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監査アシスタントとは?仕事内容を大手監査法人出身の会計士が解説

監査アシスタントとは、公認会計士による会計監査業務をサポートする職種をいいます。

呼称は「監査アシスタント」のほか、AA(Audit Assistantの略称)、会計監査アシスタントなどいくつかの別称があり、監査法人によって異なります。

会計監査は、主として「監査法人」と呼ばれる組織が提供するサービスであり、このサービスを提供できるのは公認会計士・監査法人に限られています。(これを独占業務といいます。)

監査アシスタントの採用は2015年頃から大手監査法人(いわゆるBIG4)を中心に始まり、現在では中小監査法人においても広く採用されています。

本記事では、そんな監査アシスタントの仕事内容と、監査アシスタントとして働くメリット・デメリットを解説します。

筆者もBIG4時代は多くの監査アシスタントと共に仕事をしてきましたので、その実体験も交えてお話しします。

この記事の執筆者
藤沼 寛夫

公認会計士・税理士

藤沼 寛夫›

藤沼会計事務所 所長
アカウントエージェント株式会社 代表取締役

2013年に公認会計士論文式試験に合格し、2014年にEY新日本有限責任監査法人に入所。上場会社・学校法人・上場準備会社の会計監査業務に従事し、2018年に東京共同会計事務所に転職。広くFASに関与し、2019年に藤沼会計事務所を独立開業。翌2020年にはアカウントエージェント株式会社を設立し、会計税務コンサルティング及び会計税務に関する転職支援サービスを提供している。

目次

監査アシスタントの仕事内容

監査アシスタントとしての仕事

監査アシスタントの仕事内容は、公認会計士が行う会計監査業務の補助です。

具体的には、主に次のような業務を実施します。

監査アシスタントの具体的な仕事内容
  • クライアントから入手した資料の網羅性チェック
  • 会計上の数値と領収書・請求書の一致確認(証憑突合)
  • 資料間の整合性チェック
  • 数値の計算の正確性確認(計算チェック)
  • Excelデータの加工・集計(仕訳データの集計など)
  • 残高確認状の発送・回収の管理(コントロールシートへの記入)
  • 監査調書システム(監査ツール)への入力・更新の補助
  • 各文書の校閲
  • 会議資料・議事録の作成、その他の事務作業

難しい言葉が並びますが、要するに「資料同士のチェック」と「データの加工」が仕事の中心です。

例えば「契約書・見積書・請求書の金額が一致しているか確認する」「総勘定元帳をピボット集計して試算表を作る」といった作業をイメージすると良いでしょう。

筆者の感覚的には、業務の7割以上はExcelを操作しています。実際、求人票において「Excel作業が70%」と明記している法人もあります。

監査アシスタントの仕事は、こうした単純作業がメインです。

簿記の知識があるに越したことはありませんが、未経験者であっても作業内容が単純であるため、難なく取り組むことができます。

業務では実用的なExcelスキルさえあれば良い|簿記の知識は「あれば歓迎」

監査アシスタントに必要なスキル

監査アシスタントには、会計上・監査上の判断を求められることはなく、とにかく指示通りに作業をできることが求められます。

そのため、業務では「Excelスキル」が必須になります。

ただし、そこまで専門的なスキルは求められず、当然VBAマクロなどのスキルは不要です。

監査アシスタントに求められるスキル
  • 必須のスキル:Excel実務(VLOOKUP関数・ピボットテーブル程度のスキル)
  • 歓迎のスキル:日商簿記の資格

VLOOKUP関数やピボットテーブルは、さほど難しいものではありません。

しかし、「そもそも業務でExcelを使った経験がない」という方にとっては難しく感じると思いますし、慣れるまでに相当な時間がかかるはずです。

そのため、Excelの使用経験はほぼ必須です。

一方、日商簿記の知識は必ずしも必要とされません。(※一部の中小監査法人では3級レベルを必須とするケースあり)

もちろん、簿記の知識があればより難易度の高い業務を任されますので、法人内での成長やキャリアアップ目的で取得される方は多いです。

監査チームの一員として動く!現場への同行(往査)の機会もある

監査アシスタントの監査チームでの働き方

監査法人では、1つのクライアントにつき1つの監査チームが組成されます。

監査チームの規模はクライアント規模によって変わりますが、小さいチームは公認会計士3~4名、大きいチームは公認会計士100名以上で構成されます。

そして、監査アシスタントもこの監査チームの一員となり、チームの仕事をサポートします。

監査チームは、例えば以下のような構成で組成されます。

監査チーム例
  • 筆頭パートナー(公認会計士)
  • パートナー(公認会計士)
  • マネージャー(公認会計士)
  • シニア(公認会計士)
  • スタッフ(公認会計士準会員)
  • 監査アシスタント

パートナーから指示を受けることはあまりないですが、その他(マネージャー・シニア・スタッフ)からそれぞれ都度指示を受けることもあれば、マネージャーからまとめて指示を受けることもあります。

「クライアント企業を監査する」という業務の性質上、クライアント本社に行き、その会議室を借りて作業するケースがあります。

誰もが知っているようなビッグクライアントのオフィスに入って仕事をできるという点は、監査法人ならではの醍醐味と言えるでしょう。

また、監査法人では公認会計士1人が複数の監査チームに所属(=複数のクライアントを監査)し、これは監査アシスタントも同様です。

ただし、公認会計士は基本的にチームが固定されている一方、監査アシスタントはその都度フレキシブルに様々なチームにアサイン(割り当て)されます。

そのため、2週間おきにチームを転々とするといったケースも多いです。

リモートワーク・在宅勤務は大手企業の監査チームに多い傾向

監査アシスタントのリモートワーク・在宅勤務

監査アシスタントとして仕事をする場所には、以下の3パターンがあります。

監査アシスタントの仕事場所3パターン
  • クライアント先に行って会議室を借り、チームメンバーで一緒に仕事をする(往査)
  • 各自家でそれぞれの仕事をする
  • 監査法人の自社オフィスに出勤して仕事をする

会計監査業務は基本的にPCでの作業となるため、リモートワーク・在宅勤務もチームによっては可能です。

ただし、実際にどこで仕事をするかは監査チームの方針によって異なります。

仕事場所を自分で選ぶことはできませんので、もしリモートを望んでいる場合は必ず面接時に伝えてください。

コロナ禍においては大半のチームがリモート勤務になりましたが、現在は出社回帰が進み、チームによっては出社がメインのチームもあります。

書面の資料が多いクライアントや監査チームの場合は、出社頻度が増えます。

また、時期によっては監査チームで地方出張をするケースがありますが、監査アシスタントは出張には基本的に同行しません。

繁忙期は残業時間が多くなりやすい|基本的には4~5月が忙しく8~9月は暇になる

監査アシスタントの繁忙期

監査アシスタントの繁忙期は4~5月で、この時期は残業時間が多くなる傾向にあります。

日本の上場企業の多くは3月決算のため、期末の監査手続を実施する4~5月が繁忙期となります。監査チームの忙しさに連動して、アシスタントへの依頼もこの時期に一気に増える仕組みです。

監査アシスタント向けの求人票には「残業月5~15時間程度」と書かれるケースがありますが、これは年間の残業時間をならした数値です。

実際には繁忙期に残業時間が集中するため、閑散期はほぼ定時となるケースが多く、繁忙期以外での残業を原則禁止としている法人もあります。

逆に、8~9月は1年間で最も暇になる時期です。この時期に2~3週間まとめて長期休暇を入れる公認会計士が多く、実際に夏季に最大1ヶ月程度の長期休暇を取れる制度を設けている監査法人もあります。

繁忙期に休暇をとることは現実的に難しいため、どうしても休暇が必要な場合は面接時に必ず伝えましょう。

(参考)会計監査とはどんな仕事?

会計監査とは

監査アシスタントの仕事内容を知る上では、そもそも公認会計士による会計監査とは何か?も知っておく必要があります。

公認会計士による会計監査とは、企業が作成した決算書(財務諸表)の適正性を確認し、お墨付きを与えることをいいます。

上場企業・大企業が作成した「決算書」は世の中に公開され、投資家はその情報をもとに投資判断を行い、株価が決まります。

しかし、「決算書」は企業自身が作成しているため、自分たちで決算情報(売上・利益・資産など)を良く見せることができてしまいます。

そこで、国家資格を有する公認会計士が第三者として客観的な立場から監査を行い、重要な点で適正に表示されているかを確かめ、意見を表明します。

そして、このような公認会計士の仕事をサポートするのが、監査アシスタントの本質的な役割です。

BIG4と中小監査法人での監査アシスタントの仕事内容・働き方の違い

BIG4(大手監査法人)と中小監査法人とでは、監査アシスタントとしての仕事内容・働き方に少し違いがあります。

BIG4と中小監査法人での監査アシスタントの仕事内容・働き方の違い

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BIG4中小監査法人
在宅勤務比較的多い比較的少ない
業務の幅標準化・分業が進み、担当領域が明確一人で幅広く担当
デリバリーセンターあり(配属先として存在)なし(監査チーム配属のみ)
確認状業務電子化が進み管理が中心紙での発送・回収が必要な法人が多い
教育・研修入社時研修あり(その後はOJT中心)OJTが中心
応募時の条件Excel実務・事務経験(簿記は歓迎どまり)簿記3級以上を必須にする法人もある
雇用形態契約社員スタートが多い正社員採用が基本
公認会計士との距離組織が大きく分業的パートナー(役員クラス)との距離が近い

たまに「大手の方が良さそう」というイメージを持っている方がいますが、実際そうとは限りません。

以下、BIG4と中小監査法人で働き方についてそれぞれ解説します。

BIG4での監査アシスタントの仕事内容|標準化・分業化されており担当業務が明確

BIG4とは、世界最大級の4つの会計事務所グループ(ファーム)をいい、特に日本においては当該4社と提携している大手4大監査法人を指します。

BIG4(大手監査法人)4社
  • EY新日本有限責任監査法人
  • 有限責任監査法人トーマツ
  • 有限責任あずさ監査法人
  • PwC Japan有限責任監査法人

BIG4での業務の特徴は、アシスタント業務の「標準化」が徹底されていることです。

2017年~2019年頃にかけて、各法人はデリバリーセンター(トーマツのAIDC、EY新日本の新潟デリバリーサービスセンターなど)を相次いで設立し、突合・データ加工・資料チェックといった定型業務をマニュアル化して集中処理する体制を作りました。

また、従来は書面で発送・回収していた「残高確認状」についても、BIG4では独自のプラットフォーム「Balance Gateway」(バランスゲートウェイ:略称「BG」)を利用しており、「印刷・封詰め・発送・回収」という一連の紙での作業を電子化しています。

つまりBIG4での監査アシスタントの業務は、テンプレート化された業務が多く、単純作業化されている傾向にあります。

未経験者でも取り組みやすい反面、業務の単調さに飽きるケースもあります。

「監査チーム配属」と「デリバリーセンター配属」の2タイプがある

一般的な監査アシスタントの仕事内容は先述したとおりですが、BIG4だけは「デリバリーセンター」という特殊な配属部署があります。

一般的な監査アシスタントは「監査チーム」または「監査部門」に配属されますが、一方で監査事務を集約処理する「デリバリーセンター」への配属となるパターンもあり、働き方が少し異なるため留意が必要です。

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監査チーム配属(通常)デリバリーセンター配属
働く場所クライアント先・事務所・在宅専門拠点・在宅
チーム会計士4~8人の監査チームに所属し、複数チームを掛け持ち監査チームには属さない
仕事の内容チームの状況に応じて幅広い標準化された定型業務
向いている人変化のある環境で働きたい人決まった業務を確実にこなしたい人

通常の監査アシスタントは「監査チーム」に所属して公認会計士の業務をサポートする一方、デリバリーセンターでは特定のチームには所属せず、一般事務のように定型作業を粛々と進めます。

デリバリーセンターは、大手監査法人が設けている集約拠点で働く(または在宅)ため、クライアント先や監査法人本社に出社することはありません。

各デリバリーセンターの拠点は以下のとおりです。

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監査法人名称拠点
EY新日本新潟デリバリーサービスセンター新潟
トーマツ監査イノベーション&デリバリーセンター(AIDC)幕張・横浜
あずさデリバリーセンター(ADC)東京(飯田橋)
PwCTechnical Competency Center(TCC)東京(大手町)
各法人の公表情報・報道・求人情報を基に当社作成

全国の監査チームから依頼される証憑突合やデータ加工を、アシスタント中心の組織でまとめて処理します。

在宅中心で急な予定変更も比較的少ないため、子育てと両立しながら働く人が多いのが特徴です。

中小監査法人での監査アシスタントの仕事内容|幅広く任され深く関わる

中小監査法人にはデリバリーセンターのような集約組織がないため、アシスタントは監査チームの一員として、監査手続のサポートを幅広く任されます。

研修制度はOJT中心で、実務の中で覚えていきます。マニュアルがない分、公認会計士が直接作業内容を教えてくれるため、意外と効率的です。

ただし、人によって指示内容に漏れが生じるケースもあるため、分からないことは進んで質問する必要があります。

入所間もない頃から様々な調書・作業に触れることができるため、経験の幅・成長のスピードは中小監査法人の方が上です。
大手監査法人では単調な作業が多く、なおかつ時間に追われることも多いため、理解せずに作業をしなければならないケースも多いです。

また、組織が小さいため代表やパートナーとの距離が近く、この点で人によって合う・合わないが生じやすいです。

ちなみに、筆者はBIG4・中小監査法人の両方で働いた経験がありますが、どちらが良いか?は完全に人によります。

私が働いていた中小監査法人は人間的に素晴らしい方が多く、働き方も給与水準も完璧でした。しかし、全ての中小監査法人がそうではないはずです。

名指しで監査法人の良し悪しを書くことはできませんので、気になる方は会計・税務の転職相談室からご相談ください。

監査アシスタントが公認会計士から評価されやすい仕事の仕方

同じ仕事をしていても、評価されるアシスタントと評価されないアシスタントには、明確な違いがあります。

筆者の経験上、以下のような仕事をする監査アシスタントは公認会計士からの評価が高い傾向にあります。

公認会計士から評価されやすい仕事(例)
  • つまずいた部分や資料依頼先など、必要に応じて監査調書にメモ書きとして残す
  • 元データを上書きせず、いつでも戻れる(復元可能な)形で作業を進める
  • 数字が合わないとき、勝手に直さず差異があった旨を報告する
  • 依頼の目的を理解し、指示されていない抜け漏れにも気付く
  • 担当クライアントの事業や資料の見方を覚え、質問・依頼を代行できる
  • チームの状況を見て先回りしてサポートする

監査アシスタントの仕事では、「スピード」よりも「正確さ・細やかさ」が評価される傾向にあります。

監査は「数値の正しさを確かめる」仕事ですので、作業が速くても、不明点を有耶無耶にされたりコッソリ数値を修正されたりすると、一気に信頼を失います。

一見すると真面目そうな方でも、仕事をお願いすると雑に作業をされたりするケースがあるため、依頼する会計士側はこの辺りをかなりよく見ています。

評価されれば、幅広い業務を任せてもらえたりアサインの希望が通りやすくなったりします。まずは各チームから信頼される働き方を徹底しましょう。

監査アシスタントとして働くメリット6選

監査アシスタントとして働くメリットは、次の通りです。

以下、それぞれ解説します。

事務職としては給与水準が高い

監査アシスタントの年収相場は、300万~450万円です。

未経験でも入所できる事務系の専門職としては、非常に高い水準であると言えます。

また、山ほど仕事を抱えている監査チームは多く、(監査法人の意向にもよりますが)残業をしようと思えばいくらでも残業できるほどに仕事はあります。

そのため、様々なチームで進んで残業をし、残業代を多く稼いでいる監査アシスタントも存在します。(ベースが高いため残業代も高い)

監査法人によっては資格手当も出ます。

ここまで給与水準の高い事務職は少なく、会計系キャリアとしては穴場のキャリアです。

残業が少ない傾向にある|ただし繁忙期は残業あり

監査アシスタントは、業界全体として原則残業をしない傾向にあります。

もちろん、残業代を稼ぐために自ら進んで残業をしているアシスタントもいましたが、少数派です。

ただし、先述のとおり4~5月の繁忙期だけは例外で、この時期は残業や期日のプレッシャーが発生しやすくなります。

筆者が働いていた監査法人でも、公認会計士側は残業に追われる一方、監査アシスタントは定時で帰るのが通例という空気感でした。作業を依頼する側も「時間内に終わる量」に調整して仕事をお願いしていたので、これは業界の文化と言っても良いと思います。

簿記の知識をフル活用できる|勉強したことが実務で活かせる面白さ

監査アシスタントは、勉強した「簿記」の知識をそのまま仕事で活かせる職種です。

たとえば以下のような業務では、簿記の知識がそのまま活かせます。

簿記の知識がそのまま活かせる具体的な業務例
  • 総勘定元帳を集計して試算表を作成する
  • 仕訳と請求書の一致確認
  • 固定資産台帳の計算チェック

上記の業務は簿記の知識がなくても実施可能ですが、知識があると業務の意味を理解しながら進めることができるため、自分でなければ気付けないような「誤り」に気付ける可能性があります。

また、業務内容を理解できているため、無資格者の方に比べて面白さ・やりがいも感じるでしょう。

一方、資格を持たない方は「勉強すれば仕事の意味が理解できる」というモチベーションに繋がるため、自己研鑽の面で良い循環が生まれます。

監査アシスタントに作業を依頼する側の実感として、簿記が分かるアシスタントの方には説明が早く済む分、自然と頼む仕事のレベルが上がっていきました。「資格を取ったら評価された」というより、「話が通じるから任される」が現場の実態に近いと思います。

簿記を取りながら監査アシスタントとして評価を高めていくキャリアについて、詳しくは以下の記事で解説しています。

在宅勤務を認めている法人が多い|ネット環境さえあればPC1台で仕事ができる

在宅勤務を認めている法人が多いことも、監査アシスタントの大きなメリットです。

デリバリーセンター配属では「出社は月2~3日のみ」という条件での採用もありますし、監査法人によっては監査チーム配属でフルリモートを認めているケースもあります。

これが可能なのは、仕事内容がExcelでのデータ加工などのPC作業に集約されているためです。紙の資料を扱う場面が減った現在では、ネット環境さえあればPC1台で業務が完結しやすいです。

ただし、配属先のチームによって出勤がメインのケースもありますので、応募時に「想定される監査チームでの働き方」について確認しておく方が良いです。

産休・育休・時短が使いやすく子育てと両立しやすい

監査法人は、女性にとって非常に働きやすい環境です。

以前から監査法人業界は女性への配慮・制度が整っている傾向にありましたが、2018年には日本公認会計士協会が「女性比率30%」を目標に掲げるなど、女性活躍の場としての積極的な活動が行われています。

出典:女性会計士活躍の更なる促進のための KPI 設定の提案について|日本公認会計士協会

このため、女性会計士だけでなく監査アシスタントからも、「働きやすい」という声を聞く機会が多いです。

今でこそ産休・育休も当たり前の社会になってきましたが、男性の育休取得制度なども比較的早期に施行されており、特に子育て支援には積極的な業界です。

子育てを控えている方にとっては、大きなメリットとなるはずです。

公認会計士との出会いが多い|法人内で結婚するケースもある

事実、監査アシスタントとして働いていると、公認会計士の男性との出会いが非常に多いです。

そもそも公認会計士は男性の割合が非常に多く、直近では全体の84%が男性です。

公認会計士の男女比率

公認会計士の男女比推移
出典:女性会計士活躍促進協議会の取組について|公認会計士協会

物理的に男性の多い組織で働くことになるほか、監査チームの一員として一緒に働くことになるため、自然と仲良くなる機会が増えます。

高学歴・高所得な男性と知り合う機会が多いことから、それが恋愛に発展し、結婚に至るケースもあります。

筆者もBIG4で働いていましたが、公認会計士の男性と女性アシスタントが結婚する事例を数多く目にしています。

こうした業務を超えたメリットがあるのも、監査アシスタントの魅力と言えるかもしれません。

監査アシスタントは、時期によって採用を絞っているタイミングがあるため、転職エージェント等に登録し継続的に求人を送ってもらえる仕組みづくりが大切です。

監査アシスタントとして働くデメリット3選

監査アシスタントとして働くデメリットは、次の通りです。

以下、それぞれ解説します。

単純作業が多いため仕事に飽きる可能性がある|事務職の宿命

監査アシスタントとしての仕事は事務仕事であり、単純作業が中心です。

これは監査アシスタントに限らず、事務系職種全般に当てはまるデメリットです。

しかし、監査アシスタントの仕事には以下のようなリフレッシュの機会が多いため、(他の事務系職種に比べれば)飽きるシチュエーションは少ないでしょう。

リフレッシュの機会
  • 定期的にアサイン先のチームが変わる
  • 定期的にクライアント先に往査する
  • 監査法人本社への出勤もある
  • 在宅ワークもある

また、逆に「単純作業が好き・得意」という方は楽しみながら仕事をしています。

公認会計士とのコミュニケーションに苦戦するケースがある

監査アシスタントは、常に公認会計士から指示を受けながら仕事を進めます。

多くの公認会計士は丁寧に教えてくれますが、中には背景の説明を省いたまま資料だけを渡す人や、専門用語を前提に話を進める人もいます。

また、普段は丁寧でも繁忙期は余裕がなくなり、説明が手短になりがちです。

このような場合、作業そのものよりもやり取りに気を使うケースが増えます。

また、監査チームは定期的に入れ替わるため、せっかく築いた関係がリセットされ、新しいチームでまた一からやり取りに慣れる必要があります。

依頼する側だった筆者の自省も込めて言うと、悪気はなくても、繁忙期は説明が雑になってしまうものです。
会計士の人柄とチームの余裕次第で負担が変わりますが、逆に言えば、こうした調整をできるかどうかが監査アシスタントとしての腕の見せ所です。

監査アシスタントの仕事の辛さ・きつさについては、以下の記事で紹介しています。

昇給・昇格のペースが緩やか

監査アシスタントは、昇給・昇格のペースが緩やかな職種です。

監査法人では「公認会計士」には職階ごとの給与テーブルがある一方、監査アシスタントの職階は少ないためです。

全体の傾向として、昇給の伸び率が小さく、数年働くと「業務には慣れたのにベースがあまり変わらない」という状態になりがちです。

このため、40代になる前後で転職をされる方が多い印象があります。

なお、監査法人によって昇給率には違いがありますので、あくまで全体の傾向である点に留意して下さい。

監査アシスタントの仕事内容に関するよくある質問

監査アシスタントの仕事内容に関するよくある質問を、以下にまとめました。

監査アシスタントは新卒でもなれますか?

なれますが、新卒向けの採用枠は多くありません。

なぜなら、監査アシスタントの求人の大半は「事務経験1年以上」などを条件とする中途採用向けだからです。

監査法人のアシスタントは40代でも働けますか?

はい、実際に40代で監査アシスタントとして働いている方はいます。

監査アシスタントの仕事に英語力は求められますか?

監査アシスタントに英語力を求めるケースはほとんどありません。

ただし、英語力があると外資系クライアントのチームで重宝されるため、英語力は加点要素になります。

監査アシスタントの仕事は男でもできますか?

はい、男性でも働けます。求人に性別の要件はなく、実際に男性の監査アシスタントも存在します。

ただし現場は女性が9割以上を占めており、男性は少数派です。

筆者がBIG4にいた頃は、男性のアシスタントを見かけたことがありません。

監査アシスタントは美人・かわいい人でなければ採用されませんか?

容姿に関しては主観が入るため明言できませんが、極端な顔採用などは無いはずです。(あれば問題になるはずです)

【比較表】監査アシスタントに強い!転職エージェント3社

監査アシスタントに強い転職エージェントは、以下の3社です。

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JACリクルートメントレックスアドバイザーズMS-Japan
JACリクルートメントレックスアドバイザーズMS-Japan
求人数 ※1多やや多めやや多め
得意領域ハイクラス全般監査法人/公認会計士管理部門全般
強み求人数が非常に多い利用者の満足度が高い管理部門全般に強い
対象年齢20代~50代20代~50代30代~40代
対象エリア全国全国関東/関西/東海
運営開始 ※21997年2004年1997年
利用料金無料無料無料
評判・口コミ評判・口コミ >評判・口コミ >評判・口コミ >
公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

監査アシスタントに一番おすすめの転職エージェントは、JACリクルートメントです。

JACリクルートメントはハイクラス求人に特化しており、BIG4/中小監査法人のアシスタント求人を幅広く網羅しています。監査アシスタントに応募する際は、利用が必須です。

また、「レックスアドバイザーズ」は転職経験のない方にはオススメです。筆者もレックスアドバイザーズを利用して転職しましたが、カウンセリングが非常に上手く、キャリア選びの際に重宝しました。

ぜひ上記比較表をご参考に、ご自身に合った転職エージェントを使ってください。  

この記事の監修者
西田 光岐

公認会計士

西田 光岐›

株式会社さとき 代表取締役

2022年公認会計士試験合格。2023年有限責任あずさ監査法人に入所し、上場企業の会計監査やIPO監査、財務デューデリジェンスに従事。2026年GIP株式会社に入社し、企業価値評価を含むM&Aアドバイザリー業務を担当し、その後2026年に株式会社さときを設立。会計監査とM&Aの実務経験を活かし、中小企業の経営基盤づくりから事業承継まで支援している。

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