい
  • 語学力を活かして組織に貢献したい
  • 専門家をサポートし、チームの為に役に立つ仕事がしたい

全文を載せると金太郎飴になってしまうので、結論のみを4パターン示しました。

上記のような意欲をを強く出せば、書類選考で落とされる可能性はだいぶ下がるでしょう。

ポイントは「チーム・組織への貢献」です。

公認会計士も同様ですが、監査法人ではチームワーク力が必須だからです。

それこそ、監査アシスタントの仕事は公認会計士をサポートすることですから、貢献意欲を志望動機として示すことは適切です。

なお、監査法人ごとに志望動機を分けるべきか?というと、別に分ける必要はありません。

ぶっちゃけた話、監査法人ならどこも違いはほぼありませんから。志望動機は使い回しでも問題ないはずです。

ちなみに、監査アシスタントに応募するなら絶対に会計系専門のエージェントから応募したほうがいいです。

なぜなら、監査法人は非常に専門性の高い職種だからです。

一般的な転職エージェントには、私たち会計士や監査アシスタントの働き方なんて絶対に理解できません。

監査法人での業務や働き方、繁忙期、残業の多寡などを全く知らない人から求人を紹介されるのは、さすがに怖すぎます。

転職活動は人生を左右する大イベントですから、絶対、会計税務を熟知している専門のエージェントから応募すべきです。

※ 監査アシスタントに強い転職エージェントは後述で紹介します。

未経験で監査アシスタントに応募する際にアピールすべきスキル

未経験で監査アシスタントに応募する際のアピールポイント

未経験で監査アシスタントに応募する際は、以下のスキル・経歴をアピールすることをオススメします。

おすすめのアピールポイント

スクロールできます
コミュニケーション能力一番重要なスキル。ただし、自分で「コミュニケーション能力があります」とそのまま言うのはNG。
バイタリティ繁忙期は残業が増えやすいため、体力面もある程度重視される。「なんでもやります」というスタンスが高評価に繋がる。
Excelのスキル監査調書は基本Excelで作成するため必須のスキル。なお高度なスキルは不要で、Vlookup・ピボットテーブルが使えれば十分。
会計・税務のスキル経理・会計事務所での経験は大きく評価される。具体的にどのような業務に従事したのか、要点を具体的に伝えると尚良い。
簿記など会計計の資格簿記や会計系の資格も当然アピールになる。「入社するために取得した」とアピールすと尚良い。

経理・会計事務所での経験がある方は、監査アシスタントの面接において最も評価されます。

しかし、現時点でそのような経歴のない方が大半でしょう。

そこでオススメなのが、コミュニケーション能力をアピールすることです。

監査法人での仕事は常にチーム単位で行われるため、チーム内でのコミュニケーションが必要不可欠です。(私たち会計士も、高いコミュニケーション能力が求められます)

ただし、「コミュニケーション能力が高いです!」なんてアピールは当然NG。自分で言っちゃう時点でコミュ力低いと見做されやすいです。

コミュニケーション能力については、面接において以下の点で確認されます。

  • 質問に対する回答の的確さ
  • 回答の分かりやすさ(結論から話す)
  • 傾聴力(質問をよく聞き理解しているか)
  • 面接を和ませる雰囲気
  • 表情・相槌・リアクションなどふとした仕草 等

コミュ力は中々言語化できない部分が多いですが、「回答の的確さ」「回答を結論から話す」という2点は、面接対策をしていればクリアできます。

そして、努力すれば身に付くはずのこの2点をクリアできない方が意外と多いです。

私自身、自分の会計事務所において代表として求職者の面接をしていますが、この2点ができない人は即不採用にしています。

面接対策なんて、意外と簡単です。

転職エージェントから質問事項リストを貰い、その回答を考えて暗記して答えるだけです。

実は、私自身も監査法人の就活時代にこの質問リストを全て暗記して面接に臨み、アラサー無職(職歴なし)でBIG4全てから内定を獲得できました。

意外と面接対策をしていない方が多いので、この対策は非常にオススメです。

監査アシスタントに関するよくある質問・FAQ

その他、監査アシスタントに関するよくある質問をFAQ形式でまとめました。


監査アシスタントには新卒採用はありますか?

あります。

ただし、監査法人によって通期採用・中途採用のみのケースもあるため、詳しくは転職エージェントに問い合わせてください。

監査アシスタントと監査トレーニーの違いは何ですか?

監査トレーニーとは、公認会計士受験のための学習支援を受けながら監査法人内で働くことのできる制度をいいます。

監査トレーニーになるためには、まず公認会計士受験生であることが条件となるため、監査アシスタントとは採用条件が異なります。

また、監査アシスタントの業務が「公認会計士の補助」であるのに対し、監査トレーニーは「会計監査業務」に間接的に関与することができます。

監査アシスタントから会計士を目指したい人には、監査トレーニー制度への応募をオススメします。

監査トレーニーについて、詳しくは 監査トレーニーの求人の探し方と内定獲得の手法の記事内で解説しています。

監査アシスタントは美人・かわいい人でなければ採用されませんか?

容姿に関しては主観が入るため明言できませんが、極端な顔採用などは無いはずです。(あれば問題になると思います)

監査アシスタントは男でもなれますか?

はい、男性でも監査アシスタントになることは可能です。

ただし男性比率は低く、たとえばトーマツなら10%程度、PwCは20~30%程度です。

私はEYで働いていましたが、おそらく10%未満でした。

監査クライアントの中には、女性スタッフが入りづらい職種・組織もあるため、男性アシスタントへの需要は一定数あります。

監査アシスタントの求人の探し方

監査アシスタントの求人の探し方は、大きく2パターンあります。

監査アシスタントの求人の探し方

それぞれ解説します。

監査法人のHPを直接見に行って探す|非効率かつ網羅性に欠ける

監査アシスタントの求人を、自社HP上で募集しているケースがあります。

監査法人一覧から各監査法人のHPへ飛び、リクルートページを確認すると良いでしょう。

しかし、国内における監査法人の数は250社以上あるため、時間が掛かりすぎます。

また、組織の雰囲気も分からないままに応募しなければならず、非常にリスクが高いです。

そのため、この方法はあまりオススメしません。

転職エージェントを使う|効率的・網羅的に求人を入手できる

オススメなのは、監査法人の求人を多く扱う転職エージェントを活用することです。

監査法人の求人を扱う転職エージェントは10社以上ありますが、その中でも、最も多くの監査法人の求人を扱っていたのはヒュープロでした。

監査法人に強い転職エージェントを活用することで、次のようなメリットが得られます。

メリット
  • 監査アシスタントに特化した面接対策が受けられる
  • 応募前に組織の内情・雰囲気を教えてもらえる
  • 応募前に面接対策・書類添削をしてもらえる
  • 応募時に推薦文を書いてもらうことで、内定率が上がる
  • 内定後の年収交渉を代行してもらえる

転職エージェントを使うか否かで、転職の成功率は大きく変わります。

監査アシスタントへの転職を考えるなら、転職エージェントの利用は必須です。

【比較表】監査アシスタントに強い転職エージェント3社

監査アシスタントに強い転職エージェント3社を、比較形式でまとめました。

監査アシスタントに強い転職エージェント比較表

スクロールできます
ヒュープロ
(Hupro)
ツインプロ
(TwinPRO)
人材ドラフト
ツインプロ(TwinPro)人材ドラフト
総合評価
( 10/10 )

( 9/10 )

( 7/10 )
求人数非常に多い多い少ない
対応エリア全国全国関東・関西
設立2015年2022年2000年
資本金2億2740万円1億円3400万円
得意領域監査法人
経理
会計事務所
監査法人
経理
コンサル
会計事務所
特徴コンサルタントが優秀面接対策が上手いややマイナー
評判口コミ評判を見る評判を見る
利用料金無料無料無料
公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト
上手なエージェントの使い方

登録すると、すぐに担当コンサルタントから面談の「日程調整」に関する電話がきます。この時点で自分の希望を遠慮せずに伝えることで、自分に合う求人をいち早くGETできます。

全エージェントの中で、最も「監査アシスタント」の求人数が多かったのはヒュープロでした。

ヒュープロは会計・税務に特化した大手エージェントとして有名であり、評判が良いことでも知られています。

上記のとおり、転職エージェントは各社で特徴が異なります。

ぜひ上記比較表をご参考に、ご自身に合った転職エージェントを使ってください。

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