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税理士を目指さないけど税理士補助になるってアリ?【所長が本音を暴露】

税理士を目指さないけど、税理士補助になるってアリ?【税理士所長が解説】

所長の藤沼です。

たまに「税理士を目指さないけど、税理士補助に応募しても良いですか?」というご質問を頂きます。

結論、応募しても全く問題ありません。

意外かもしれませんが、「税理士を目指さない」と言ってくれた方が、むしろ採用されやすいケースさえあります。

ただし、逆に採用されにくくなるケースもありますので、注意は必要です。

そこで今回は、税理士を目指さずに税理士補助に転職するメリット・キャリア等について解説します。

採用者目線での考えも交えますので、きっと参考になるはずです。

この記事の執筆者
藤沼 寛夫

公認会計士・税理士

藤沼 寛夫›

藤沼会計事務所 所長
アカウントエージェント株式会社 代表取締役

2013年に公認会計士論文式試験に合格し、2014年にEY新日本有限責任監査法人に入所。上場会社・学校法人・上場準備会社の会計監査業務に従事し、2018年に東京共同会計事務所に転職。広くFASに関与し、2019年に藤沼会計事務所を独立開業。翌2020年にはアカウントエージェント株式会社を設立し、会計税務コンサルティング及び会計税務に関する転職支援サービスを提供している。


目次

税理士を目指さないで税理士補助になるメリット

税理士補助になるからと言って、税理士を目指さなければならないわけではありません。

税理士補助になり、税理士を目指さないメリットは次のとおりです。

それぞれ解説します。

税理士事務所によっては歓迎されるケースがある

意外かもしれませんが、会計事務所によっては「税理士を目指さない税理士補助」が歓迎されるケースがあります。

というのも、税理士受験生は「合格後に転職・独立されてしまうリスク」があり、税理士を目指していない税理士補助スタッフであれば、そのようなリスクが無いからです。

私自身も会計事務所を経営していますが、確かに、スタッフが税理士になって独立されてしまうリスクが無いというのは所長にとってはメリットの1つと感じます。

ただし、これはあくまで「税理士を目指さない」という話であり、できれば研鑽・スキルアップのため税理士科目くらいは勉強してほしいな…と思う所長も多いでしょう。

また、「むしろ税理士を目指すくらいの意気込みで頑張ってほしい」と考える所長もいますから、ケースバイケースである点は念頭においてください。

税理士事務所からの期待値を上げずに働ける

やや消極的なメリットですが、「税理士を目指していない」と予め公表しておくことで、必要以上の期待が集まるリスクを軽減することができます。

事務所としては、「税理士を目指して頑張っている人ほど能力値が高いだろう」という認識があり、仕事が集まりやすい傾向にあります。(それ以前に、人手が全く足りていない場合はあまり関係ありませんが…)

特に、断ることが苦手な方はキャパシティ以上のクライアント数を担当してしまう恐れもあるでしょう。

そのため、予め税理士を目指していないことを周囲が知っていれば、必要以上に期待値が高まることもないはずです。

オフの時間を自由に使える

最も大きなメリットは、オフの時間を自由に使えることです。

税理士を目指すのであれば、最低1年に1科目は受験をすることになります。

税理士試験の合格に必要な平均勉強時間は、1科目あたり1,000時間前後と言われています。(各予備校が公に示している勉強時間データは、かなり少なめなので注意して下さい)

働きながら1年間で1,000時間の勉強時間を捻出するには、1日あたり2時間半程度(=1,000時間÷365日)の時間を勉強に充てる必要があります。

1日でもサボってしまうと、次の日には5時間以上勉強しなければならない計算であり、これは社会人にとって相当キツいはずです。

ただでさえ、繁忙期は忙しい税理士事務所での仕事ですから、肉体的・精神的な負担は大きいでしょう。

税理士を目指さなければ、仕事で疲れ切ったあとに勉強をする必要がないため、比較的ワークライフバランスの取れた生活を送ることができるはずです。

逆に税理士補助になって税理士を目指すメリット

逆に、税理士を目指すことで次のようなメリットが得られます。

※ 税理士受験を推奨するわけではありません。

それぞれ解説します。

仕事へのモチベーションが上がる

仕事でのキャリアアップ以外に「税理士を目指す!」という目標を持つことで、自身のモチベーションアップに繋がるでしょう。(もちろん、人による部分もありますが)

また、税理士事務所内には他にも税理士受験生がいるケースが多く、互いに切磋琢磨できるケースもあります。

その分忙しくはなりますが、モチベーションは上がるでしょう。

税理士試験の学習内容が実務にも活かせる

「税理士試験の学習」と「税理士補助の実務」はとても親和性が高く、税理士試験に向けた勉強がそのまま税理士補助としての実務に活かせます。

自身のキャリアアップのための学習が、そのまま仕事の効率アップにも役立つため、一石二鳥と言えるでしょう。

ただし、論点によっては実務に活用できないものも数多くありますので、この点はご留意ください。

年収が上がる

税理士補助の年収はよくある疑問で後述しますが、税理士科目の合格により、年収は上がります。

税理士資格の有無によって年収は100万~150万ほど変わるため、税理士科目1科目あたり、年収は20万~30万アップする計算です。

税理士受験は5年以上の長丁場ですが、「科目合格」という過程が評価され、そのまま年収に反映されるのは大きなメリットと言えるでしょう。

税理士補助になって税理士を目指さない人のキャリアプラン

税理士補助になり、税理士を目指さない場合のキャリアプランは次のとおりです。

特に、3つ目のキャリアはおすすめです。

それぞれ解説します。

事務所内でのキャリアアップ

就職した税理士事務所が働きやすければ、同組織内でのキャリアアップを目指しても良いでしょう。

ただし、町の小さな税理士事務所を選んだ場合、正直あまり大きなキャリアアップは望めません。

税理士事務所に限った話ではありませんが、職員の給与水準は、組織が提供しているサービスに大きく左右されます。

町の小さな税理士事務所では、比較的時間単価の低いサービスが多い傾向にあるため、職員の取り分(給料)にも限界があります。

税理士よりも給与水準が高くなることはレアケースですから、その点は念頭に置いておくべきです。

経理への転職

税理士事務所から経理に転職する、というキャリアもあります。

ここで中途採用の場合、経理では基本的に前職の実務経験が求められます。

この「実務経験」とは原則として「経理の実務経験」を指しますが、たまに「税理士事務所での経験も、経理としての実務経験に含める」という企業があります。

そのため、税理士補助としての経験を数年間積んでおくことで、経理への転職可能性が高まります。

税理士事務所よりも経理の方が平均年収は高く、組織規模も大きくなるため、税理士補助から経理へのジョブチェンジはおすすめです。

ただし、いきなり上場会社や大会社の経理に転職することはかなり難しいです。

なぜなら、上場会社・大会社の経理では「税法」よりも「企業会計基準」の知識が求められるからです。

最終的なゴールを「上場会社の経理」として設定するのであれば、税理士補助→中小企業の経理→上場企業の経理と、段階的なクラスチェンジを計画すべきです。

税理士補助から経理への転職について、詳しくは【難しい?】会計事務所から経理に転職する際の「コツ」を解説の記事で具体的に解説しています。

他の税理士事務所への転職によるキャリアアップ(おすすめ)

最もオススメなのは、他の税理士事務所・税理士法人への転職によるキャリアアップです。

ただし! 一般的な税務申告だけを提供するような税理士事務所への転職はオススメしません。

一般的な税務申告(法人税・所得税の確定申告や、消費税の申告業務)のスキルは、汎用性が高い一方で、希少価値がさほど高くないという欠点があります。

経営者なら分かると思いますが、希少価値の高さは年収に概ね比例します。つまり、希少価値の高いサービスほど年収は高いです。

そのため、希少価値の高い専門的なサービスを提供する税理士事務所・税理士法人への転職を重ねることで、年収を高めていくことができます。

具体的には、「国際税務」「組織再編税制」「相続税」「ITを絡めたサービス」などは専門性が高く、稼げる分野であり年収水準も高い傾向にあります。

何なら、初めからこのような専門性の高い組織に就職するのもアリです。

私自身も、前職はかなり専門性の高いサービスを提供する会計事務所で働いていましたが、職員の給与水準もかなり高かったです。

税理士を目指さない人が税理士補助になる場合のよくある疑問

その他、税理士を目指さない人が税理士補助になる場合のよくある疑問をまとめました。

税理士補助の仕事は未経験者にはきついですか?

人によって・事務所によって異なりますが、多くの場合、初めの1年目は忙しいはずです。

税理士事務所での仕事は、毎年同じような作業の繰り返しですが、1年目はまず1年間の流れを覚えなければならないからです。

私自身も、1年目は人生で最も忙しかったと感じます。

なお、「未経験・資格なし」ではかなりきついはずですので、未経験の方は簿記2級までは取っておくことを推奨します。

税理士補助の年収はいくらですか?

税理士補助を含む会計事務所の求人の平均年収は、583万円です。

ただし資格によって差が大きく、簿記3級の求人は平均481万円、税理士科目合格者の求人は平均574万円でした。

資格別・年齢別の年収は、以下の記事で解説しています。

なぜ「税理士補助はやめたほうがいい」と言われるのですか?

「税理士補助はやめたほうがいい」と言われる主な理由は、次の5つです。

  • 所長・上司との人間関係に悩みやすい
  • 組織が小さく雰囲気が悪いと逃げ場がない
  • クライアントからのプレッシャーが大きい
  • 繁忙期は残業が増えて体力的にきつい
  • 給料が上がりにくい

どれも税理士事務所ごとの差が大きいため、応募前に職場の雰囲気と残業時間を確かめましょう。

理由ごとの詳しい解説は、以下の記事で紹介しています。

税理士補助の仕事が楽しいと感じる瞬間はありますか?

会計事務の仕事はある種パズルのような感覚になる時があり、数値がバチっと合った時には、面白いと感じます。

また、顧客から直接感謝されるケースも少なくなく、やりがい・喜びを感じます。

税理士補助に強い!おすすめの転職エージェント

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上手なエージェントの使い方

登録すると、すぐに担当コンサルタントから面談の「日程調整」に関する電話がきます。この時点で自分の希望を遠慮せずに伝えることで、自分に合う求人をいち早くGETできます。

税理士補助に強い転職エージェントは20社以上ありますが、中でも特に強いエージェントは上記のとおりです。

会計事務所に強い転職エージェントの選び方は、以下の記事で解説しています。

「税理士補助」という仕事は、非常に専門性の高い職種です。

質の低いエージェントを選んでしまうと、求人選びで失敗する恐れがあります。

ぜひ上記を参考に、ご自身に合った転職エージェントを選んでください。

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